2020.09.16
厳しい試練を乗り越えた「奇跡のヴィンテージ」は明日のアナタの活力になるはずです!!
シャンパーニュの王様といえば、誰もが納得の、そうドン ペリニヨン。単一年のブドウを使い、最低でも8年の熟成を経て造られたヴィンテージのみをリリースする同メゾンのそれは、シャンパーニュ・ラバーのココロと舌をグッと掴んで離さないクオリティ。10月上旬に待望の新作ヴィンテージが発売になるとのことで、皆様にご報告する次第。
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文/石井洋(LEON兼LEON.JP編集長)
徐々に、本当に徐々にですが、ブランドのレセプションやショー、展示会・発表会が増えてきました。ニューノーマルな時代のそれは、当然ながら安全面・衛生面が考慮されたもので、昔に比べていささか不便なこともありますが、それはそれ。
皆さまにとって、使える“ネタ元”を自負し、日々精進しております。一方、こんな時代だからこその形式もあって。
先日行われたドン ペリニヨンのそれは、招待制のリモート形式でありました。
リモートで行われるシャンパーニュの発表会? ということは、味わいや香り、舌触りなど本当の魅力は伝わってこないと思うかもしれません。が、本件、ちゃ〜んと伝わってきました。それは事前にシャンパーニュが配送されてきて、テレビカンファレンスを受けながら実際に試飲。説明や秘話を伺い、味わえたから。
それだけでも感慨深いのですが、収穫年にもドラマがありました。
2010年の上半期は1996年以来の最低気温を記録。冬は凍てつく寒さ、春は冷涼で夏は猛暑までに及ばず、全体に降雨量の少ない乾燥した気候だったそう。そんな夏の終わりにたった2日間で2カ月分の雨が降り、生育状況が一変します。
その雨とのちの暑さにより、ブドウは短期間で十分に熟しました。が、今度は収穫時に灰色かび病が発生し、主にピノ・ノワール種に影響が出てしまったと……。そうした困難な状況でありながら、影響のなかったブドウは甘みと酸味のバランスが取れた力強いもので、収穫した一部のブドウを使わないこと、そしてメゾンのインスピレーションと熟練の技を惜しみなく発揮することで、なんとも個性豊かで“美味しいヴィンテージ”が生まれたというわけです。
厳しい状況であってもこれはイケる!! という個性を見極め、逆境をバネに最高の一本が生まれたというストーリー。とりわけビジネスエグゼクティブの方、起業家の方には、そのあたりのストーリーも含めて、感情移入できる一本かと。
え? で、実際の味わいはどうかって?拙い言葉で表すならば、思いのほかジューシーで、主張は強いのですが
最後は口内に爽やかが残る、と言いましょうか。これまでドン ペリニヨンはさまざま飲んできましたが、“個性的”という意味では、これまでにホントなかったものかもしれません。
百聞は一飲に如かず。奇跡のヴィンテージをお楽しみあれ!!
■ ドン ペリニヨン ヴィンテージ 2010 ギフトボックス
度数:12.5度、容量:750ml
希望小売価格:2万5900円
販売:全国主要百貨店ほかで10月上旬より順次