2018.04.14
いちばん簡単でおいしい南インド料理の作り方
最近南インド料理にハマっている筆者が、作って簡単、食べておいしい、南インド料理「イワシのフィッシュフライ」の作り方をお教えします。
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文/秋山 都(LEON.JP)
今年の東京はあっという間に春が去ってしまい、早や初夏のような陽気ですね。そんなある日のお昼どき、ふと「今日はカレーを食べようかな」と考えたとしましょう。すると、頭の中はカレー、カレー、カレーの一色に染まり、カレーを探さずにはおられません。恐るべし、カレーのオブセッション。
ではアナタが「カレー」とイメージするとき、そのカレーとはどんなカレーでしょう? 日本では、福神漬けを皿の脇に従えたクラシカルなカレーライスが一般的かもしれません。
でも、いま、私がカレーといえば、南インド料理のそれなんです。「南インド料理ってなに?」という方のために、まず、北インド料理と南インド料理の違いから説明していきましょう。
まずは気候から。北インドは乾燥していて、寒暖の差が激しいのですが、南インドは温暖湿潤。おそらくこの違いによるものか、カレーの質感が北はこっくりとクリーミー、南は汁気が多くてシャバシャバ。北はお肉が中心で、南は菜食とシーフード。北はナンなど小麦が主食で、南は米。と、ことごとく異なるのです。
で、この南インド料理がいま熱いというわけ。インド南方のケララ、ハイデラバード、ゴアなどにおける郷土料理がここ数年の東京のインド料理シーンを席巻していると言っても過言ではないのです。これまで北インド料理中心だったお店も、メニューをどんどん南インド料理へシフトチェンジするという、ちょっとしたカオスが続いています。
そこで今回は、外食ばかりで飽き足らず、自宅でも南インド料理を作って楽しむようになった私が、いちばん簡単でおいしい(と私が思う)「イワシのフィッシュフライ」(イワシのスパイシー焼き)の作り方をお教えします。
【イワシのフィッシュフライ(イワシのスパイシー焼き)】


ご覧になっておわかりかと思いますが、このすべてがスパイス。南インド料理は数多くのスパイスを使いますので、スパイスだけは最初に揃えてしまいましょう。
また、左にあるのは私が参考にしているナイル善己さんの名著「南インド料理とミールス」(柴田書店)です。ケララチキンなどのカレーやビリヤニ(インド風炊き込みごはん)、そしてミールス(インド風定食)の組みたて方など、知りたいレシピはすべて掲載されているので、ご興味ある方はぜひポチッとしてください。
[イワシのフィッシュフライ(イワシのスパイシー焼き)]
◆材料
イワシ(サイズによって4~6匹)
マサラペースト
ニンニクひとかけすりおろし
生姜すりおろしたもの大さじ1
レモン汁大さじ2
カイエンヌペッパー小さじ2分の1
ターメリック小さじ2分の1
パプリカ小さじ1
コリアンダー小さじ1
フェヌグリーク小さじ1
塩小さじ2分の1
カレーリーフ 軽く握ってひとつかみ
分量外/サラダオイル、塩、こしょう
まず、マサラペースト作ります。作るといっても、ニンニクと生姜をすりおろし、レモンをしぼり(ポッカレモンでもOKです)、パウダースパイスと混ぜるだけ。するとこんな風になります。

マサラペーストが出来たら、イワシの下処理を。頭と内臓をとって(このステップはスーパーの魚売り場や鮮魚店でも無料でやってくれます)、きれいに洗ったら、身の部分に数箇所切り目を入れて、塩とこしょう(分量外)を手で軽くすり込んでおきます。




つけあわせはキュウリとヨーグルトのサラダ。水を切ったヨーグルトに、塩でもんだキュウリ、ニンニクのすりおろし少々、レモン汁、オリーブオイル、こしょう、そしてマヨネーズを気持ちだけ加えた、夏らしいサラダです。
いかがでしたか? つまりはスパイスを混ぜてペーストを作り、それを魚にぬって味をなじませ、フライパンで焼くだけ、という簡単レシピなのですが、これが本当においしいんだから! もちろん日本のお米にもよく合いますので、ぜひお試しください。
おっと、最後に大切なスパイスの話をしなくては。スパイスは専門店で買うことをおすすめしますが、その多くが業務店のため、量が多くて使いきれません。私のおすすめは上野アメ横の大津屋さんです。ジッパー付きポリ袋に小分けされているため、保存が簡単。スパイスを揃えておけば、普段のカレーも本格的なおいしさに格上げされますよ!
◆大津屋
住所/東京都台東区上野4-6-13
電話/03-3834-4077