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2020.04.01

少数民族の次はドラァグクイーン! ヨシダナギさんの新しい写真集が気になり過ぎる件

世界中の少数民族や先住民族を撮影・発表してきたフォトグラファーのヨシダナギさんが4月30日に新しい作品集「DRAGQUEEN -No Light , No Queen-」を発売することに。今度の被写体はなんとドラァグクイーン! これは気になりますよ。

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文/森本 泉(LEON.JP)

こんにちは、LEON.JPのモリモトです。
過日、作家の樋口毅宏さんとの対談企画(記事はこちら)にご登場いただいたフォトグラファーのヨシダナギさんが、新しい作品集を出すことになったという情報をゲット。ここに紹介させていただきます。

アフリカ大陸、ブラジルアマゾンをはじめとする世界中の少数民族や先住民族を撮影・発表してきたナギさんが、次の被写体として選んだ(出会った?)のは、なんとドラァグクイーン!

大自然の中に生きる孤高の民族から、一転、大都会の狭間に棲息する妖艶な女王たちへと、舵を180度切ったかのような被写体のセレクトは大きな驚きです。
今回、ナギさんが撮影したのはニューヨークとパリで活動するドラァグクイーン18名。作品集の発売(4月30日)に先立って公開された何枚かの写真や動画を見る限り、いずれも筋金入りの本気モードの方々ばかりです。

例えばニューヨークの古びたレンガ造りのビルの裏で、例えばパリの歴史を感じさせる豪邸の一室で、過剰なメイクと派手な衣装に身を包んで思い思いのポーズをキメる彼女たちですが、しかし、その写真にどこか既視感を覚えるのは私だけでしょうか。

そう、それはナギさんがこれまでに撮ってきた、カラフルなペイントや羽飾りで着飾った先住民や少数民族の写真とどこか似ている。環境は違えど、被写体はいずれも彼らの“あるべき場所”にいて、自信に満ちた凛々しい表情でナギさんを見つめ、そこにはある種、共通した崇高な雰囲気が漂い、神々しいばかりの迫力が伝わってくるのです。
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考えてみればこれまでもメジャーではない人々の魅力を撮り続けてきたナギさんにとって、ドラァグクイーンも少数民族も変わりはないのかもしれません。そう思うと彼女が今回の作品集に至ったのも必然のような気がしてきます。

また今回は写真の撮影だけでなく、ナギさん自らがドラァグクイーン全員にインタビューを行い、その映像もDVD付録として付いているのですが、その一部を見た限りでも、彼女のスタンスにはブレがないことがわかります。
ナギさんはこれまでも新しい民族と接する時は、先方の流儀に従い、ときにもろ肌脱いででも、相手のカルチャーに臆することなく参加し、信頼を得てきたわけですが、その手法は今回もまったく変わっていません。

ナギさんの前でドラァグクイーンたちは、少しずつ自らの経歴や人生観を語っていくのですが、あるクイーンは「ナギだから僕はこの撮影を受けたんだ」と語ります。キリスト教文化の強い制約の下で育ちながら、ゲイとして生きる苦悩を彼が素直に語るのは、ナギさんがあくまでもフラットなスタンスに立った人間であることを彼が感じたからこそでしょう。

彼女の天才的なコミュニケーション能力が今回も遺憾なく発揮されたことによって彼らの心が開かれ、この作品集が出来上がったことがよくわかります。
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ナギさん本人は今回の作品づくりについてこんなコメントを出しています。

「自分とちがう人ほど、おもしろい。かっこいい。幼少期からそう思ってきました。世界中の先住民族や少数民族に会い、撮影してきたのは、そんな想いがずっと心の中にあったからです。

なぜ、あの人たちはこんなにも堂々と美しく、妖艶なのだろう。今回被写体にドラァグクイーンを選んだのも、私と異なる彼女たちへのそんな興味でした。そして、実際にニューヨークとパリで出会った彼女たちの立ち姿には、言葉にできない美しさと強烈な存在感がありました。

それは(少数・先住)民族を見た時に感じたのと、ある種同質であり、複雑な歴史や自負を両肩に背負い受け入れた人間だけが発するものでした。それらをこの作品集におさめることができていたらと思っています。色々と暗いニュースが多いこの頃ですが、彼らのドラマ性溢れる魅力とパワーを感じて、少しだけ皆さまにも元気になっていただければ幸いです」

そういえば、ナギさんの名を世に知らしめた番組『クレージージャーニー』には毎回、実に多くの魅力的なマイノリティが登場していました。ときに恐ろしく、ときに衝撃的であっても、彼らを知るほどに次第にカッコよく素敵な人々に見えてきたものです。

ナギさんの作品もまた、普通に過ごしていたら決して出会うことのない人々やその暮らしぶりが、曇りのないフラットな目線で、とても魅力的に描写されています。それゆえに、彼女の作品は我々に大きな刺激と気づきを与えてくれます。そんな経験を通じて世界の多様性を識ることには大きな意味があるはずです。だからヨシダナギからは目が離せない。今回も早くその作品集の全貌が観たいものです。

■ヨシダナギさんの最新作品集『DRAGQUEEN -No Light , No Queen-』

ヨシダナギがニューヨークとパリのドラァグクーン18名を新たな被写体として作品撮影を実施。その作品全57カットを1冊にまとめた新作品集「DRAGQUEEN -No Light , No Queen-」が4月30日(木)にライツ社より発売。店頭での発売に先駆けて4月1日(水)よりWEBでの先行予約も開始。本作品集では、実際の撮影風景をおさめたプロモーションムービー(ニューヨーク・パリ篇の2本)と、ヨシダナギ自らが発案、行ったドラァグクイーン全員分のインタビュー映像DVDを特典として付録。

★新型コロナウイルス感染拡大による諸事情を考慮して「DRAGQUEEN -No Light , No Queen-」の発売は5月25日(月)へと延期になりました。
(4月15日追記)

■西武渋谷をはじめ全国で個展も開催!

●4/21(火)-5/10(日)「西武渋谷催事場」、 6/24(水)ー7/6(水)「阪急梅田本店」、 10/8(木)-10/18(日)「そごう横浜店」、 10/31(土)-11/15(日)「松坂屋名古屋」。阪急梅田本店以降の会場ではスペシャルトークショーの予定もあります。
※なお、コロナウィルスの影響により、延期・中止・変更の可能性があるため、随時、ヨシダナギ公式HPや各会場のウェブサイトを参照ください。

★新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言を請けて渋谷展示会は8月12日(水)〜30日(日)へと延期になりました。
(4月15日追記)
ヨシダナギ公式HP URL/http://nagi-yoshida.com/

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