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2023.04.27

小沢宏さんの「エディストリアルストア」が渋谷をジャック!?

スタイリストの小沢宏さんは2022年5月、地元の長野県上田市に「EDISTORIAL STORE(エディストリアルストア)」をオープンしました。小沢さんと親交の深いファッションジャーナリストの増田海治郎さんとLEON取材班は現地まで赴き、ショップと上田の街をくまなく取材。1周年を記念して渋谷パルコで開催する「LIVE STOCK MARKET IN SHIBUYA」(4/28〜5/14)の詳細もお伝えします。

CREDIT :

取材・文/増田海治郎 写真/田中俊伍(maettico) 編集/高橋 大(LEON.JP)

スタイリストの枠を超えたスタイリスト

スタイリストとして40年近くにわたり最前線で活躍してきた小沢さんは、雑誌POPEYEの名物スタッフだった御供秀彦さんの編集アシスタントとしてキャリアをスタートしました。

スタイリストとして数々の雑誌のファッションページやブランドのカタログを手がけてきたのはもちろん、80年代から90年代にかけては渋谷ファイヤー通りにあった伝説のショップ「メイドインワールド」のディレクターとして世界中を駆け巡ったり、自身のブランド「ヌメロウーノ」のデザイナーをしたり、ミラノ・ファッションウイークをジャーナリストのように取材したり……。小沢さんはスタイリストという枠を軽々と超え、東京の様々なカッコいいを作ってきた偉人なのです。
EDISTORIAL STORE(エディストリアルストア)
プライベートでも超がつく洋服好きで、なおかついい意味で雑食! 「ディオール」のスーツの日もあれば、「Yプロジェクト」の超モードなジャケットの日もあり、時には紺ブレでトラッドな装いの日もあります。取材当日も日本の「ノーマティーディー」のカラフルなセットアップを軽やかに着こなしていらっしゃいました。

「僕は洋服の似合うデブなんですよ(笑)」とは酒席で小沢さんから聞いたお言葉ですが、失礼ながら本当にそう思います。こんなにも現代的でスタイリッシュな50代って、パリやミラノのファッションショーの会場でも滅多にいませんから。
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EDISTORIAL STORE(エディストリアルストア)
▲ 愛犬とともに迎えてくれた小沢宏さん。
そんな小沢さんが開いたお店は、やはり普通のセレクトショップではありませんでした。コンセプトは“雑誌の3D化”。ポパイの編集者としてキャリアをスタートさせた小沢さんの“編集”の視点が隅々まで行き渡っているのです。

商品のほとんどはセレクトショップやブランドの倉庫で眠っていた経年在庫。いわゆるデッドストックですが、小沢さんはデッドストックを蘇らせるという意味で“ライブストック”という造語を作り、表層的なサステナブルではない新しい概念と消費のあり方を提唱しています。

実際にショップを回遊すると、倉庫の中で眠っていた洋服たちはとても生き生きしていて、二度目の“服生”を謳歌しているように見えました。まるで洋服がダンスしているかのように!
EDISTORIAL STORE(エディストリアルストア)
▲ ショップの建物はもともとナッツの製造販売をしていた会社。ネームはあえてそのまま残しているそう。
もちろん価格も魅力的です。目安は定価の半額くらいで、商品のタグには小沢さんのリコメンドコメントが手書きで書かれています。

取り扱っているブランドは、ネペンテスの「ニードルズ」「エンジニアド ガーメンツ」「サウスツーウエストエイト」、ビームスやシップス、ベイクルーズなどのセレクトショップのオリジナル商品、ゴム引きで有名な「マッキントッシュ」、「ノーマティーディー」、「オフ-ホワイト」、「ヘロンプレストン」など。通常では絶対横並びにならないブランドが何ら違和感なくお互いを引き立てあっていて、小沢さんのユニークな審美眼と編集力の高さを強く印象づけるものでした。
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EDISTORIAL STORE(エディストリアルストア)
▲ 商品には小沢さんによるブランド紹介がついていたり。ショップを雑誌に見立てた仕掛けが随所に。
1階は奥様の幸子さんの焼き菓子とコーヒースタンド「イージーベイク」、ラッピングショップ「ボンカドゥ」で、2−4階がエディストリアルストアのフロア。小沢さんもマネージャーの片桐さんも飽きっぽい性分だそうで、商品は毎日のように頻繁に入れ替わります。

常設のコーナー以外にも、イチ押しのブランドのポップアップ(特集)も定期的に行われていて、取材時はカシミヤニットで有名な「ボーディ」とソックスブランドの「ロトト」を特集していました。

ボーディのカシミヤニットの胸元はネクタイの切れ端で作られたコサージュでアレンジされていて、こうしたひと手間加えた“マッシュアップ”な商品もとても魅力的でした。
いろいろ迷った末に、私が購入したのは「エンジニアド ガーメンツ」のクレイジーカラーのボタンダウンシャツとネクタイのシルクの切れ端で作られたスカーフ。ショッピングバッグはシャツの残反を再利用したもので、縫製を担当するのは長野県千曲市を拠点とする日本有数のシャツアパレル、フレックスジャパン。ハンドルはレザーの切れ端で、これで2200円だというから驚くほかありません。
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新旧の洗練された文化が堪能できる上田

北国街道・柳町 情緒ある街並み
▲ 北国街道・柳町は情緒ある街並み。
さて、お店を十分に堪能した後は上田の街に繰り出してみましょう。鎌倉時代末期に建造された安楽寺八角三重塔、室山時代末期に建造された前山寺三重塔をはじめ、上田には旧き良き時代の文化が今もたくさん残っています。

北国街道・柳町は情緒ある街並みが残る通りで、酒蔵やワインショップ、ご当地スイーツなど見どころ満載のスポット。お酒好きなら1665年創業の岡崎酒造でお土産の日本酒を買うのをお忘れなく!
映画好きが必ずや悶絶するのが上田映劇。大正6年(1917年)の創業で、関東大震災で焼ける前の帝国劇場と同じ作りと言われる天井は今も健在! 鄙びた外観も最高に素敵で、現役の映画館として今も昔も上田の文化を支え続けているのです。

食文化も豊穣です。地元の蕎麦粉を使った蕎麦はもちろん、すりおろしニンニクが入った醤油ベースのタレでいただく焼き鳥、あんかけ焼きそば、ウグイや鮎の丸焼きの「つけば」など、上田ならではの料理が楽しめます。

最近は洗練されたお店も増えてきていて、なかでも小沢さんのおすすめがナチュールワインの名店「Fika(フィーカ)」。ここのナチュールと料理のマリアージュは本当に最高なので、ぜひエディストリアルストア詣の〆として訪れてみてください!
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渋谷で小沢さんの世界観が体感できます!

そして、もうひとつ大きなニュースが舞い込んできました。エディストリアルストアの1周年を記念して4月28日〜5月14日の期間、渋谷パルコ3階の特設スペースで「LIVE STOCK MARKET IN SHIBUYA
」の開催が決定! 上田まで行かなくてもエディストリアルストアの世界観が体感できるのです。

ライブストックという考えに賛同した神南エリアのセレクトショップも、期間限定でショップインショップを開設。「ZOZOUSED」も渋谷パルコ5階に期間限定店を出店します。

さらには、小沢さんと親交の深いゲストキュレーターによるセレクトも目玉のひとつ。長年にわたりパリコレを取材してきたファッションジャーナリストの西山栄子さんの貴重なスペシャルピースの販売他、以前にも好評を博した「カルーゾ」のライブストック、シトウレイさんとリステアディレクターの柴田麻衣子さんによるリステアのライブストックなどが、日替わりで開催されます。

わたくし増田も「アンリアレイジ」の20年分のライブストック、「Norwegian Rain / T-Michael」のライブストックなどのキュレーターとして参加させていただきます。

ゴールデンウィークはライブストックの概念を体感しに渋谷パルコにぜひ足を運んでみてください。間違いなく新しいお買い物体験ができるはずですから!
LIVE STOCK MARKET IN SHIBUYA

PARCO 3階にて「LIVE STOCK MARKET IN SHIBUYA
」を開催

スタイリスト小沢宏が運営するセレクトショップ「EDISTORIAL STORE」(エディストリアル ストア)は、オープン1周年を記念して2023年4月28日(金)から5月14日(日)まで渋谷PARCO 3階にて「LIVE STOCK MARKET IN SHIBUYA」を開催します。本イベントでは栗野宏文さんやシトウレイさんなど、業界を牽引する著名人をゲストキュレーターとして迎え、彼らが考える「LIVE STOCK」を販売します。また「LIVE STOCK」という考え方に賛同してくれた渋谷・神南のセレクトショップも期間限定でショップ・イン・ショップとして「LIVE STOCK MARKET」を出店します。更に、ZOZOTOWN上の古着専門ゾーン「ZOZOUSED」も今回、特別に「LIVE STOCK MARKET with ZOZOUSED」を渋谷PARCO内に出店。そして、より「LIVE STOCK」が理解できて楽しめるファッション雑誌『LSMagazine』も刊行します。ゴールデンウィークの渋谷は「LIVE STOCK MARKET」一色に!単なるショッピングイベントではなく、ファッションをもう一度見直す良い機会になることは間違いなし! です。

【開催概要】
イベント名/「LIVE STOCK MARKET IN SHIBUYA」
開催期間/2023年4月28日(金)〜5月14日(日)
開催場所/渋谷 PARCO 3階(住所渋谷区宇田川町15-1)
インスタグラム/https://www.instagram.com/edistorial_store/

■ EDISTORIAL STORE
住所/長野県上田市中央2-3-7 KUDOUビル
TEL/0268-75-8373
営業時間/12:00〜18:00
定休日/火、水

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