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2019.01.17

食いしん坊もうなる「たこ焼き」とシャンパンの最高ペアリング

すし、ギョウザと来て、次はたこ焼き⁉ 日本人のアレンジ力はシャンパンをどこまで拡大解釈していくのか。

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文/秋山 都 写真/吉澤健太

毎回、旬のレストランや話題の新店をご紹介していく連載「美食のネタ帖」。「なんか面白い店ないかなぁ」「最近どこか行った?」と聞かれることが多いLEON.JP食いしん坊担当がガチでおすすめなお店を紹介いたします。本連載ではお店を選ぶ際に、この3点をセレクトの条件としました。

1. 高くて美味いは当たり前。たまには贅沢できる適度な価格帯であるべし。

2. 予約がとれない名店は高嶺の花。会員制や紹介制ではなく、実際に電話が通じるお店であるべし。

3. 大通りの洒落たハコばかりではなく、路地裏のひっそりとした名店を探すべし。縄のれんや赤ちょうちんを嫌う女子はこちらから願い下げるべし。

つまりは、高すぎなくてコスパよく、居心地よくて実のあるお店、というわけ。当方、かなりお酒を“たしなむ”タチですので、どうしても酒飲みに寄りがちな内容となりますが、その点はご容赦のほど。

さて、その第3回はたこシャン。そう、たこ焼きとシャンパンを合わせ技で楽しもうというお話です。

ソムリエによる、たこ焼きとシャンパンの最高ペアリング

スパゲティナポリタンに、マカロニグラタン、ハヤシライス、そしてラーメン……。これすべて日本オリジナルの料理。それぞれ、トマトソースのパスタやハッシュドビーフなど元ネタはあるものの、それらを我々の食文化になじむよう、アレンジを加えてきた料理です。

この日本人のアレンジ力は料理にとどまらず、酒とつまみのマリアージュにも発揮されてきました。たとえば鮨とシャンパンを合わせる鮨シャン、そしてギョウザとシャンパンを合わせるギョウシャン。ワインの中でも、高価で華やかなイメージをもつシャンパンをまさかギョウザとペアリングさせるとは……デフレ時代ならではの発想なのかもしれません。

そこで今回の「たこシャン」、たこ焼きとシャンパンです。実は数年前から、私もたこ焼きとシャンパンは相性がいいに違いないと考え、どこかで始めてくれないかなと待っていたのでした。大阪では数店、専門店もあるようですが、このほどようやく東京にも現れた、と。
黒を基調にシックなインテリアの「オレキス」
とはいえ、こちらも専門店というわけではないのです。実はこの「オレキス」は正統派フレンチ。かの西麻布「ジョージアン・クラブ」で支配人、ソムリエを務めていた春藤祐志さんのお店です。
大阪出身の春藤祐志さん。ワインのコレクションとサービス、そしてタコ焼きの腕には自信あり(笑)。
いつもはエレガントに繊細なお料理を供している「オレキス」ですが、1月はシェフの交代にともないぽっかりと営業できない期間ができてしまったこと。そして、春藤さんのタコ焼き愛から、期間限定「たこシャン」(正式名称:80s洋楽とちょんまげオヤジとたこシャン月間)バーが生まれました。4~5種のタコ焼きにそれぞれ異なるシャンパンをペアリングしておすすめしてくれます。
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たこ焼きはガスのたこ焼きを使用。「これじゃないとカリっとクリスピーに焼きあがらない」そう。
言うまでもなくワインのプロであり、シャンパンも3000アイテムほど所有しているという春藤さん。合わせるシャンパンはマニア垂涎のレアなアイテムがどんどん登場します。そこまでは想定内。でもほんとにすごいのは「たこ焼き」そのもの。日本の小麦と出汁、そしてイタリアの小麦と食材を駆使し、「たこ焼きってこんなにおいしかったの?」「シャンパンとこんなにあうの?」と目ウロコなペアリングが味わえます。

● イタリアたこ焼き×CHARTOGNE-TAILLET  SAINTE ANNNE

シャルトーニュ・タイエはかのジャック・セロスの薫陶を受けた注目の造り手。イタリアの小麦を使用したたこ焼きはモチッとした触感で、どこかニョッコ・フリッコ(イタリア・モデナの揚げパン)に似ています。プロヴァンスのオリーブオイルとゲランドの塩を振ったたこ焼きとシャンパンのミネラル感……「おいひ~!」おもわず膝を打つ美味しさです。

● 日本たこ焼き×LARMANDIER-BERNIER LONGITUDE

アヴィーズ、クラマン、オジェ、ヴェルテュと4つの所有する自社畑で栽培されたシャルドネから造られているブラン・ド・ブラン。ふくよかで丸みを帯びた味わいが、さっくりとした日本のたこ焼き、大阪のポン酢とバスク地方の唐辛子(ピメント・エスプレット)と好相性。ああ、なんだか泣けてくる……。
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● 日本たこ焼き×Rose de Jeanne Cote de Bechalin 2011

若手ながら、ワイン専門誌などで最優秀シャンパーニュ・メイカーに選ばれたこともある注目の造り手、セドリック・ブシャールによる1本。単一区画、単一品種、単一ヴィンテージにこだわった自然派のこちらはブラン・ド・ノワール(ピノノワール100%)。出汁につけていただく明石焼きスタイルのたこ焼きになんだかホッとする……。

● イタリアたこ焼き×AGRAPART et FILS MINERAL 2011

自然派な造りで、最低3年間は瓶内熟成させるというアグラパール。黄金を帯びた色合いからも心地よく熟成していることがおわかりいただけるでしょう。これに合わせるはモチッ、トロッとした触感のイタリアたこ焼き、しかもトリュフオイルとトリュフのみじん切りを散らして。ふくよかな熟成香に昇天しそうです。
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● 日本たこ焼き×VOUETTE et SORBEE SAIGNEE de SORBEE 2014

ここまでおいしいたこ焼きを4種ほどいただきました。「でもさ、たこ焼きっていえばアレでしょ、やっぱり。そう、ソース味。そこにマヨと青のり」という、わがままに応えていただき、〆はこちらです。ソースも春藤さんこだわりのオリバーソース(大阪)。ただ、ソース味は繊細なシャンパンを味わうには少々強すぎるので、春藤さんが選んだのはロゼ・シャンパーニュ。それもセニエ方式(赤ワインのように果皮と果汁を一緒に発酵させるが、一定時間経過したところで、果汁だけを移動させて発酵を続けるロゼワインの製法)で造られた本格派です。

さすがはシャンパン、そしてたこ焼きのプロによるペアリング5種でした。気になるお値段はたこ焼き8ケで1500円。シャンパンはグラスで1500円~です。つまりこの5種5杯をすべていただいたとすると1万円を少し出るくらいでしょうか? たこ焼き屋さんと考えれば高い。でもシャンパンバーと考えればすごく楽しくて、かつコスパも悪くはないでしょう。この「たこシャン」、1月は予約制で火曜をのぞく毎日、2月以降も月イチ程度開催される予定です。くわしくはお店にいらした際にでも、春藤さんにお聞きになってみてください。

■ オレキス

住所/東京都港区白金2-3-3 カームコート白金高輪1F
予約・問い合わせ/03-5918-8311
営業時間/1月中のたこシャン土・日・祝14:00~23:30、水~金19:00~23:30
定休/1月は火曜のほか21日、29日休、2月以降月曜定休
*たこシャンは予約制
*2月からはフレンチの通常営業、たこシャンは月1回程度開催予定

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