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2017.10.18

ほぼ誰も知らないメガネのウンチク【1】掛け心地の決め手"ロウ付け"って何?

「ロウ付け」とは耳慣れない言葉かもしれませんが、メガネの使用感・見た目を左右する重要な工程。これを知っておくことで、メガネを見る目が変わります!

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写真/林 敏一郎(FOREST)、蜂谷哲実(hachiya studio) 文/瀧川修平

今回から4回にわたってお送りするのは、メガネ好きなら知っておきたいタメになるお話。第1回目は、メタルパーツ同士の結合・接着に欠かせない"ロウ付け"について徹底解剖いたします。ちょっとマニアックなテーマではありますが、この善し悪しを見極める審美眼がメガネ選びに役立ち、ひいてはモテる目元へのカギになるのです。

そもそも"ロウ付け"って?

ロウ付けとは、部品と部品を熱し、その間にロウ材(部品よりも融点の低い合金)を流し込むことによって部品同士を固定する方法。設計に基づく強度を保ち、メタルフレーム独自の美しい質感が表現できる、メタルフレームにとって欠かせない工程なのです。
こんなところに"ロウ付け"は使われています
① パーツとパーツの接合部分
② リムとクリングスの接地部分
③ リムと智の接合部分
隙間ない接合部分が上品なルックスの秘密
ブリッジやテンプルとリムを繋ぐロウ付けまで美しい、フォーナインズのメタルフレーム。「S-145」も例に漏れず、国産最高品質のクオリティを誇ります。また、専用のクリップオンを装着すればサングラスとして使えるのも嬉しい。
[S-146T]3万8000円/フォーナインズ

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"ロウ付け"は実際どうやるの?

"ロウ付け"は実際どうやるの?

現在主流となっているチタンフレームの場合、専用のマシンを用いて高温高圧を接合部分にピンポイントでかける"スポットロウ付け"という方法が一般的。そこで、イエローズプラスの山岸氏に依頼して、この工程を撮影させていただきました。

【ロウ付けの工程】

(1)クリングスがロウ付けされるまえのフロント部分
(2)フロント部分にマシンの腕が降りてきて、ロウ材を使い高温高圧でクリングスを圧着します
(3)クリングスが隙間なくフロントに接合されます。本来はこの前後に入念な洗浄工程が行われます。
(4)完成品はコチラ

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クラシックな目元をいまどきにモダナイズ

クラシックな目元をいまどきにモダナイズ
ブロウ全盛期の1960年代風アメリカンヴィンテージシェイプを、クリアな生地と現代技術で再現した人気作。
[SAMUEL]2万8000円/イエローズプラス(グローブスペックス ストア)
完成品イメージがコチラ。接地幅はなんと3㎜。この機械を扱えるようになるまで数年はかかるのだとか。

"ロウ付け"にこだわると何が良いの?

正しくロウ付けされたメタルフレームは、壊れにくいのはもちろんのこと、安価なそれとはまるで異なる質感と掛け心地を生み出します。これらの特徴がもっとも端的な3モデルを例に、わかりやすく解説いたします。

01 耐久性が高い

メタルフレームは華奢な金属パーツの複合体なので、その接着状態が耐久性の鍵。ここがしっかり留められていることが、末永く愛用できるキモなのです。
味わい深さをさらに追求
ラウンドメタルの本命を、アンティークゴールドでリファイン。レトロな表情に拍車をかけました。
[PANTO]2万8000円/フィッシュ&チップス(デコラ)

見極めPOINT ロウ材の溜まり

安定した視界の要となるリムとブリッジの接続部分に、わずかながらロウ材を多めに流したのはあえてのひと工夫。よく見ないとわからないほどの溜まりですが、これにより着脱時の負荷にも耐え得る強度が確保されます。

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02 質感の高いルックス

02 質感の高いルックス

一方、デザインの要には溜まりも隙間も作らず、まるで一体成形のような接地面に仕上げるのが良いロウ付けの証。つまり見た目にもひと役買うワケです。
華奢なデザインを可能にするのもロウ付け
アイヴァン7285の傑作「144」の塗装したブロウ部分と、彫金の施されたゴールドブリッジを繋ぎ留めるのもロウ付けの役目。ネジを通すことができないこの手の細メタルには、不可欠な職人技術です。
[144]5万4000円/アイヴァン7285

見極めPOINT 隙間のない接合部

この装飾が施されたブリッジと接合部もロウ付け。接地面積を広くとることで強度の確保にもなっています。一石二鳥の機能美的意匠といえます。

03 圧倒的な掛け心地

精巧なロウ付けは位置だけでなく、角度にいたるまで寸分違わぬ左右対称を叶えます。ひいてはズレのない快適な掛け心地を実現。顔なじみにも関係するメリットです。
作り込みまでヌカリなし
シンプルながらリム周りに細かい刻みを入れるなど、細部までこだわり抜いた国産名品。
[OHS-01]3万2000円/オブジェ ヒストリカル スタディ(オブジェ・イースト)

見極めPOINT 美しいシンメトリー

リムとブリッジ、クリングスが左右対称に結合されているため、掛けた際のズレが生じにくくなります。さらに、長期使用による微差を調整しやすいため、長く使えるのです。
■お問い合わせ

アイヴァン 7285 トウキョウ 03-3409-7285
オブジェ・イースト 03-3538-3456
グローブスペックス ストア 03-5459-8377
デコラ 03-3211-3201
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