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2016.04.11

テクノロジーの進化が 夜ドライブを劇的に変える 〜Vol.1〜

1997年に実用化がされた「ミリ波レーダー」や、1993年に日本人によって開発された「青色発光ダイオード」の普及によって、クルマは大きな進化を遂げた。そしてこれらによってドライブシーンも大きく変化。今回はそんな夜を彩る最新技術をキャッチアップする。

LEDの発達とともにカーデザインは大きく変わる

発光ダイオード、いわゆるLEDの進化と普及は我々の生活を変えてきた。これまでの白熱電球のように球切れや熱処理に気を使わなくなったことで使い勝手が良くなったのはもちろんのこと、お財布にも優しくなったのは大きなメリットだろう。つい先日もコンビニの天井を何気なく見上げたら、照明がすべてLEDだったのに驚いた。

で、その恩恵は自動車にも波及した。LEDヘッドライトがそれで、夜間の視野の拡大に大きく役立った。当初はメルセデス・ベンツSクラスやBMW7シリーズ、アウディA8といったトップレンジにのみに採用されたものの、いまは各レンジに取り入れられている。量産化されたことでコスト低減を実現したようだ。国産車でもレクサスをはじめ、各ブランドで取り入れはじめた。

それでは次に、この技術をどこに採用しようか、ということで、今度はインテリアが対象となった。ご覧いただきたい、これが新型7シリーズの車内。

これまでのウッド×レザー一辺倒であった高級車の概念を覆す艶やかな世界が演出される。間接照明、いわゆるアンビエントライトはメルセデスあたりで話題となった装備だ。それまで走行中は真っ暗だった車内を間接的に照らすことで雰囲気をガラリと変えた。

そしてその発展系としてカラーを切り替えられるようになった。暖色系にすればたちまち車内は情熱的に、寒色系にすればクールな空気に包まれる。新型7シリーズは12パターンもそのような調節ができるのだから圧巻だ。
室内を覆う間接照明を好みの色に変えられるのは現代の高級サルーンの主流。そのうえ7シリーズにいたっては、スピーカー部分の照明さえもコントロールできる。モニターのグラフィックも美しく、見やすいのも特徴だ。
室内を覆う間接照明を好みの色に変えられるのは現代の高級サルーンの主流。そのうえ7シリーズにいたっては、スピーカー部分の照明さえもコントロールできる。モニターのグラフィックも美しく、見やすいのも特徴だ。
それだけじゃない。オプションにスカイラウンジパノラマガラスサンルーフなるものもある。こちらもLED技術。同グループのロールス・ロイスのノウハウをお借りした。満天の星空をモチーフにしたそれは、まるでプラネタリウムでも眺めているような感覚になるから恐れ入る。夜ドライブの楽しさを格上げする装備である。

そんな車内をアロマの香りでいっぱいにすることも新型7シリーズはできる。艶やかな間接照明のもと、気持ちのいい香りをディフューザーがまき散らすのだ。これを嗅がされたならもはや助手席の貴婦人もうっとりといったところだろう。
これまでの他メーカーのモデルも、ミラー下から足元を照らす仕掛けはあったが、BMW・7シリーズの「ウエルカム・ライト・カーペット」は、リヤドア付近までも照らす照射力が魅力。しかも明るさも強烈で、乗る前から気分を高めてくれる。
これまでの他メーカーのモデルも、ミラー下から足元を照らす仕掛けはあったが、BMW・7シリーズの「ウエルカム・ライト・カーペット」は、リヤドア付近までも照らす照射力が魅力。しかも明るさも強烈で、乗る前から気分を高めてくれる。
ディスプレイを備えたキーは、ドアやウインドゥの開閉、パーキングベンチレーションなどを操作できる。また、シートアレンジやエアコン操作などを一括してできる後席用コントロールパッドは取り外し可能のタブレット型を採用。
ディスプレイを備えたキーは、ドアやウインドゥの開閉、パーキングベンチレーションなどを操作できる。また、シートアレンジやエアコン操作などを一括してできる後席用コントロールパッドは取り外し可能のタブレット型を採用。
なんて感じの新型7シリーズ。リヤシート専用にはタブレット型のデバイスが用意され、シートのポジションやエアコン、オーディオのコントロールができたりもする。

それにネットサーフィンもできることは、まさに新時代の高級車と言えるだろう。まさに至れり尽くせりとはこのこと。大切な人を助手席にもリヤシートにも乗せられる。

そして忘れてならないのはレーザー・ライト。最大600mまでの照射範囲でドライバーをしっかりサポートする。安全性もヌカリはないのである。

BMW [ビー・エム・ダブリュー]

見た目も中身も最新技術のオンパレード

BMW 740Li[ビー・エム・ダブリュー 740Li] これが次世代の高級サルーン こちらのG11/12型で6代目となる7シリーズ。3リッター直列6気筒ターボの740iのほかにV8の750i、ハイブリッドの740eの導入を予定している。1197万円~/BMW(BMW・カスタマー・インタラクション・センター)
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こちらのG11/12型で6代目となる7シリーズ。3リッター直列6気筒ターボの740iのほかにV8の750i、ハイブリッドの740eの導入を予定している。1197万円~/BMW(BMW・カスタマー・インタラクション・センター)
写真/森 浩輔 文/九島辰也
※2016年4月号掲載企画抜粋

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