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2025.07.13

【試乗リポート】史上最強の新型ディフェンダーオクタは何がすごいのか?

日本でも人気の高いディフェンダー110をベースに、ディフェンダー史上もっともパワフルとうたわれる4.4ℓV8エンジンを搭載。「地球上で最も硬く、魅力的な鉱石であるダイヤモンドからインスパイア」されたというサブネーム「オクタ」と名付けられた新型ディフェンダーを自動車ジャーナリスト小川フミオが試乗リポートします。

BY :

文/小川フミオ(自動車ジャーナリスト)
CREDIT :

写真/ランドローバージャパン 編集/高橋 大(Web LEON)

ディフェンダー・シリーズの頂点に立つオクタ

フェンダーが大きく張り出した車体なのでマットブラックをえらぶとここまで迫力が出ます。
▲ フェンダーが大きく張り出した車体なのでマットブラックをえらぶとここまで迫力が出ます。
SUVがここまで増えるなか、となりの人と差をつけるには……。そんなお考えをお持ちのオヤジさんに朗報です。すごいクルマが出ました。「ディフェンダー・オクタ」であります。

日本でも人気の高いディフェンダー110をベースに開発されたモデルです。ひと言でいうと、ディフェンダー・シリーズの頂点に立つクルマ。オンロードでもオフロードでも高性能ぶりを堪能させてくれます。

「究極のタフさとラグジュアリーを併せ持つ特別な存在として誕生」とは、ディフェンダーの弁。ディフェンダー史上もっともパワフルとうたわれる4.4ℓV8エンジン搭載です。
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従来の5リッターV8とは一線を画す4.4リッターV8を搭載。
▲ 従来の5ℓV8とは一線を画す4.4ℓV8を搭載。
専用開発されたこのV8エンジンには、加速用のモーターをそなえたマイルドハイブリッド。どれだけ速いかというと、静止から時速100kmまでの加速にかかる時間はわずか4秒。ちょっと前のスーパースポーツカーですな。

オンロードでの走行性能を上げるため、左右の車輪の間隔を広げています。そこで、フェンダーもどんっと張り出しました。ノーマルのディフェンダー110と較べてみると、オクタのマッチョぶりが光ります。

一方、インテリアはとても居心地のよい場所。使われている素材、色、肌が触れたときの質感、すべてが、彼女を招くのにふさわしい空間を作りあげてくれています。

クルマに彼女をエスコートする時はお作法があります。まず助手席にまわってドアを開けて彼女がシートに腰をおろしたのを見届けたら、そっとドアを閉める……。
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シンプルな造型感覚だけに質感の高さが光る内装。
▲ シンプルな造型感覚だけに質感の高さが光る内装。
ところがクルマの背が高くなってくると、セダンで学んだマナーも役に立たなくなってきます。SUVではドアだけ彼女のために開けてあげたあと、自分が運転席のほうから彼女に手を伸ばして、乗りこむのを手伝ってあげましょう。

しっかり手を握りあっての、いきなりの共同作業ですな。これは心理的にもふたりの距離をうんと縮めることにもなります。

「地球上で最も硬く、魅力的な鉱石であるダイヤモンドからインスパイア」されたというサブネームであるオクタ。8面体(octahedron)形状のダイヤモンドのイメージだそうです。車内外に、ダイヤモンドを彷彿させるオクタのエンブレムがつくのも誇らしげ。
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オフロードを得意とする最強マシン

まず限定販売された特別仕様の「エディション1」は残念ながら売り切れです。
▲ まず限定販売された特別仕様の「エディション1」は残念ながら売り切れです。
もうひとつ彼女へのもてなしは「ボディ& ソウル・シート」。フロントシートに身をゆだねていると、音楽に身を包まれるような体験が出来ます。音響メーカーのみならず、大学の研究室まで巻き込んで研究を重ねた結果とのこと。凝ってます。

オフロードにふたりで行くかどうか。それは分かりませんが、なにはともあれ、ディフェンダー・オクタにとって、未舗装路面は大の得意科目であります。

ディフェンダー110より車高を持ち上げて、悪路走破性も上げています。渡河水深はなんと1m。110の上をいきます。
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トップクラスなのは見た目だけでなくオフロードでの走行性能もしかり、です。
▲ トップクラスなのは見た目だけでなくオフロードでの走行性能もしかり、です。
オクタの自慢は「6Dダイナミクスサスペンション」。各種センサーを用いながら、走りに最適な操縦性や乗り心地を実現します。オクタでも、舗装路も悪路も走破性が高まっています。タイヤをつねに路面に接地させて駆動力をしっかり伝えるのが、このサスペンションお役目。

実際に、浅間サーキットなる一般非公開のオフロードコースで、ドライビングを体験しました。このとき、ドライブモードで「オクタ」モードを選ぶと、サスペンションシステムやエンジンの制御がオフロード用となります。

はたしてすばらしい悪路走破性です。ステアリングホイールを動かした時の車体の反応はいいし、それでいて乗員は激しく揺さぶられることもなく、不安なく走っていけます。

印象的だったのは、加速の制御です。オクタモードだと、いきなりアクセルペダルを強く踏み込んでも、エンジントルクは抑えられています。大きな駆動力のせいで後輪が先に行こうとして、車体が外側にふくらんでいく、なんてことも起こりません。
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もちろんオンロードも快適で速いんです!

「オクタ」モードを選択するとオフロードでおどろくほどの走破性を発揮。
▲ 「オクタ」モードを選択するとオフロードでおどろくほどの走破性を発揮。
オンロードでは、ダイナミックモードを選ぶと、今度はなかなか痛快な走りが堪能できます。同様のシステムを搭載しているレンジローバー・スポーツSVはよりスポーティですが、ディフェンダー・オクタは落ち着きがあるというか、速いながらもリラックスした走りです。

4x4ファミリー史上最もタフで、最も走破性が高く、最もラグジュアリーな新たなヒーローモデル。これがメーカーによる、ディフェンダー・オクタの定義です。まさにそのとおりの出来映え。オヤジさん、ぜひ堪能してくださいませ。
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Defender Octaギャラリー

ベースのディフェンダー110より車高をもちあげて性能アップ。
▲ ベースのディフェンダー110より車高をもちあげて性能アップ。
アプローチアングルとデパーチャーアングルなどフロアパンは悪路用にしっかり設計。
▲ アプローチアングルとデパーチャーアングルなどフロアパンは悪路用にしっかり設計。
リアクォーターパネルにオクタのシンボルマークがそなわる。
▲ リアクォーターパネルにオクタのシンボルマークがそなわる。
タイヤの接地性をしっかり確保して高い走破性を発揮。
▲ タイヤの接地性をしっかり確保して高い走破性を発揮。
ステアリングホイールのスポーク部にドライブモードセレクターがそなわる。
▲ ステアリングホイールのスポーク部にドライブモードセレクターがそなわる。
オフロードとオンロードいずれでも自分好みの設定が選択可能。
▲ オフロードとオンロードいずれでも自分好みの設定が選択可能。
モニターでは細かい設定が可能。
▲ モニターでは細かい設定が可能。

■ Defender Octa

全長×全幅×全高/4940×2065×2000mm
ホイールベース/3020mm
車重/2610kg
4394cc V型8気筒マイルドハイブリッド 全輪駆動
最高出力/467kW
最大トルク/750Nm
乗車定員/5名
価格/2099万円〜

■ ランドローバージャパン
HP/https://www.landrover.co.jp

小川フミオ(自動車ジャーナリスト)
クルマ雑誌、グルメ雑誌の編集長を経て、フリーランスのライフスタイルジャーナリストとして活躍中。新車の試乗記などクルマ関連を中心に、グルメ、ファッション(ときどき)、他分野のプロダクト、人物インタビューなどさまざまなジャンルの記事を、専門誌、一般誌、そしてウェブに寄稿中。

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