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2021.11.13

【公開】プロの私的、秋冬コーディネート【スタイリスト吉野 誠編】

この秋冬シーズンにお洒落と言われるのは一体どんなスタイル? そこで、コーディネート作りのプロフェッショナルに、今本当に気になるスタイルを聞いてみました。リアルで小粋な装いテクニックは、参考になること確実です。

CREDIT :

写真/多田 悟(Rooster) 構成・文/長谷川 剛(TRS)

ブーツカットパンツで装いを洒脱にシフトアップ

本誌をはじめメンズファッション誌やブランドのカタログ等で活躍する、ベテランスタイリストの吉野 誠さん。大人男子の色気を上品に引きだすスタイリングを得意とするテクニシャンです。そんなお洒落達人がこの秋冬シーズンに着こなしたいと本気で考えるアイテムをうかがったところ、“パンツこそ今見直すべきアイテムです”との興味深い返事が戻ってきました。
「と言うのも、スタイルを一新しようと考えた場合、失敗なくスタイルアップできるのが実はパンツのアレンジなんです。特に今季はパンツのシルエットに少なからず変化の兆しがあり、このタイミングを逃さず実践することで、スマートに差別化が図れるように思います」

吉野さんが言うパンツのシルエット変化とはフレア・デザインのこと。たしかにモードシーンでも裾の広がったフレアパンツを取り入れたスタイリングが、ちらほらと見受けられるようになっています。
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▲ フツーのようでいてスタイリストならではの色々なこだわりが詰まったジャケットスタイル。ブーツカットパンツだからこその濃い味わいが、今までにない新鮮さを添えています。
「とは言え、いきなりがっつりフレアパンツを履くのは、大人の男には少々ハードルが高いもの。比較的控えめなブーツカットから始めるのが良いでしょう。撲が選んだ一本はビームスのオリジナルアイテム。いわゆるリーバイスのステイ・プレストに近い雰囲気であり、ツヤ感のある化繊素材や渋味あるモスグリーンがひとつのポイントです」(注:ステイ・プレスト=1964年にリーバイス社がリリースしたノンデニム・パンツの代表格。化繊素材などを用いた光沢感と、シワになりにくい張りのある素材感が特徴。通称スタプレ)

そんなパンツに吉野さんはシックなネイビーブレザーを合わせます。

「これは以前に手に入れたウミット・ベナンの一着。ショールカラーや長めの着丈が特徴です。昨今は再びテイラードの気分が復活しており、シックな着こなしをプライベートでも楽しみたいと思っているのです」
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▲ デニムシャツの下に着込んだ白Tシャツの合わせも吉野さん流。「ひと昔前ならストールなどを巻くのですが、今季は白色のTシャツをチラ見せすることで胸元にアクセントをプラス。このくらいの匙加減が今の気分だと思います」
「ギミックのあるパンツに紺ブレの合わせは適度に新鮮味あるコーディネート。このパンツはツヤ感もある上にクリースラインもピシッと入っているので、崩しているようで崩しすぎにならないといころがミソ。スタプレ的にも相性の良いデニムシャツを取り入れることで、一層バランスの良いルックスになると思いました」
▲ モスグリーンのパンツにネイビーのウイングチップという取り合わせも実に小粋。ブーツカットの裾広がりなシルエットには、シューズもややロングノーズの一足がマッチすると吉野さん。
そして足下はユニークなウイングチップシューズのセットで仕上げます。

「ちょっとヌケ感のあるジャケットスタイルに、本格ドレスシューズではチグハグな印象になることも。シャークソールかつネイビーレザーのこのジャコメッティは、今日のこの装いに非常にマッチ。最近はスニーカー一辺倒だったので、これからは革靴も積極的に履いていきたいですね」
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ブーツカットでアメカジに新鮮なエッジをプラス

そんなブーツカットスタイルが印象的な吉野さんに、もう一本、ブーツカットパンツのこなし技をうかがいました。次の一本は太めのワークテイストが香る洒脱なベイカーパンツ風です。
▲ 昨今注目を浴びるアメカジ要素のあるスタイリング。カウチンニットに目をつけるところが敏腕スタイリストならでは。太めのブーツカットパンツが、寛ぎつつもこなれた味わいを添えています。
「こちらはベーパライズというブランドの新作パンツ。全体的に太めなのでブーツカットでもそれほど裾広がりな感じが強くない仕上りです。ちょうどカウチンニットを着たいと思ったので、それに合わせて購入しました。定番的なチノパン等ではエッジが付かないので、こういったブーツカットのパンツなら、アメカジスタイルも新鮮なルックスになると思います」
▲ ローゲージのカーディガンと言えばボタンフロントが定番です。しかしこの一着はジップ式。モダンなスポーツ感が装いをスッキリ仕上げる隠し味となっています。
古着で手に入れたというカウチンニットはボタンフロントではなくジップ式。このディテールが野暮ったくならないポイントだと吉野さんは付け加えます。

「カウチンニットはカントリーな雰囲気が少々強めのアイテムです。なので、大人が着こなすならエレガントな要素をところどころに散らすことがキモ。この装いではオーストリッチのマウンテンブーツやスッキリ感あるタートルシャツを合わせることで、こなれた感じを演出してみました」
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こちらもジャコメッティの一足。カントリーなカウチンニットの足下としてマウンテンブーツは非常に好相性です。着こなしにクオリティを添えてくれるオーストリッチレザーがさり気なく効いています。また、装い全体のカラーにマッチしているところも見逃せません。

確かに色みも統一されていて、まとまり感と適度にクリーンな印象を備えた雰囲気に。一見カジュアルででありながら、しっかりモダン。上品さもある次世代アメカジスタイルは真似したくなる洒落た着こなしです。

● 吉野 誠 (スタイリスト)

1977年、千葉県生まれ。雑誌LEONをはじめ複数のメンズファッション誌やゴルフ誌、それに広告ビジュアルのスタイリングで活躍。ドレスやモード、それにカジュアルスタイルを取り混ぜた大人のスタイリング・テクニックは、業界でも評判。

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