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2025.07.16

最新型フェラーリ「アマルフィ」登場! 快適で官能的で速い、その実態は?

エレガントに快適なドライブを楽しみたい人のためのフェラーリ「アマルフィ」が登場。GTではなくあくまでスポーツカーとフェラーリが位置付ける、待望の新型マシンの発表会に潜入。気になる全貌をリポートいたします!

BY :

文/小川フミオ(自動車ジャーナリスト)
CREDIT :

写真/Mini 編集/高橋 大(Web LEON)

快適でエレガントなフェラーリ「アマルフィ」とは?

メディアを前に初めて実車のベールをはぐフェラーリのマンツォーニ氏。
▲ メディアを前に初めて実車のベールをはぐフェラーリのマンツォーニ氏。
スポーツカーでデートに誘った時、あのコとの”温度差”に悩んだことあるオヤジさん、いらっしゃるはずです。自慢のスポーツカーで出かけたのに、うるさいとか狭いとか、クレームの嵐……。

あのコもいいけれど、自分の好きなクルマにも乗っていたい。一緒に夢のフェラーリで出かけられたら、と願っていたオヤジさんにぴったりのモデルが出ました。2025年7月初頭に発表された「フェラーリ・アマルフィ」であります。

アマルフィは、ご存知のとおり、南イタリア屈指の海岸リゾート。ナポリ湾から山を越えたところにありますね。イタリア人をはじめ、多くの富裕層が大好きな土地です。

このアマルフィって車名が、このクルマのコンセプトそのもの、と言ってもいいんです。
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これはGTでなくスポーツカー、とするフェラーリのガリエラ氏。
▲ これはGTでなくスポーツカー、とするフェラーリのガリエラ氏。
「自分ひとりでドライビングを追求したいひとには、SF90ストラダーレがあります。一方で、エレガントに、快適なドライブを楽しみたい、という人のためのクルマが、アマルフィなのです」

そう言うのは、フェラーリ本社で、販売とマーケティングを統括しているエンリコ・ガリエラ氏であります。これみよがしでない、ちょっとひかえめなスタイルもウケるひとにはウケるだろうし、車内に大きめの荷物を置くスペースがあって実用性もばつぐん。

車内は、左右それぞれの席が個別に包み込まれるような雰囲気もありますが、左右席のあいだのセンターコンソールは低めで細めで、ふたりの世界をじゃましません。このセンターコンソールは削り出しのアルミニウム製で、クオリティ感もはんぱないのです。
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まず”かたまり”を美しく磨き上げることからボディデザインを決めていったという。
▲ まず”かたまり”を美しく磨き上げることからボディデザインを決めていったという。
疲労感少なく長距離ドライブを楽しめるクルマをGTと言ったりするのは、オヤジさん、先刻ご承知でしょう。ところが、フェラーリのガリエラ氏は、「スポーツカーって呼ぶことにしました」と言います。

「SF90ストラダーレのようなクルマにひとりで乗ってドライビングの楽しさを追求する人は”パイロット”、アマルフィのようなクルマに乗る人は”スポーツカードライバー”と定義します」

GTってあまりに多く使われている言葉で、それだとアマルフィの本質を見誤られる危険性があるってことのようです。フェラーリにはフェラーリにしかないエモーションを喚起する力がある、と言うのです。スポーツカードライバーは、レースなどに積極的だったかつての富裕層のクルマ好きを指す言葉でした。クルマ好きには甘美な響きをもっています。
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安心してください。走りのスペックはちゃんとフェラーリです

回転のスムーズさの追求に心を砕いたというV8はフロントミドシップ。
▲ 回転のスムーズさの追求に心を砕いたというV8はフロントミドシップ。
アマルフィは、しっかりフェラーリです。たとえば、470kW(イタリアの表記だと640CV)の最高出力を発生する7500rpmまでいっきに回る超スムーズなエンジンや、凝ったサスペンションシステムや強力なブレーキシステムなど、他と一線を画す性能を持ってるんですね。

「出力増加はたったの20馬力ですが、運転した感覚は”たった”なんて言えないほどシャープと感じてもらえるはずです」とは、エンジニアリングを統括するジャンマリア・フルジェンツィ氏。ふたりで快適に乗れるクルマでありながら、フェラーリの名に恥じない動力性能を発揮するというのです。

実はこのクルマ、お好きなオヤジさんならとっくにお気づきのように「ローマ」の後継モデルです。じっさいに外寸はほぼ同じ。ただし、フロントとリアの造型がよりシャープになった印象だし、上記のとおり走行性能や、運転支援システムの性能も向上しています。
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テールランプやリアウインドウはアマルフィのための新デザイン。
▲ テールランプやリアウインドウはアマルフィのための新デザイン。
2019年に登場したローマもすてきなデザインでしたが、アマルフィではあえて、運転支援システムのセンサーの位置変更などを行いました。それもデザインのリフレッシュに影響しているようです。フェラーリといえども、安全とか快適に走っていられる性能をアピールする必要があるのです。

「アマルフィに私たちが期待するのは、これまでフェラーリに興味をもってきてくれた方々を惹きつけることです。このクルマがフェラーリの世界の入り口になって、そこでフェラーリを好きになってくれたら、次は他のモデルも、と思っています」(ガリエラ氏)

実際に、これまでも、ポルトフィーノやローマなど、同じ役割を果たしたモデルがあります。アマルフィの価格は未定とのこと。ローマの経験からすると、操縦もうんと楽しめるでしょう。つまり、待つ価値のあるフェラーリではないでしょうか。
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ブレーキキャリパーをはじめ赤の挿し色がJCWの特徴。
▲ ローマと違って明確なグリルをもたないのがアマルフィの外観上の特徴。
助手席前にも液晶モニターがつくがセンターコンソールは低めで適度な距離感を保てる。
▲ 助手席前にも液晶モニターがつくがセンターコンソールは低めで適度な距離感を保てる。
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運転支援システムも大事でカメラを含めたセンサー装備。
▲ 運転支援システムも大事でカメラを含めたセンサー装備。
意外に奥行きのあるトランクルームは独立式。
▲ 意外に奥行きのあるトランクルームは独立式。
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■ Ferrari Amalfi

全長×全幅×全高/4660×1974×1301mm
ホイールベース/2670mm
車重/1470kg
3855cc V型8気筒 後輪駆動
最高出力/470kW@7500rpm
最大トルク/760Nm@3000〜5750rpm
8段デュアルクラッチ変速機
前後重量配分/50対50
乗車定員/2名
価格/未定

■ フェラーリ・ジャパン
HP/https://www.ferrari.com/ja-JP/auto

小川フミオ(自動車ジャーナリスト)
クルマ雑誌、グルメ雑誌の編集長を経て、フリーランスのライフスタイルジャーナリストとして活躍中。新車の試乗記などクルマ関連を中心に、グルメ、ファッション(ときどき)、他分野のプロダクト、人物インタビューなどさまざまなジャンルの記事を、専門誌、一般誌、そしてウェブに寄稿中。

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