さまざまなメディアでラグジュアリーライフを提案するコラムニストの中村孝則さんが、毎回1つのテーマのもとに真の“贅沢”をご紹介。今回のテーマは……。
■ 最後の“ぽたり”が気持ち良くキマります
こちらは筆者が先頃新潟を旅した際にひと目惚れしたドリップポットです。新潟県の燕三条は金属加工の街として400年近い歴史をもち、今も多くのメーカーが鎬を削って名品を製造しています。
なかでもキッチン用品を中心に製造する「下村企販」による『珈琲考具』は、コーヒーを楽しむことに特化したシリーズであり、発売以来コーヒーラバーたちを魅了しています。
このドリップポットはその象徴。まず、注ぎ口のS字カーブデザインがユニーク。これにはちゃんと理由があって、湯を注ぐ際に6㎜径と極細の注ぎ口から湯が垂直に落下するように設計されているのだとか。

しかも、ぽたりと垂れる最後の一滴まで、狙いすましたポイントに落とすことができるのです。実は一般的なドリップポットは、湯そのものがカーブを描いてしまいがち。
ですが本作はしっかり握れる太めのハンドルを最適な角度に設計し、どなたでも湯量と落下地点を安定させて注ぎ入れることができるのです。
筆者は思わず、本来の目的であるコーヒードリップの膨らみだけでなく、抹茶を点てる時も便利そうだ! とヨコシマな想像まで楽しく膨らむのでした。
そもそも、この『珈琲考具』のコンセプトが、注ぎやすさだけでなく「楽しさ」にもこだわった商品作りを目指しているというから納得。キッチンでの存在感も良さげなのであります。

キッチンになじむ美しい佇まい
6㎜径(内径4.5㎜)の細い注ぎ口により、まるで糸のような湯を垂直にそっと注ぐことができ、最後の“ぽたり”まで狙った位置に落とせます。本体は錆びにくいステンレス製で、ハンドルはぬくもりのある木製。容量は満水1ℓ、適正0.7ℓ。6050円/下村企販

● 中村孝則(なかむら・たかのり)
コラムニスト。世界各地を独自の視点で読み歩き、さまざまなメディアでラグジュアリーライフを提案。茶道教授の肩書きを持ち、日本文化への造詣も深く、剣道最高段位の八段という一面も。
■ お問い合わせ
下村企販 0256-64-5588
2026年2月号より
※価格はすべて税込み価格です
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