2017.10.16
お国が変わればキャラも違う。世界のメガネ事情
文化は国ごとに独自のものがありますが、メガネも国によって特徴があるってご存知でしたか。モテるメガネオトコは、国別のキャラをも使いこなしてナンボ! ぜひご一読を!
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写真/林 敏一郎(FOREST)、蜂谷 哲実(hachiya studio) 文/瀧川修平

モテるメガネ選びには必須の知識です!
#01 日本
経済成長を支えた世界が認める職人気質な技術力
その後世の中は第二次世界大戦に突入。敗戦で国内有数の工業都市さえ生産ラインを失いながらも、日本が高度経済成長を遂げられた背景には、自動車や家電づくりを手がける町工場の熟練職人たちの手先の器用さ・勤勉さがありました。
また、近年の日本のモノ作りへの注目度を端的に表しているのも、実はメガネなのです。なにせ、世界各国の名門ブランドがこぞって自社製品の生産を鯖江の熟練職人の技術に委ねているのですから。職人の心意気と、積み上げられた経験に裏打ちされた高度な技術力こそ、日本のメガネの最大にして無二の特徴です。
日本を代表するアイウェアといえば、フォーナインズは外せません。繊細なフレームラインでサーモントスタイルを再構築した「M-46」も例に漏れず、着脱時の負荷軽減を果たす逆Rヒンジをはじめとしたユーザー目線の意匠が満載です。


注目すべきはこの逆Rヒンジ。使用時の負荷を吸収し、掛け心地の良い形状を長くキープする同ブランド独自のメタルパーツなのです。機能面でも心遣いを忘れないのが日本らしいですよね。
#02 イタリア
自由なアイデアが遊び心溢れる個性的なメガネを生み出す
最大の特徴は工程ごとに分業する鯖江とは異なり、企業内での一貫生産体制が確立されていること。商品化までの全工程を自社で行うシステムと、独創への情熱が融合した結果として、この地域ならではの独自のプロダクトが生み出されているのです。
ペルソールのフォールディング(折りたたみ)モデルも、イタリアインディペンデントのアイサーミック(温度で色柄が変わる)素材を使用したモデルもその良例。スーツで言う“ナポリ仕立て”に見られるような、枠にとらわれない豊かな発想力は、アイウエアにも落とし込まれているのです。

南部のナポリ仕立てに見られる「雨降り袖」もイタリアらしい発想例。肩パットを除くことで、柔らかな雰囲気やカジュアルさを演出しています。
一見マットな黒セルのウェリントンですが、熱を感知することでレオパード柄へと変化するギミック付き。他では具現化し得ない驚くべきテクノロジーも、遊び心溢れるデザイン性と抱き合わせてナンボな心意気がイタリアブランドらしい。


30度以上でご覧の通りのレオパード柄に様変わり。バカンスで着けたい1本です。
#03 アメリカ
ムーブメントの火付け役にはワケがあります
なかでもモスコットが1940年〜1960年代にかけてリリースした「ミルゼン」「レムトッシュ」「ユケル」はボストン、ウエリントン、ブロウの元祖としていまなお人気の伝説的モデル。
これらの共通点は、当時のアメリカンクラシックスタイルを再現しながら、いまも現行品としてたいていのモデルがリーズナブルに購入可能なところ。
大量生産・大量消費・合理性を重んじるアメリカでは、このコストパフォーマンスの高さこそ浸透率を握る鍵であり、アメリカのトレンド発信力を下支えする一因。不朽の名作たちが永世定番と呼ばれるのには、確かな理由があるのです。
当時アメリカで“P3”と呼ばれた、いわば華奢ボストンの元祖モデルを、いまなお忠実に再現する名作。

いまも多くのセレブに愛用される、カシメ飾りが好アクセントな小ぶりのウエリントン。

60年代、80年代、そして現在と、3度にわたり爆発的にヒットした無骨で知的なサーモントブロウ。

各国にアイコニックな黒セルは存在しますが、アメリカの大代表は肉厚ながら丸みを帯びたコンパクトなサイズ感を持つモスコットの「ネブ」でしょう。張り出しの狭い智元に縦2点の飾り鋲も、レトロな作風を後押ししています。

#04 フランス
彼らが牽引する目元はいつの時代もファッショナブル
ユニセックスで使える装飾的なデザインが多いのもそのためなのです。そんなコレクションの一端を担うキーアイテムが、約3万円代から購入できるのも見逃せないポイント。女性ウケ抜群にして費用対効果も高いなんて、願ったり叶ったりでしょ!?
「ブラックタイ」と冠されるディオールのアイウェアに共通した意匠が、テンプルにあしらわれたシルバーライン。トレンドによってフロントシェイプは変われど、アイコン性で一本筋を通すあたりがコレクションブランドならではです。

今季のコレクションで軸となったレザースタイルとも好相性な、サーモントタイプのサングラス。ワイルドな装いをナードに転じさせる、ポッテリ肉厚なブロウラインが一周回ってインプレッショナブル。

#05 イギリス
男性をセクシーに艶っぽく魅せる紳士の国のワザとは?
ですが、これが英国代表とならなかったのは、“ラウンド=国から配られるダサいメガネ”というイメージが定着してしまったからだとか。
そこで注目を集めたのが多面的にカットされた、エッジの利いたフレーム。男の色気を引き立たせることに長けた、ブリティッシュの粋が生まれたのです。いまなお英国紳士のキーアイテムとして親しまれているのには、こうした歴史的背景があるのですね。
圧倒的なボリューム感は、すべての面に施されたカッティングによるもの。カジュアルはもちろん、スーツスタイルにもマッチして、男らしい印象を与えてくてれます。


上リム、サイドリム、そしてテンプルにも施された多面的なカッティングがキモ。ほかに類を見ない力強いデザインは、英国紳士の嗜好性から生み出されたのです。
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