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2019.04.14

南紀州の小さな港町に佇む一軒宿は、女将がオーナーシェフの和風オーベルジュ

南紀州の周参見湾(すさみわん)のほど近く、前に稲積島(いなづみやま)、背に秋葉大観音という奥まった一角にひっそりと建つ「あきば何求庵」。和を基調としつつ明るくモダンな外観や室内も大人好みの酒脱さです。

CREDIT :

文/福田 豊

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自慢の料理のひとつ、伊勢海老と魚介の土鍋炊きこみご飯。
今回の宿は、南紀州の周参見(すさみ)にある「あきば何求庵(なんぐうあん)」というところ。そう、和歌山県の南端近く。東京からだと、かなりのロングドライブですが、それもまた楽し。大阪からは3時間ほど。関西圏在住の遊び好き大人の男からすれば、ドライブにちょうど良い距離ですね。

優しくも温もりがあって本当に落ち着ける客室は、ならではの居心地の良さ

この宿の魅力のひとつは、客室がたった2部屋のみというところ。だから、ふたりで親密に過ごすことができ、本当に、しっぽりと寛げる。しかも全2部屋なのだから、貸し切ってしまうことだって簡単。実際、そういう常連も多いそうです。
全2部屋の客室は、どちらも寝室部分と居間部分をもつ広々とした造り。和を基調とした木と和紙を巧みに配した室内は、優しく温もりがあって本当に落ち着けます。独特の温かみをもつ「なぐり」(スプーンカット)の床も最高。そして、一方は和紙の天井の柔らかな印象の空間。もう一方は木組みの梁をそのままにした豪快な空間。で、どちらに泊まろうかな、なぁんて悩むのも楽しい。

夕と朝の食事は各室専用の個室ダイニングにて。お風呂も各室専用の貸切風呂が用意されています。お風呂は備長炭の湯で、なめらかな肌触りが楽しめますよ。
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南洋の楽園のような景色の中で、旬の味覚がたっぷり堪能できます

さらに、最高に素晴らしいのが、この宿の料理です。ご存知の方も多いでしょうが、和歌山はとっても食が豊か。海の幸に恵まれていて、伊勢海老、クエ、鮪、鰹、鯛、といった高級魚を季節ごとに味わえる。また熊野牛も美味。もちろん山の幸も沢山。お酒や焼酎も美味しい。「あきば何求庵」は、そういった土地の滋味を楽しませるために作られた宿なのです。
実をいえば、この宿、もともとは、40年近く操業していた老舗旅館。それが、2010年、建築家大江一夫氏の設計によりわずか2部屋の造りに大リニューアル。女将がオーナーシェフとして手料理を振る舞う和風オーベルジュとして生まれ変わったのです。
特に伊勢海老は、自慢の食材のひとつ。おつくり、グリル、ブイヤベース、和風パエリア……。そのほか旬の魚介類や、熊野牛などなど、女将が手ずから作り上げる料理は、美味しいのはもちろん、見た目にも美しく、ボリューム満点。ちなみに朝ご飯も盛りだくさんで美味です。
また料理は事前に電話でリクエストすることも可能。そういうところも、たった2部屋だからこその贅沢さ。大人好みなのです。

という次第で、「あきば何求庵」は、大オススメ。こんな宿を知っているのは、まさに豊富な経験や知識をもつ大人の遊び好きな男ならでは。そして、はるばる和歌山までクルマで訪れるなんて、若者以上に元気でお洒落でお茶目な大人の男ならでは、ですからね。
そして、ついでのオススメが、帰路にちょっと南紀白浜の美しい海を探訪するドライブ。すぐ側の「とれとれ市場」も寄る価値が大ですよ。地元の漁協が運営する西日本最大級の海鮮マーケットで、旬の魚介類が豊富に揃い、鯖寿司、秋刀魚寿司、醤油、金山寺味噌などの和歌山名産も買うことができる。で、帰ってから彼女とふたり、いまいちど和歌山の味覚を味わいながら、お気に入りのワインを開けて、なぁんていうのもグッド。楽しいデートになりますよ。

なお、南紀白浜は、その名のとおりに白砂の浜にエメラルドグリーンの海が広がる、まるで南洋の楽園のように美しいところ。でも、だからこそ、夏には大人気で大混雑をする。なので季節外れの、こんな感じの時に行くのが、良いかもですよ。
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◆ Akibananguan あきば何求庵

住所/和歌山県西牟婁郡すさみ町周参見5345-1
アクセス/大阪より、紀勢自動車道・すさみIC~
URL/http://akiba-nanguan.com/
ご予約・お問い合わせ/0739-55-3257

●料金/3万4800円~(2食付き・税サ別)

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