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2020.05.13

VOL.02「ブランパンのフィフティ ファゾムス」

ひと目惚れして、どうしても欲しくなったヴィンテージ時計

常に独自の視点で独自の音楽を生み出していくDJとして世界中で活躍する田中知之(FPM)さん。音楽のみならずファッション、時計、クルマ、グルメとオールジャンルでの博覧強記を駆使した田中流「男の定番」をご紹介する連載です。

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文/田中知之(FPM) イラスト/林田秀一

世界を舞台に活躍するDJ田中知之(FPM)さんが自らの美意識に叶った「男の定番」をご紹介する連載。今回のテーマは……。

■Theme02「ブランパンのフィフティ ファゾムス」

文字盤中央に目の覚めるような赤と黄色で放射能マークにバッテンのプリントを施した大胆なデザイン。よく見ると小さく「No Radiation」とも書かれている。文字盤に放射性物質の塗料を使っていないことを謳っているわけだが、まるで「反核」のメッセージみたいだ。軍用時計を特集した雑誌で見かけて以来、その無骨でボッテリしたシェイプも相まって、私はその時計が気になって気になって仕方なくなってしまった。
▲当時のダイバーたちの間で絶大な信頼を受けた幻の個体
写真はブランパン事業部が資料として所有する私が持っているものと同型の通称“Bund”。 製造されたのは1965~70年台初頭までという短期間でその個体は極めて稀少である。「Fifty Fathoms Anti-Radiation Bund」
1735年創業、スイスの世界最古級の時計ブランドであるブランパンが、フランス軍特殊部隊の命を受けて開発し、ロック機構付き回転ベゼルを搭載した世界初のモダンダイバーズウォッチとして世に送り出したのが“Fifty Fathoms(フィフティ ファゾムス)”だ。奇しくもそれは、かのロレックスのサブマリーナのリリースと同じ1953年のことだった。Fathomとは水深の単位のことで、50 fathomsはつまり91.45メートルの防水性能を有するという意味になる。

そのなかでも、私がひと目惚れしたモデルは、1960年代中頃に製造され、当時の西ドイツ軍にも供給されていた'Anti-Radiation BUND'というモデルだった。周りに所持している知人もまったくいなかったのだけれど、「今後絶対にみんなが欲しがるようになるはず」という妙な確信があり、どうしても手に入れたくなった。

流通数も圧倒的に少なく苦労したが、中古時計店を巡りに巡った挙句、大阪・下町の大人のウラ名所(笑)飛田新地のすぐ近くにある某質店で遂に発見し、購入したのが今から15年くらい前。当時の購入価格を言うのは野暮なので控えるが、今現在の市場価格からすると冗談みたいな安価で入手することができた。
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あれから月日は流れ、私の予想どおり、ヴィンテージのFifty Fathomsを探す人は増え、中古価格も上昇を続けている。とは言え、ヴィンテージ・ロレックスの異常なまでの加熱ぶりに比べるとまだまだ現実的な買い物としてとらえることが可能なのかもしれない。

実は私がこの時計を入手したのとほぼ時を同じくして、ブランパンはこのモデルを限定数で復刻していたし、以降も度々Fifty Fathomsの歴史的なモデルを復刻し続けている。つい先日も1960年代末に販売されていた 'Barakuda'というモデルの500本限定の復刻がアナウンスされたばかりだ。No Radiationマークこそ入っていないが、これがまた凄く魅力的だ。私のようにヴィンテージを地道に探すのもよいが、そんな復刻モデルを狙うのも大いにアリだと思う。

熱烈なファンをもつ『バラクーダ』が待望の復刻

60年代にドイツで人気を博した一本をモチーフに復刻。 トロピカルラバーストラップもオリジナルに忠実だ。 世界500本限定。自動巻き、SSケース(40.3㎜)×ラバー ストラップ。「Fifty Fathoms Barakuda」 139万円/ブランパン(ブランパン ブティック銀座)

田中知之(FPM)

1966年京都生まれ。音楽プロデューサーでありDJ。それでいてクルマも 時計も大好物。ヴィンテージにも精通し、服、家具問わずコレクターであり 食への造詣も深い。 
www.fpmnet.com

2019年12月号より
※掲載商品はすべて税抜き価格です

■ お問い合わせ

ブランパン ブティック銀座 03-6254-7233

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