大人の紺ブレザー×デニムは一味違う！ ベーシックアイテムこそモードな逸品を

いまモードブランドからイの一番に選びたいのが、艶やかな素材を用いたブレザーと、キレイに色落ちした淡色デニム。このベーシックを極めた2大アイテムを纏うことで、むしろ妥協を許さぬクオリティや美意識、そこはかとなく滲む色気が否応なく伝わる、という仕掛けです。

上質な100％ヴァージンウール素材を用い、エレガントなサルトリアルスタイルに仕立てられたダブルブレストジャケット。24SSプレコレクションのテーマ「サルトリアーレ」の『トラベル パッケージ』ラインからのアイテムで、サラリとした軽やかな着用感と扱いやすさが魅力です。

左●ブレザーをブレザーたらしめるメタルボタンも、カブセボタンではなく、4穴ボタンであるあたりがモードの色気。しかも表面に艶やかなラッカー仕上げを施した高級感溢れる仕様です。

右●素材は、薄手でしなやかなヴァージンウール100％の上質なホップサック地。軽〜い着心地に加え、長時間の移動やスーツケースでの持ち運びに際してもシワになりにくい点が魅力。

いまの時代にふさわしいお洒落のセンスの1つがモードです。というと……やっぱり煌びやかなものが大事なの？と思われるかもしれませんが、そうじゃありません。

もちろんモードが放つ華麗な世界は健在ですし、それがオヤジに有効なことも変わりません。ですが、ここであえて注目したいのは“静”なるモードともいうべきスタンダードなラインナップ。なかでもブレザーとデニムの合わせに照準を定めます。

なぜなら、これらを通して彼らが届けたいのは、ブランドの根底に流れる上質さ。そう、シンプルでベーシックなものだからこそ、圧倒的な素材の良さや、受け継がれてきた仕立ての妙が際立つのです。

同時に、こういうちょいコンサバなアイテムをモードブランドが手がけると、ただベーシックなだけのソレとは明らかに違う色気が漂う。

その絶妙な塩梅こそが、まさにお洒落のセンスであり、隣の彼女に「自然体なのに何かが違う♥」と思わせる気配の正体なのです。

丁寧なヴィンテージ加工を施すことで、リアルな色落ち感とキレイなライトブルーの色味を実現した5ポケットデニム。シルエットはワイドなクラシックフィット。色落ちとともにどこかレトロな雰囲気ながら、ルーズに見えることなく色気を発するあたりがブランド自慢の仕立ての妙。

左●バックポケットには、ドルチェ＆ガッバーナのメタリックロゴプレートを装着。後ろ姿でさり気にリッチを主張します。

右●手の込んだ加工により色味のみならず、あえてセンタークリースを入れてはいていたかのようなアタリまで再現。加えて裾上げも通常デニムに見られる細幅のチェーンステッチではなく、スラックスさながらに処理。このあたりの仕様も心ニクイのです。