2025.07.02
【海外試乗リポート】ミニ・ジョン・クーパー・ワークスがエレクトリックになったらどうなった?
伝説的なレースカーのエンジニア、ジョン・クーパーの名を冠した特別なモデル。その中でもいま最も注目度の高いミニ・ジョン・クーパー・ワークス・エレクトリックの3ドアとエースマンに自動車ジャーナリスト小川フミオが試乗。その魅力をリポートします。
- CREDIT :
写真/Mini 編集/高橋 大(Web LEON)
ジョン・クーパーが電動になった!?

「ミニ・ジョン・クーパー・ワークスE(イー)」と「ミニ・ジョン・クーパー・ワークス・エースマンE(イー)」。2024年10月に発売されてそろそろデリバリーが始まってます。私が乗ったのは5月の英国。新緑のなかで目立ってました。

ミニって、万人ウケするクルマだというのが、おそらく一般的な認識ですよね。車種のバラエティ豊かだし、フロントマスクはキュートな感じだし、インテリアもリビングルーム感覚でしゃれているから。

そこに登場したジョン・クーパー・ワークス。ごく低速から大きなトルクを発生するモーターの特性をフルに使う設定で、かなり元気です。
私は、英国コッツウォルド付近の道を、2台のジョン・クーパー・ワークスEで走りまわりました。クルマにファン・トゥ・ドライブを求めるオヤジさんには、かなり気に入ってもらえるモデルだろうと確信した次第であります。
「ジョン・クーパー・ワークスの名に恥じないように、足まわりを固めるとともに、ステアリング比を調整しました。ジョン・クーパー・ワークスといえば、レスポンス命ですから」。英国で、ミニの開発を担当した本社の人が、そう語ってくれました。
3ドア、エースマンの走りはどう変わった?

ミニ・ジョン・クーパー・ワークスEは、荒れた路面でこそ足まわりの硬さがやや気になりますが、まあ、スポーツカーに近い存在ですから、そこはしようがないかも。路面の状態がよくなると、地面に張り付いたように、走り出します。
加速は速い。でも舗装路面では車体の動きが落ち着きます。なにより、ハンドリングがよくて、バッテリー駆動EVの魅力でもあり加速のスムーズさとあいまって、クルマとドライバーの一体感はたいしたものです。

ミニ・ジョン・クーパー・ワークスEも、しっかりスポーティであります。190kWの最高出力と350Nmの最大トルクは2車で共通していますから、期待どおりの走りが味わえます。4mそこそこに抑えられた比較的コンパクトな車体も、あつかいやすくて、このクルマのおおきな武器なのですな。

エースマンはそもそもBEV専用車種ですが、3ドアでは今回、ミニ・ジョン・クーパー・ワークスなるガソリン仕様も登場。バランスの良い仕上がりで、こちらも好感度大であります。
充電設備などが近くにないオヤジさんにとって、ガソリン車もしっかり「わんぱく」。電気とどちらにしようか、選ぶたのしみができました。選択肢の豊かさこそ、ミニの魅力。とてもいいと思います。
■ Mini John Cooper Works Convertible
全長×全幅×全高/3860×1755×1460(4080×1755×1515)mm
ホイールベース/2525(2605)mm
電気モーター 前輪駆動
最高出力/190kW
最大トルク/350Nm
一充電走行距離 /421km(403km)
乗車定員/4(5)名
価格/616(641)万円
■ ミニ・ジャパン
HP/https://www.mini.jp
