2025.09.24
衝撃のデザイン! アウディが発表した「コンセプトC」とは?
アウディといえばTTで度肝を抜かれたのも記憶に新しい、ですが意外に時間は経っていました。スタイリッシュ、知的なイメージのアウディが、久しぶりに「らしい」先鋭的なコンセプトカーをミラノで発表。その模様をリポートいたします!
- CREDIT :
写真/Audi AG 編集/高橋 大(Web LEON)
スタイリッシュさに会場がどよめいた、期待のコンセプトカーが登場

ミラノの元大司教の神学校だったという、立派な建物を改装したブティックホテル「ポートレート・ミラン Portrait Milan」が、メディア向けお披露目会場。
夜の闇が降りてくると、白い幕に囲まれた白い舞台が、ぐっと映えてきます。エポックメーキングだった歴代のアウディ車の映像が映し出されて気分を盛り立てくれた後、コンセプトCが姿を現しました。
おー!と会場がどよめきます。事前に画像がいっさい公開されていなかったのに加え、登場したコンセプトCは、従来のアウディ車とは大きく一線を画したデザインです。

それとともに、全体のデザインには驚かされました。従来のように大きなグリルや張り出したフェンダー、それに流れるようなキャラクターライン、なんてものはありません。
「え、なに、このカタチ……乗ってみたいんだけど」と、会場にいた、なんだかなまめかしい姿のおねえさんがつぶやいています。
「要素を削ぎ落としていって、根源的な美しさを表現しようと考えました」
会場でそう語ってくれたのは、2023年からアウディのヘッド・オブ・デザインを務めているマッシモ・フラチェッラ氏です。ジャガー・ランドローバーでやはりヘッド・オブ・デザインだったひとです。

そうなんです。フラチェッラ氏は、リダクショニズムといって、やはり装飾的な要素をできるだけ排した現行レンジローバーやレンジローバースポーツを送りだしたひとでもあります。
レンジローバーの究極的にシンプルな美しさに惹かれるひとなら、アウディのコンセプトCにも魅力を感じるはず。
アウディやるなあと思わせられるのは、これがたんなる絵に描いた餅でない、ということ。「数年後にこのかたちで市販します」とフラチェッラ氏は言うのです。

縦型のフロントグリルは、1936年にレース界を席巻した、ポルシェ博士設計のアウトウニオン(アウディの前身)「タイプC」というレースマシンにインスパイアされたもの、だそうです。
キャビン背後のリアセクションも、かなりユニークな造型です。ふつうリアウインドウがはまるところですが、独特のハンチバックスタイルです。
こんなデザイン、あり? と思うぐらいで、実車は超がつくほど迫力があるんですよ。

クルマ好きのおやじさんは、ほかにどんなアウディ車が隠れているか、コンセプトCの写真をじっくり眺めて、当てていってみてはいかがでしょう。
コンセプトCでなにより注目したいのは、「ここからアウディのデザインが再スタートします」という、ゲルノート・デルナーCEOの”宣言”です。
デルナーCEOによると、このところアウディはいまいち埋没していたんだそうです。しかし、これからは違う、と言います。

コンセプトCについて、まだコンセプトなだけに、詳細は発表されていません。バッテリー駆動の電動車で、4輪駆動ということぐらいしかわかりません。
この姿を見て、バウハウスとか連想するようなデザイン好きのおやじさんも、タルガトップを開けてふたりでドライブしたら気持ちよさそうと思うおやじさんも、みなさん、この先を楽しみにしようではありませんか。
■ ギャラリー






■ お問い合わせ
