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2020.04.04

今は自宅にいる時間をどう楽しむか。イタリアの名シェフが家で作れる簡単レシピを教えてくれた!

世界中に蔓延する新型コロナウイルスの影響で外出制限を余儀なくされたイタリアの名シェフたちが、次々と自宅でできる簡単レシピをSNS上にアップし始めている。苦しい生活の中でもいかに人生を楽しむか、今、私たちには新たな創意と工夫が求められている。

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文/仲山今日子

世界中でいっそう一層深刻さを増している新型コロナウイルス。ヨーロッパの中でも死者が1万4000人を超え(4月3日現在)、大きな被害が出ているのがイタリアだ。全土に外出規制が出て、人々は買い物にも困っているという。

しかしそんな中でも集合住宅の住民たちが各々自宅ベランダに出て「安全な距離」を取りつつ、皆でタンバリンを打ち鳴らしながら歌を歌う姿がSNSで広がるなど、コロナに負けずに今をあえて明るく過ごそうというイタリアの人々の様子も伝わってくる。苦しいのはきっと皆同じ。けれど、その中でもどう楽しむかという気持ちが、外出制限期間中の時間の質を大きく変えて行くように思う。

家にいたって、世界と話せるし、共有できる

こんな現状に、いち早く立ち上がったのが、2018年に世界のベストレストラン50で世界一に輝いた、イタリア北部・モデナにある「オステリア・フランチェスカーナ」のマッシモ・ボットゥーラ シェフだ。「キッチン・クオランティーン(台所に隔離)」と名付けたインスタグラムTVで、自宅で作れる簡単なレシピを紹介している。

「オステリア・フランチェスカーナ」のマッシモ・ボットゥーラ シェフ

毎日イタリア時間の夜8時から、自宅の台所を使い、マックアンドチーズ(マカロニとチーズの簡単なパスタ)や、サラダ、トマトソースなどを家族のために作っている様子をリアルタイムで公開しているのだ。撮影は娘のアレクサさんで、トップシェフが家族に作る夕食の風景の「今」がそのまま放送されているライブ感、愛犬や家族が何気なく映り込むほっこりとする雰囲気が人気を呼んでいる。

残念ながらライブのみでの公開で、イタリア時間の夜8時は日本の早朝4時に当たるため、リアルタイムで見るのは少し難しい。そこで、マッシモシェフに、LEON読者に向けて特別に、過去のライブのビデオを送ってもらった。
時にはキュートなパジャマ姿で登場するマッシモシェフだが、「イタリアのファッションやライフスタイルを愛するLEON読者」のため、「金曜の夜のお出かけバージョン」をピックアップ。イタリアの伊達男らしくキメた装いで登場するのも注目。
■温かいボリートサラダ
【レシピ】
1)残り物のボリート(ピエモンテ州名物の茹でた肉の料理。鶏肉も入れたポトフのようなもの)をオーブンに入れて温め、鳥の手羽などの、肉の骨を外して肉だけにする。他の煮込み料理でも。ボットゥーラ家では、この日は既製品のオリエンタルポークのレトルトも加えている。

2)玉ねぎとビーツ各2個は朝からオーブンに皮ごと入れて置いてゆっくりと調理し、皮を剥いて食べやすい大きさに切る。バルサミコ酢をひとかけする。

3)ほうれん草と水菜、を洗ってちぎり、ザクロの実を散らす。ピスタチオを砕いて加える。新鮮なタイム、ミント、ワイルドフェンネル、リコリスを散らす。

4)卵黄、レモン汁、オリーブオイルとサンフラワーオイルをハーフ&ハーフで作った自家製マヨネーズに、バルサミコ酢を加える。更に、パルミジャーノチーズの皮を煮立てた水を加えてゆるいソース状にする。この時使ったパルミジャーノチーズの皮を切って肉に加える。

5)4のソースを1にかければ出来上がり。
「これは料理ビデオじゃない。家にいたって、世界と話せるし、共有できるということを伝えたい」と言うボットゥーラシェフ。その言葉には、“国境が封鎖されても、自分たちはつながっている”という、強いメッセージが感じられた。
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明日もっと強く抱き合うために、今日は離れていよう

また、同じく状況の悪化が心配されるミラノでも、40人以上のシェフたちが、「ミラノ・キープス・オン・クッキング」「ミラノは料理をし続ける」というハッシュタグをつけて、オンライン上でレシピを共有している。自宅で簡単にできそうなレシピを紹介してみよう。
「Cucina Bar Foresteria 」のNicola Cavallaroシェフの「プロテイン・パンケーキ」
【レシピ】
1) 卵白250gを固く泡立てる
2) オートミール粉50gまたは全粒粉55gを加える
3) チョコレートチップ20g、栗の蜂蜜10gを加える
4) テフロン加工のフライパンにココナッツオイルを引き、生地を流して、表裏ともに2分ずつ焼く
5) 皿に盛り、ジャムとベリーを飾る。
自宅待機をせざるを得ないシェフたちが、今の自分たちにできる事を通じて社会全体でどうやってこの危機を乗り越えるか、と考えている事がよくわかる。

「Cucina Bar Foresteria 」のNicola Cavallaroシェフ

イタリアのジュゼッペ・コンテ首相は国民に生活の制限を強いる宣言をするにあたって「明日もっと強く抱き合うために、今日は離れていよう。明日、もっと速く走れるように、今日は止まっていよう」と訴えた。

この新型コロナウイルスの大流行もいつかはワクチンや治療薬ができて終息を迎えるだろう。ただ、それには今しばらくの時間がかかると言われている。その時間を少しでも明るく意味のあるものとして過ごすために、私たちにはより創意と工夫が求められている。
BBCの報道によると、人の移動が減った事で、大気汚染の原因となる一酸化炭素、温暖化に繋がる二酸化炭素の排出量が減ってきているという。コロナウイルスは確実に、私たちの考え方そのもの、そして私たちが受け継いだ、未来の世界のあり方をも変えていくのだろう。

「奪い合えば足りなくなり、分け合えば余る」それは、スーパーマーケットの棚のパスタだけではないのかも知れない。

● 仲山今日子(なかやま・きょうこ)

テレビ山梨・テレビ神奈川アナウンサーなどを経て、World Restaurant Awards審査員。現在、食と旅をテーマに日本とシンガポールの雑誌に日本語・英語で執筆中。趣味は秘境旅行、キリマンジャロ登頂など、訪れた国は50カ国以上。ワインエキスパート、日本酒唎酒師の資格取得。IG:kyokonakayamatv

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