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2020.07.15

VOL.08「Tシャツを手ぶらに変えるイギリス空軍のベスト」

ベストをお洒落に着こなすコーディネートのコツとは?

常に独自の視点で独自の音楽を生み出していくDJとして世界中で活躍する田中知之(FPM)さん。音楽のみならずファッション、時計、クルマ、グルメとオールジャンルでの博覧強記を駆使した田中流「男の定番」をご紹介する連載です。

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写真/鈴木泰之(Studio Log) 文/田中知之(FPM) イラスト/林田秀一

世界を舞台に活躍するDJ田中知之(FPM)さんが自らの美意識に叶った「男の定番」をご紹介する連載。今回のテーマは……。

■ Theme08「Tシャツを手ぶらに変えるイギリス空軍のベスト」

袖なしの胴着=ベストは、本来はインナーウエアとアウターウエアの間に着用する中衣。日本ではチョッキ、イギリスではウエストコート、フランスではジレとも呼ばれる。私はこのベストというアイテムに昔から目がない。特に夏場、Tシャツの上にレイヤーするだけでお洒落心も満たされるからだ。私は古今東西、かなりのレア物も含めてたくさん所有しているのだけれど、今回紹介するのはそんなコレクションのなかでも出動機会がもっとも多い一着。
1990年代のイギリスの空軍(ROYAL AIR FORCE)のパイロットが、フライトスーツの上から着用していたタクティカル・ベスト。タクティカル(=戦術上)に必要なさまざまなアイテムを収納する大小ポケット(このベストには合計11個)を備えているから、もはやカバン要らず。ハンズフリーで出掛けることができる。あ、最近ヴァージル・アブローがディレクターを務めるルイ・ヴィトンなど、多くのブランドでタクティカル・ベストに着想を得たと思しき収納力豊富なベストが人気を博しているけれど、それらと比べてもプライスは数分の一、いや数十分の一である。

ある日、渋谷のイギリス物が得意な古着店イルミネートで出合いひと目惚れ。最初ベージュを購入したのだけれど、やたらと気に入ってしまい、その後カーキも買い足したくらい。背面がサイズ調整が可能なナイロン製ベルトだけで背抜きになっているので、とにかく酷暑の日本でも快適。スイスのriri社の高級ジップを採用していたり、一部に堅牢なラバー素材を使用しているのもポイント高し。何処かしら他軍の軍物ベストと比べても洗練されたモードっぽいイメージを受ける。

得意気に着用する私の姿を見て、本ページの担当編集者のW氏や、人気ヨーロッパ古着店のオーナーS氏、さらにはYouTubeで古着屋を散歩して巡る某アニキまでもが購入したという噂だ。

とはいえ、ちょっと気を抜いてコーディネートしてしまうと、ベージュは釣り人に、カーキは戦場カメラマンやサバイバル・ゲーマーに見られてしまう危険性が多分にある。実は私もレイヤーを誤って恥ずかしい思いを何度もしている。非常に着こなし難度の高いアイテムであるといえよう。なので、我こそはというお洒落猛者にだけに購入のオススメをしておきたい。あ、ちなみに冬場にはステンカラーコートの上から着用するのがオススメ。この場合は着こなし難度はさほど高くはない。
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およそのDJ用手回り品もすべて入る

ピンクベージュの色味が白いTシャツに合わせることでモダンな雰囲気になる。巷のタクティカルベストに比べポケットが下に集まり、上部が比較的スッキリしているのも着やすさの秘訣だと思う。

ディテールが魅せるモードな一面

ジップはすべてriri社のものを用いており、フロントのポケットはすでにラバーで補強されているが、そうした仕様がファッション的な一面を奇しくも見せている。内側にはコントラクターによる情報が。

田中知之(FPM)

1966年京都生まれ。音楽プロデューサーでありDJ。それでいてクルマも時計も大好物。ヴィンテージにも精通し、服、家具問わずコレクターであり、食への造詣も深い。 www.fpmnet.com 

2020年8月号より

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