“偶然のようで、運命だった” KREVA×ALMOSTBLACKBACK TO BASICSの結成秘話を語る【後編】

祝・W周年！ ミュージックシーンをリードし続けているKREVA(20周年)と、ファッション界の叡智ALMOST BLACK(10周年)が、節目を記念し、タッグを組みました。洒落者の心をくすぐるコーチジャケットから、ロンTやドッグタグ、バケハまで。for me, for you ── 自分のために作ったものが、誰かの人生にもフィットする。そんな願いを込めたコレクション(6月18日発売開始)をご覧あれ（前編はこちら）。

KREVA　若い頃はずっとストリートスタイルだった。でも年齢を重ねていくうちに、それだけじゃ物足りなくなってきて。そんな時に出合ったのが、中嶋くんの服だったんだよね。何より“シルエットの美しさ”“品の良さ”に惹かれて。最初に手に入れたコートは、象徴的だったね。丈が普通より10cmくらい短い。だけどそれが絶妙で、なんとも言えない“抜け感”が得られる。

中嶋峻太(以下、中嶋)　たぶんそれ、僕の原体験から来てるんですよね。学生時代、’90年代のラルフローレンのオーバーサイズをよくカットオフしてたんです。モダンに着たくて、長すぎる丈を自分で調整してた。それが今の服作りにも自然と息づいてる気がしますね。

KREVA　そもそも今回のコラボのきっかけも、「中嶋くんのコーチジャケット、見てみたいな」って話からだと思う。コーチジャケットって、ゴワッとしたイメージがあるけど、“点検作業の人”みたいにはなりたくない（笑）。でも中嶋くんなら、ドレッシーさも両立してくれるって信じてた。

中嶋　僕もずっと欲しかったけど、なかなか作る機会がなくて。だから今回の20周年と10周年のお祝いは、いいきっかけになりました。素材に光沢とハリ感を持たせて。撥水性もあるから雨の日にも大活躍。ポケットもあえて大きめにすることで、ストリート×モードのバランス感を大事にした。

KREVA　丈感のバランスが絶妙で、ネクタイと合わせてもサマになる。モダンで、ドレスライクな装いにもフィットするよね。

KREVA　俺、ずっと「ロンT難民」だったんですよ。なかなか納得いく一枚に出合えなくて、ずっと自分で作りたかった。今回のロンTは、キレイめだけどリブ付きで邪魔にならない。作業中も、曲作る時も、ずっと着ていたい。

中嶋　生地は、薄すぎず、厚すぎず。リラックス感を生むシルエットと素材の上品さで勝負しました。タグもプリントにして、チクチクしない仕様に。

── こういう“顔立ちのいいロンT”ってなかなかないですよね。それにALMOSTBLACKでロゴ入りなんて、レアです！

中嶋　ALMOSTBLACKって、基本的にロゴ入れないんです。今回のロゴは、KREVAさんのサインとセットだから、成立した。正直、自分だけだったら、絶対作ってなかったと思います。ロゴとサインが重なることで、いいアクセントになって、結果「僕も着たい」と思える一着に仕上がった。

KREVA　「ロゴ入れようよ。ほら、先輩に無理やりやらされた感じで」って、半ば強引に説得したよね（笑）。

KREVA　今年で20周年という節目を迎えて、改めて“着たいもの”を考えたんだよね。『BACK TO BASICS』原点回帰にして、進化系。それで、今ドッグタグ熱くない？ってなって。昔、福岡の神社で買った木製のお守りとドッグタグを重ね付けしてたことを思い出して。

中嶋　最初は「全アイテムにドッグタグ付けようぜ」って話になって。割れてもカッコいいじゃん、みたいな。それでシルバー925のものと、黒のシリコン製(3Dプリンタ)と、2種類用意しました。

KREVA　最後は帽子。お題はズバリ、「上品さとストリートを兼ね備えたバケハ」。コーチジャケットと同素材で、光沢感とハリ、そして撥水性があるのがいい。これさえあれば、犬の散歩界隈で二〜三歩、抜きん出られること間違いなし。

中嶋　タイトル、決まりましたね。「犬の散歩界隈で、三歩抜きん出る帽子」（笑）。

KREVA　犬の散歩にも行けるし、そのまま洒落た場所に寄ってもサマになる。究極にイカしたデイリーウエアが欲しかった。あとはこの一式が揃うのを待つだけ。ほんと、早くして！ 俺、ずっと難民なんだから（笑）！ for me, for you──今回のコラボは、俺が本気で“着たい”と思うものを作ってもらった。それがあなたの人生にフィットしますように。だから皆さんも僕らの誕生日祝いがてら、ぜひ買ってくださいね（笑）。

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