2017.05.11
フェラーリ・ディーノは復活するのか?!
2017年3月7日(火)〜3月19日(日)まで第87回「ジュネーヴ・モーターショー」がパルエキスポ・コンベンション・センターにて開催された。サロン・アンテルナショナル・ド・ロト(Salon International de l'Auto)、通称「ジュネーヴ・モーターショー」とは、スイス・ジュネーヴで毎年春に開催される大規模な国際自動車見本市(モーターショー)で、世界5大モーターショーのひとつだ。クルマの“今”が見える場所から、自動車ジャーナリストの大谷達也がお届けする最新レポート第二弾。
別ブランドだったディーノ
ここ数年、世界中の自動車マニアを賑わせている“フェラーリ・ディーノ復活”の噂。1960年代に登場したディーノとは、V8もしくはV12エンジンを搭載する本家フェラーリよりひとまわり小さなV6エンジンを積むスポーツカーのこと。当時はフェラーリ・ブランドの使用が認められず、同じイタリア・マラネロの工場から生み出されながら別ブランドのディーノとして販売されたが、いまでは広くフェラーリ・ディーノの名で親しまれている。

ちなみに、いまもっとも“お安い”フェラーリはカリフォルニアTの2450万円。だとすれば“新生ディーノ”に1000万円台のプライスタグがつけられても不思議ではない。
果たして真相はどうなのか? フェラーリのコマーシャル&マーケティング部門を統括するエンリコ・ガリエラ上級副社長にジュネーブショーの会場で直撃インタビューを試みた。

とっても丁寧な言い回しだが、ひとことで言えば「ディーノは作らない」と明言したに等しい。
なぜなのか? 廉価版フェラーリを作れば、飛ぶように売れるのは間違いないように思えるのだが……。
「いまでさえ皆さんからのご注文に応えるのに苦労しています。納車をお待ちになっているお客様が世界中にたくさんいらっしゃるのです。したがって廉価版モデルを追加する必要はありません。
私たちにとって重要なのは優れたパフォーマンスのスポーツカーを生み出すことで、価格を下げることではありません」
フェラーリが進むべき道
もしも生産キャパシティが限られていて、作ったクルマが右から左へ取り引きされているなら、安いクルマを作るより高いクルマを作ったほうが会社としてより儲かるのは当然の理屈。
しかも、これはブランドの価値を高めるにも役立つのだから一石二鳥だ。「ディーノは作りません」 そう語るガリエラ上級副社長の言葉には説得力がある。

「どんな新型車が出るかは申し上げられませんが、どのようにしてお客様を満足させるかについてであれば方針はすでに決まっています。第一に、今後もNo.1であり続けるために新しいテクノロジーへの投資を続けること。
第二に、人とマシンを統合するツールの開発により積極的に取り組むこと。最新のナビゲーションシステムやコネクティビティをお客様が求めているのは明らかです。
したがって、私たちもそれらの開発に取り組んでいきます。第三は、これがいちばん大切なことですが、ブランドのエクスクルーシビティ(希少性)を守ります。
そしてお客様が納車を心待ちにしてくださる製品、人々が夢見るような製品を今後も提供していきます。こうした要素を統合的に展開することで、フェラーリは今後も成功し続けると確信しています」

それこそが、フェラーリを手に入れるいちばんの近道なのかもしれない。
Dino 246 GT
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California T
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812 Superfast
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