2026.03.14
山﨑賢人インタビュー。「年下にも気遣いができる振る舞いって、スマートでカッコいい」
前作が大ヒットを記録し、大きな話題を呼んだ実写版『ゴールデンカムイ』。その待望の続編が全国公開中です。原作マンガ・アニメで多くのファンを魅了してきた唯一無二の世界観と個性的なキャラクターたちを、豪華キャスト陣が実写化。主人公である「不死身の杉元」を再び演じた山﨑賢人さんの心境に迫ります。
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文/岡本ハナ 写真/土屋崇治(TUCCI) スタイリング/伊藤省吾(sitor) ヘアメイク/永瀬多壱(vanites) 編集/鎌倉ひよこ、森本 泉(Web LEON)

前作が大ヒットを記録し、大きな話題を呼んだ実写版『ゴールデンカムイ』。その待望の続編 『ゴールデンカムイ 網走監獄襲撃編』 が公開中です。主演は映画『キングダム』シリーズやNetflixオリジナル実写ドラマ『今際の国のアリス』など数々の話題作に出演し、国内外で活躍する俳優・山﨑賢人さん。
今回の取材では、『ゴールデンカムイ』への再出演にかける熱い想いをはじめ、キャスト・スタッフが再集結した撮影の裏側、そして山﨑さんの素顔について語っていただきました。気さくな語り口の中にも、作品への強い情熱が感じられます。
あっという間に31歳になったという感覚
── 『LEON』読者層はいわゆる“大人の男性”ですが、現在31歳の山﨑さんは年齢をどのように捉えていますか?
山﨑 賢人さん(以下、山﨑) 多くの先輩方から「年齢は気にしない方がいい」と言われるので、もう意識していません。自分でも、あっという間に31歳になったという感覚で、ついこの間まで25歳くらいだったように感じています(笑)。
── それは充実されている証拠ですね。仕事とプライベートのバランスを取るうえで、大切にしていることはありますか?
山﨑 オンとオフは、自然に切り替えることができています。本作では「不死身の杉元」を演じているのでバキバキな肉体に仕上っていますが、カメラがまわっていない時は中身はすっと素に戻っています。

▲ ジャケット53万3500円、シャツ27万7200円、パンツ25万9600円、タイ4万4000円、シューズ20万4500円/すべてサンローランバイアンソニー・ヴィカレロ(サンローランクライアントサービス)、ほかはスタイリスト私物
── では、 山﨑さんにとって、「カッコいい大人」とはどんな人でしょう?
山﨑 仕事もプライベートも、どちらも心から楽しんでいて、何事にも一生懸命な人がカッコいいです。自分が「好きだ」と思えるものに、夢中になって取り組んでいる人は本当に素敵だと思います。
── 本作で共演された先輩方の印象はいかがでしたか?
山﨑 それはもう……皆さん、すごくカッコよかったですね。舘ひろしさんなんて、しびれますよ。ビジュアルはもちろんですが、雰囲気からしてとてもカッコいい! それに、すごく紳士的なんです。毎朝、撮影現場で皆にコーヒーを淹れてくださったりして。年下の僕らにもそういった気遣いができる振る舞いって、本当にスマートでカッコいいなって感じます。
── それは素敵ですね! そんなカッコいい先輩方と食事に行く機会はありましたか?
山﨑 シーズン1からご一緒しているので、ご飯に行くのもごく自然な流れで。ジンギスカンなど北海道の地元料理を堪能しました。ジンギスカンが本当においしかったんですよ。
── 大先輩との食事は緊張しそうですが……どんなお話をされるのですか?
山﨑 若い頃のお話を聞かせてもらうことが多いです。特に、昔の映画業界の厳しさについて教えていただくのですが、圧倒されます。当時は常識だったかもしれないけれど、僕たち世代からしたら新鮮で勉強になります。

男同士で変な気持ちになるのをどう表現するか
── そんな大先輩たちを含め、キャストとスタッフが再集結した本作の撮影ですが、前作の撮影と比べて意識したことはありますか?
山﨑 シーズン1にあたる映画第1弾とそれに続く連続ドラマの撮影を経験しているからこそ、今回の撮影現場では、キャスト・スタッフ全員が、前作からの進化を強く意識していました。「このシーンをもっと面白くするにはどうすればいいか」といった会話が常に交わされていて。みんなでアイデアを共有する作業が充実して、見応えのある作品が完成したと確信しています。
── 本作は、前半のコメディから一転、後半は重厚な人間ドラマが展開されますが、撮影現場で特に印象に残っているシーンはありますか?
山﨑 僕にとってはすべてが印象深くて。でも、強いて言うならば……「ラッコ鍋」を男だけで囲むというシーンは強烈でした! 男同士で変な気持ちになるのをどう表現したら面白くなるかを真剣に考えて、動きだけでなく声の出し方にもこだわっています。それぞれの変な声に注目して観てもらえるとうれしいです(笑)。
── あのシーンは確かに強烈でした(笑)。監督からの演出はあったのでしょうか?
山﨑 尾形(眞栄田郷敦)の服を脱がしている途中でキロランケ(池内博之)が入ってくるシーンでは、監督と「これは尾形の表情を共有したほうがいいんじゃない?」と話し合いました。尾形の頭を抱えた杉元が「お前も見ろ」って感じで見せつけたりと、もう細部までこだわり抜いているので見逃さないでほしいです(笑)。

杉元は失ったものを取り戻そうとする人物
── 本作の撮影前に前作を観返すこともされましたか?
山﨑 はい。ひと通り見返して、改めて面白いなと思いました。自分で演じているのに、思わず笑ってしまいましたから。
── 杉元を再び演じることで、具体的に難しかったことはありますか?
山﨑 初めて演じるわけではないとはいえ、やはり大変でした。杉元はとても繊細な心の持ち主。戦争によって心の一部が凍りついてしまった彼が、アシㇼパさんと出会うことで少しずつ変化していきます。
「天から役目なしに降ろされたものはひとつもない」というアイヌの思想をはじめ、自然や植物に触れて狩猟をするなかで、生かされていることへの感謝に気づいていく。その心の些細な変化を、丁寧に表現できるよう意識しました。当たり前の日常に感謝する大切さに気づいていくという点は、僕自身にも共感できる部分があります。
── もし山﨑さんがこの時代にいたら生き延びる自信はありましたか?
山﨑 考えたこともありませんでした(笑)。ただ、その時代にいたら、それなりに一生懸命頑張ったとは思います。周囲の状況を察して、うまく立ち回って生き延びるタイプじゃないでしょうか。
── 主演として「杉元佐一」役を繰り返し演じられ、山﨑さんの代表作ともいえる本作ですが、このような作品との出会いをどのように感じていらっしゃいますか?
山﨑 どの作品に臨む時も、毎回「今回はどのような挑戦になるだろうか」という気持ちがありますが、本作の杉元佐一という役に関しては、1作目を演じるまでは特に挑戦する気持ちでした。ですが、杉元は「成長していく主人公」というより、悲しいことを経験し、失ったものを取り戻そうとする人物なので、設定を丁寧に汲み取って演じています。だからこそ、作品を観て「良かった」と言っていただけた時は、とてもうれしく報われた思いがしました。この作品は、自分にとっても、俳優としての大きなターニングポイントだと思っています。

男同士、共通の話題は「筋肉」でした
── 男性ばかりの現場ですが、カメラが回っていない時はどのような雰囲気なのでしょうか?
山﨑 やはり、共通の話題は「筋肉」でした。みんなで、どこをどう鍛えているか、何を食べているかといった話で盛り上がりました。キャストそれぞれが筋肉に良い食事を持参していて、僕はチキンサラダ、ゆで卵などを持っていきました。
── その身体作りですが、前作では10kg増量されたとのこと。今回は、さらに変化があったのでしょうか?
山﨑 前作シーズン1の撮影前は一番痩せている時でゼロからのスタートだったので大変でしたけど、本作はそこまででは……。やっぱり「マッスルメモリー」ってあるんですね。前作の時に仕上げた筋肉が戻ってくるんです。ただ、より良い身体になるようにと、なるべくタンパク質を意識して摂取していました。
── 撮影中もカラダづくりを??
山﨑 はい、そうですね。「撮影、ジム、食事」をひたすら繰り返す毎日でした。食事は1日4食! 朝、昼、夕、そして寝る前にも。頑張りました。
── 身体づくりもロケ地も過酷だったかと思うのですが、本作の撮影後に自分へのご褒美はありましたか?
山﨑 たしかにロケは大変でしたが、みんなでジンギスカンを食べたりもしましたし、精神的には参っていませんでした。雪は降らないと言われていた場所で大雪に見舞われ、自然の厳しさを改めて痛感しましたが、それも充実した時間です。寒いのはすごく苦手なんですけどね(苦笑)。

── もし機会があればウィンタースポーツはしてみたかったでしょうか?
山﨑 ウィンタースポーツにはすごく興味があるのですが、スキーもスノーボードも1回ずつくらいしか行ったことがないのでいつか本格的に挑戦して、冬は「スノボが趣味で~」くらい言ってみたいですね。
── 過酷な撮影や筋トレを通して、「自分は不死身だ!」と感じた瞬間はありますか?
山﨑 いや、むしろ「こりゃ死ぬな……」とよく思っていますよ(笑)。鍛えて、食べて……という日々を繰り返していると、正直きついです。それでもなんとかやり遂げているけど、自分でそれを「すごい」とか「不死身だ」なんて思うのは格好悪いじゃないですか。ただ筋トレ時に心の中で“お前ならまだできるぞー!”と叫んで自分を鼓舞するところなど、杉元に影響されている部分はあると思います(笑)。

● 山﨑賢人(やまざき・けんと)
1994年生まれ。東京都出身。2010年に俳優デビュー。2024年、ニューヨーク・アジアン映画祭で“The Best from the East Award”を受賞し、日本人として初の快挙を達成。代表主演作に映画『キングダム』シリーズ、Netflixオリジナル実写ドラマ『今際の国のアリス』などがある。

『ゴールデンカムイ 網走監獄襲撃編』
日露戦争帰りの杉元佐一が、アイヌ民族が奪われた金塊を巡って、少女アシㇼパとともに刺青囚人を追う物語。金塊を狙うのは杉元だけでなく、第七師団の鶴見中尉や生き延びていた土方歳三も参戦し、三つ巴の争奪戦に発展する。刺青の謎を追う中、すべての謎を知る「のっぺら坊」がアシㇼパの父かもしれないという真相を確かめるため、一行は網走監獄へ向かう。公開中。出演/山﨑賢人、山田杏奈、眞栄田郷敦、矢本悠馬、玉木宏、舘ひろしほか
公式HP/『ゴールデンカムイ 網走監獄襲撃編』
Ⓒ野田サトル/集英社 Ⓒ2026 映画「ゴールデンカムイ」製作委員会
※掲載商品はすべて税込み価格です
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