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2022.07.05

プロが教える、雨の日も快適にオシャレを楽しむ極意

「お洒落は季節感を演出すべし」とは言うものの、どう装うべきか分からない人も多いハズ。そこで着こなし自慢たちが、トレンドやシーズンを踏まえたコーディネートテクニックを特別に披露。長年服を着倒してきた経験から導き出されるリアルな技は、参考になること確実です。今回は雨の多いこの時期ならではの着こなし方を伺いました。

CREDIT :

写真/多田 悟(Rooster) 構成・文/長谷川 剛(TRS)

ハイセンスなテック系アイテムを活用する

正統派のトラッドを踏まえつつ時代性と個性を取り込みながら、ファッショナブルで男らしい装いを作り上げるスタイリストの村上忠正さん。本誌を始め多くのファッション誌、そして俳優さんなどのスタイリングでも手腕を発揮しているベテランです。

日々精力的にアップしている着こなしSNSでも、そのセンスの良さはもう明らか。そんなコーディネート達人に、今回は雨の日の装いについて伺ってみました。どうしてもテンションが下がってしまいがちなこの梅雨時。達人は一体どんなアイディアを盛り込んで実践しているのでしょう?

「昔は防水アウターと言うと、あからさまにソレっぽいルックスのものが多いものでした。しかし昨今は撥水など機能性を持たせながらスタイリッシュなアイテムも多数リリースされています。

つまり晴れの日でもフツーにお洒落な服。そういった機能派アイテムを幾つか用意しておくと、突然の雨でもいつものように自分らしく出掛けられるのです」
イーヴォ コート パンツ ブラック
▲ 存在感あるロングコートスタイルは、この季節だからこそフレッシュな印象。イーヴォのコートは薄手かつ撥水性を持つもの。パンツもブラックに揃えており、非常にクールな仕上りです。
そんな観点から、今季村上さんが選んだ一着が、撥水性を持つイーヴォのコート。

「いわゆるスプリングコートの一種であり、化繊の薄仕立てで非常に軽快に羽織れる一枚です。男性的なダブルブレストかつロング丈は、この季節ならではの薄着スタイルに重厚さを添える効果あり。

また撥水性あるロングコートは身体全体をカバーしてくれるので、雨の日に何かと便利です」
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イーヴォ スプリングコート ダブルブレステッド ナイロン
▲ イタリアは南部プーリア州にてアウター専業のファクトリーから生まれたイーヴォ。この一着は薄手のナイロン地を使ったダブルブレステッドのスプリングコート。腰ベルト付きゆえに、縛って着てもダンディな雰囲気に。
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お洒落を語る上でサイズ感はマストです

アイテム選びのポイントとしてぜひ気にしたいのがサイズ感だと村上さん。

「個人的な意見ですが、お洒落かどうかはサイジングやフィット感に掛かっています。今回は少し寛ぎ感を演出したかったので、ジャストサイズの44ではなく48のコートを選んでたっぷり感を意識しました。

そうすると袖が余るので、袖口を折り返してアクセントを付けてみたり。とにかく鏡を見て全身をチェックすることが大事だと思います。

日々着用感なども含めを確認することで、自分らしいジャストサイズや、適度なオーバーサイズの加減も見えてくるものです」
テック系素材 ヘルノ パンツ テーラード
▲ テック系素材を使ったヘルノのパンツは、アクティブでありながらテーラード。プリーツ入りでリラックスしつつも脚先にかけては非常にスマート。スポーツジャージでないところがポイントです。
ボトムスとしてチョイスしたのはヘルノのパンツ。こちらもシャカシャカのナイロン製です。

「いわゆるテック系素材のパンツであり、多少の水滴ならしみ込んだりしない素材です。コートと同様に化繊系のブラックで揃えているので、まとまり感あるルックスに仕上るところもポイント。

大きめのコートに合わせてパンツもワンプリーツモデルをチョイス。ゆとりあるフィットゆえに都会的なブラックスタイルでも、ストイックすぎない軽妙な雰囲気になると思います」

村上さんらしいポイントとして特に見逃せないのが、中に着込んだドレスシャツ。実は白色ではなく淡いピンクというのがお洒落です。
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▲ 彼のインスタ等を見ても分かるとおり、私服は非常に男っぽい村上さん。しかし、淡いピンクのシャツを入れ込むなど、抜くところはしっかり(さり気なく)抜くのが実に心憎い。
「モノトーンスタイルも良いのですが、ロングコートの装いだと少々ヘビーになるかなと。わずかにヌケ感あるくらいがベターと思い、カラーシャツを選びました。

バグッタはデザイン要素を絶妙に取り入れる名手であり、ステッチの見えない小さめの襟や僅かに大きめのボタンなど、可愛げのあるデザイン性が気に入っています」

そして足下はニューバランスの1500UKでフィニッシュ。やはり一部で人気の900系だと丸っこすぎるのでしょうか?
ニューバランス1500UK
▲ 「単に若いころの憧れで選んだ」と語るニューバランス1500UK。ですが、もちろんその選びに計算があるのは言わずもがな。ブラックスタイルの緊張感を和らげる要素にもなっているだけでなく、ピンクシャツとの相性も考慮した上でのチョイスです。
「いや、こういった装いにはトウに丸みあるシューズもマッチすると思います。今回僕がこの1500を選んだのは、まったく個人的な憧れ。若い頃はこの1500はハイプライスで手が出なかったんです(笑)。

単純に雨の日に革靴ではアレなので、スニーカーにしたかった。で、上着やパンツのテック系テイストに合わせて1500を選んでみたのです」

“抜き・差し”の加減が本当に絶妙な村上さん。ちなみにこのブラックコートスタイルは、しっかり雨が降っているシーンを想定した装いとのこと。そこでお次は雨が降ったり止んだりな時のコーディネートを披露していただきました。
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30年物デッキシューズで作る小粋な梅雨スタイル

「降ったり止んだりしそうな天候の時に、昔から履き続けている靴があるんです。次のコーディネートはその一足が主役となるもの。

実はこのトップサイダーのデッキシューズが僕の定番雨靴なのです。もう、かれこれ30年くらい愛用しているかもしれません(笑)」
トップサイダー デッキシューズ
▲ 村上さんが20代の頃から履き続けているトップサイダーのデッキシューズ。アッパーは革製ですが、雨の日にも構わず使用しているそう。ミンクオイルで手入をれしており、素晴らしいエイジング状態です。
フルレザーアッパーですが、これは濡れても構わないということでしょうか?

「そうです、だってデッキシューズですからね。中までズブ濡れになっても問題ないよう、素足ではいています」

この味出まくりのデッキシューズを軸に組んでいただいた“雨スタイリング”。村上節はどうやら素材選びにも込められているようです。
デッキシューズ シルクのアウター
▲ 靴以外をモノトーンでまとめた装いは大人っぽくも若々しい雰囲気。履き古したデッキシューズにシルクのアウターという合わせがすでに達人クラス。そしてニクいほど似合っている。これがプロの領域というものでしょう。
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味わいと快適性を兼備した逸品素材がポイント

「やっぱりジメジメ湿気の多い季節ですから、サラッと快適に着こなせるウエアを選びたいもの。まずアウターはエムズブラックのシャツブルゾン。シルクゆえに超軽量で肌触りも抜群です。

胸のダブルポケットからも分かるとおり、ミリタリー的なデザインが特徴です。シャツはコットンではなく100%リネン製。湿度の多い日でもベタッとならずドライタッチが楽しめます。

また襟ナシのバンドカラーは見た目にもスッキリしていながら、Tシャツほど子供っぽくも見えない。ボタンの開け具合で自在に雰囲気を変えられるところも便利なんです」
バンドカラー リネンシャツ
▲ バンドカラーのリネンシャツがイイ仕事しています。襟付きシャツではトゥマッチだしコットンではワイルドな雰囲気に水を差します。この匙加減もぜひ参考にしたいもの。
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こういった崩しつつ粗野でカジュアルな装いをキリッと大人っぽく引き締めるポイントとして、先ほどとは逆にモノトーンな装いが効果的とのこと。トップスがブラックの場合は、パンツにホワイトを取り入れることで、クリーンなメリハリ感が加わると村上さんは説明します。

「はき倒し系のデッキシューズに合わせるパンツとなると、これもやっぱりドレスよりもカジュアルな一本となります。またミリタリーなアウターとの相性も考慮して、ホワイトジーンズをチョイスしてみました。そしてコレもまた30年ほど前に手に入れた、自家製ヴィンテージなアイテム(笑)」

30年履き続けていることも凄いことですが、30年間体型が変わらないのも実に立派。しかもまったく汚れていません。ポイントは自らカットオフした裾にあるとのこと。
リー ホワイトジーンズ
▲ リーのホワイトジーンズも30年前に手に入れたもの。カットオフの裾が味わいを生んでいます。それにしてもキレイな状態。“物持ちが良い”というレベルを軽く超えています。
「裾は自分でカットオフしました。履き続けているうちにちょうど良いフリンジ状になっています(笑)。素足で履くのにマッチする、くるぶし丈もお気に入りの部分ですね」
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何気ないけどすべてが計算された足下

▲ ジーンズの丈の抜群さをご覧下さい。ポイントはカットオフだから生きるこのくるぶし丈。ざっくばらんのようでいて、すべては計算されているのです。
ぜひ注目したいこの足下! 古い常滑焼の急須のようなデッキシューズの艶に加え、趣味のサーフィン仕込みによる凛々しい素足。

そして30年もののカットオフジーンズが醸し出す濃い味わい。まさにプライスレスな境地に達しています。続けることでのみ達成するオレ流のカッコ良さが、この足下には凝縮しているんです。
村上忠正 (スタイリスト)

● 村上忠正 (スタイリスト)

1969年、東京生まれ。21歳の時、当時スタイリストであった鈴木卓爾氏に師事しその後独立。メンズファッション誌やタレント、広告等でのスタイリングを中心に活動する。特にメンズの成熟したドレスコーディネートテクニックに定評あり。昨今は谷原章介氏のスタイリングを手掛けるなど、多忙を極めつつもSNSにて自身のコーディネートをアップし好評を博す。

Instagram/@tadamasamurakami69

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