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2025.06.01

【海外試乗リポート】ミニ・ジョン・クーパー・ワークス・コンバーチブルには特別な愉しみがある!?

伝説的なレースカーのエンジニア、ジョン・クーパーの名を冠した特別なモデルジョン・クーパー・ワークス。その中でもスペシャル度の高さ抜群なミニ・ジョン・クーパー・ワークス・コンバーチブルに自動車ジャーナリスト小川フミオが試乗。その魅力をリポートします。

BY :

文/小川フミオ(自動車ジャーナリスト)
CREDIT :

写真/Mini 編集/高橋 大(Web LEON)

特別な名前ジョン・クーパーを冠したJCWでしか味わえいない爽快感

専用チューニングされたスポーツサスペンションとパワフルなエンジンの組合せで痛快な操縦感覚。
▲ 専用チューニングされたスポーツサスペンションとパワフルなエンジンの組合せで痛快な操縦感覚。
みなさんも大好きなミニに、「ミニ・ジョン・クーパー・ワークス・コンバーチブル」が追加されたのが2024年10月。まだかなあと待っていたら、25年5月についに、世界各国からメディアを招いての試乗会が英国で開催されました。

ミニのなかでもっとも運転が楽しめるのが、ジョン・クーパー・ワークス(JCW)といってもいいでしょう。なかでも、爽快感でいったら、風に吹かれてオープン走行が堪能できるコンバーチブルがいちばん。じっさい、すばらしく気持ちよいクルマなのですよ。
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オープン時の姿は変わらないミニ・コンバーチブルの魅力。
▲ オープン時の姿は変わらないミニ・コンバーチブルの魅力。
いいところ、いろいろあるミニ・ジョン・クーパー・ワークス・コンバーチブル。たとえば、使い勝手のよさ、全長は3880mmに抑えられていて、市街地でのドライブもらくちんです。かつ、キュートなボディスタイルに、ちょいすごみを効かせたディテール。それにもちろん、たのしい操縦性。伝説的なレースカーのエンジニアの名前を拝借しただけある、と納得の出来なのです。

ジョン・クーパーは、F1マシンに革命を起こしたひと。F1マシンはでかいエンジンをフロントに搭載して後輪を駆動するものだと誰もが信じていた1950年代に、エンジンを後輪の前に搭載したミドシップ方式を採用して、世界中をびっくりさせました。
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サイドウインドウも下ろして走ると爽快。
▲ サイドウインドウも下ろして走ると爽快。
じっさいにクーパーのマシンは速くて、世界選手権をいくつも獲得しています。かつ、1959年にクラシカル・ミニが登場するとすぐ、このクルマをチューニングしたらおもしろいことになるんじゃないかと考え、61年にミニ・クーパー(あるいはクーパー・ミニとも)を作り上げました。

いまもミニがクーパーの名を大事にしているのは、この2つの名が分かちがたいものになっているからであります。なにしろ、64年、65年、それに67年とミニ・クーパーは苛酷なモンテカルロラリーで優勝しているのです。

日本でも読者のかたの周囲に、「ミニ」と「ミニ・クーパー」はおなじクルマと思っているひともいるのでは。それほど日本でも、ミニ・クーパーの名は浸透したのですね。
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ボンネットストライプやアウトサイドミラー、それに大きな開口部に深いエアダムと、スポーティな仕立て。
▲ ボンネットストライプやアウトサイドミラー、それに大きな開口部に深いエアダムと、スポーティな仕立て。
話を今回のJCWコンバーチブルに戻しましょう。このクルマのホントにいいところは、言うまでもなく、オープンドライビングにあります。電動幌を開けると、ウインドシールドは短く、かつ立っているので、座っていてすこし視線を上げるだけで、前方の空や道路沿いの並木やビル街が目に入ってきます。サイドウインドウも下げちゃうと風も入ってきて、これが気分を盛り立ててくれるのですよ。

世のなかには、ウインドシールドをあえてドライバーの頭上まで延ばして快適性を追求したオープンモデルもあります。それはそれでいいのですが、JCWコンバーチブルに乗っていると、風に吹かれてかなり気分が昂揚するのがわかるでしょう。バイク、自転車、ラン……風のきもちよさを知っているひとなら、これしかない、とお勧めしてしまいます。
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弾けるような加速感と、ダイレクト感たっぷり。JCWのバッジは伊達じゃない!

ドライブモードのうち「ゴーカートモード」を選ぶと瞬間的なパワーとトルクの表示も可能。
▲ ドライブモードのうち「ゴーカートモード」を選ぶと瞬間的なパワーとトルクの表示も可能。
弾けるような加速感と、ダイレクト感たっぷりのステアリングホイール操作感覚。カーブを曲がるときにステアリングホイールを切り込むと、すかさず車体が向きを変える。このフィーリングこそ、まさにスポーティ。ジョン・クーパーの名を冠したモデルとして、開発者がこだわった部分だそうです。

とくにJCWコンバーチブルでは、ついウインドウをぜんぶ下げて走りたくなります。そのときは音楽も楽しめませんが、耳元で鳴る風の音が最高のミュージック。助手席の彼女がオーケイなら揃いのキャップでもかぶって、夕暮れ時のオープンドライビングとしゃれこんではどうでしょう。このクルマだからこその貴重な体験が味わえるはず。
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今回、英国は湖水地方のカントリーロードも走りました。そこではさすがに、ちょっと足回り、硬いかなと感じましたが、自動車専用道では落ち着いた動きになります。スポーティにもちょい楽ちんにも走れる。いい意味での二面性こそ、おとなが乗っても満足できるミニJCWコンバーチブの持ち味です。

サイドウインドウを上げてしまえば、風はあまり巻き込まなくなるので、彼女も気持ちよく乗ってくれるでしょうし、そもそも英国ふう(?)に、お気に入りのスカーフを被って乗るなんて、洒落ていると思いますよ。
ヘッドレストレイント一体型のシートは座り心地もよく疲労度ミニマム。
▲ ヘッドレストレイント一体型のシートは座り心地もよく疲労度ミニマム。
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円形のセンターディスプレイがまた楽しいんです。ミニOSで動き、まるでスマートデバイスのようにウィジェット感覚で各種操作ができます。短時間の試乗では機能をフルに堪能できず、これはオーナーのたのしみでしょう。

つまりスタイルがあるクルマ。それがジョン・クーパー・ワークス・コンバーチブルなのです。気持ちが若返る。そんなドライブ体験ができること、請け合います。価格もこなれていて、よきパートナーになってくれそうです。
ブレーキキャリパーをはじめ赤の挿し色がJCWの特徴。
▲ ブレーキキャリパーをはじめ赤の挿し色がJCWの特徴。

■ Mini John Cooper Works Convertible

全長×全幅×全高/3880×1795×1435mm
ホイールベース/2495mm
1998cc4気筒 前輪駆動
最高出力/170kW
最大トルク/380Nm
7段デュアルクラッチ変速機
乗車定員/4名
価格/585万円

■ ミニ・ジャパン
HP/https://www.mini.jp

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小川フミオ(自動車ジャーナリスト)
クルマ雑誌、グルメ雑誌の編集長を経て、フリーランスのライフスタイルジャーナリストとして活躍中。新車の試乗記などクルマ関連を中心に、グルメ、ファッション(ときどき)、他分野のプロダクト、人物インタビューなどさまざまなジャンルの記事を、専門誌、一般誌、そしてウェブに寄稿中。

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