2021.11.17

秋の京都で堪能したアートと最高の朝食ブッフェ

アナタの秋は芸術の秋? それとも食欲の秋? 京都のアートイベントで心を満たしたら、いつもよりお腹がすいた筆者が出会った最高の朝食。

CREDIT :

文・写真/秋山 都

LEON.JP食いしん坊担当の秋山都です。

ここ2年ほどじっとおとなしくしておりましたが、少しづつ外出したり、外食したり。段階的にではありますが、以前の生活を取り戻しつつあります。先日も、初秋の京都へ出かける機会があり、ついで、といってはなんですが、京都でその時期開催されていた「KYOTOGRAPHIE」へ出かけてきました。

すると、砂漠で一昼夜さまよったあとに水を与えられた時のように、渇いた心がアートを吸い込む、吸い込む……。私って、こんなにアート好きだった? もっと即物的な人間だったはずなのですが、このコロナ禍の2年間、インプットの少ない生活を送っていたせいか、アート欠乏症に陥っていたようなのです。しかも、その飢餓状態の私がみたのが写真というのも良かったのかも。なにせ、私、写真家のムスメなもので、写真をみるのは好きだし、仕事柄、フツーの人よりは多くの写真をみてきたと思います。

そんな私が、久々に京都へ出かけ、「KYOTOGRAPHIE」を巡ってみたら、楽しすぎて「もっと、もっと」とおかわりを欲しがるこどものようになったという次第。なかでも好きだった展示をいくつかご紹介したいと思います。
▲ 「KYOTOGRAPHIE」メイン会場のひとつであった二条城。
まず「KYOTOGRAPHIE」とは何か。

正式名称「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭」は京都を舞台に開催される、日本でも数少ない国際的な写真祭です。国内外の気鋭の写真家によるコレクションを、歴史的建造物やモダンな近現代建築の空間に展開するので、展示会場は言うならば京都の街全体。あちらこちらを散策し、途中でお茶したり、なにか食べたりと、京都の街を楽しみながらアートホッピングできるというイベントです。
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◆アーウィン・オラフ《Im Wald》

▲  アーウィン・オラフ《Im Wald, Am Wasserfall》、2020年@Erwin Olaf
ファッションフォトグラファーでありながら、女性、有色人種、LGBTQコミュニティなどにフォーカスをあてた作品を中心に制作しているアーウィン・オラフが、ドイツ・バイエルンの森で撮影したというランドスケープ。すごく静かで美しいのに、どこかに違和感があり、よく見ればなぜこの人はここにいるの? どこへ行くの? と気になり始めます。

◆ダミアン・ジャレ & JR

巨大なポートレートで知られるアーティストJRと、世界的なコレオグラファーであるダミアン・ジャレがコラボレーション。2020年、9人のダンサーのための作品「Brise-lames(防波堤)」をJR、ピアニスト・作曲家の中野公揮、ダンサーのエミリオス・アラポグルとパリ・オペラ座で共同制作。パリがロックダウンされたため、キャンセルとなった公演が、映像作品として上演されていました。もちろんライブでみたかったけれど、ダンサーひとりひとりの表情や息づかいが感じられる映像作品も素晴らしかった。

◆八木夕菜《種 覚ゆ》

カナダ、NY、ベルリンなどで暮らし、現在は京都を拠点に活動しているというフォトグラファー、八木夕菜の展示が建仁寺山内の寺、両足院で行われていました。テーマは種子。長崎県雲仙市で種の自家採種を30年余り行い、在来種・固定種の野菜の種を守る「種取り農家」の岩崎政利氏の活動に着目した一連の作品は、種を守るという営みと、変わりゆく環境について考えさせるものでした。
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実はこの八木夕菜さんの作品は、この日私が泊まっていたホテル「THE REIGN HOTEL KYOTO」にも数多く展示されています。
▲ 柳原照弘さん(左)と、八木夕菜さん(右)。
この日は「THE REIGN HOTEL KYOTO」の館内デザインのディレクションを務めた柳原照弘さんと、八木夕菜さんのトークショーも開催されていてラッキー。アートにひたり、心が満たされた一夜でした。
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▲ 陽光がさんさんと差し込むカフェ&ロビーのデザイン・設計を務めたのは柳原照広さん。
さて、心が満たされたなら、お腹もいっぱいにしなくては。
▲ ブルーの長椅子がアクセントになっているカフェ・レストラン。朝食やお茶もこちらで。
▲ フタつキャニスターで小分けにされたお料理をとれるブッフェは衛生的にも安心!
「THE REIGN HOTEL KYOTO」でぐっすり眠った翌朝。待っていたのは、デンマークスタイルのオープンサンド「スモーブロー」をメインにしたブッフェスタイルの朝食でした。
え、意外に少ない? アートのパワーで満たされ、お腹がすぐ一杯に……と書きたいですが、食いしん坊たるもの、ブッフェを1ターンで終わらすなど、あってはならないことです。
ということで、2ターンめ。おいしくて、つい食べ過ぎてしまった……。「心身一如」*と言いますが、心だけ満たされてもお腹はやっぱりすくんだなぁ。芸術の秋、美食の秋を無限ループしながら冬を迎えます。
註)身体と精神は一体であって、ひとつのものの両面にすぎないという仏教の考え。

THE REIGN HOTEL KYOTO

住所/京都府京都市南区東九条柳下町67-1
予約・お問合せ/075-606-1971
アクセス/JR・近鉄・地下鉄 京都駅から徒歩15分/地下鉄烏丸線十条駅から徒歩5分

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