2025.06.01
【海外試乗リポート】ミニ・ジョン・クーパー・ワークス・コンバーチブルには特別な愉しみがある!?
伝説的なレースカーのエンジニア、ジョン・クーパーの名を冠した特別なモデルジョン・クーパー・ワークス。その中でもスペシャル度の高さ抜群なミニ・ジョン・クーパー・ワークス・コンバーチブルに自動車ジャーナリスト小川フミオが試乗。その魅力をリポートします。
- CREDIT :
写真/Mini 編集/高橋 大(Web LEON)
特別な名前ジョン・クーパーを冠したJCWでしか味わえいない爽快感

ミニのなかでもっとも運転が楽しめるのが、ジョン・クーパー・ワークス(JCW)といってもいいでしょう。なかでも、爽快感でいったら、風に吹かれてオープン走行が堪能できるコンバーチブルがいちばん。じっさい、すばらしく気持ちよいクルマなのですよ。

ジョン・クーパーは、F1マシンに革命を起こしたひと。F1マシンはでかいエンジンをフロントに搭載して後輪を駆動するものだと誰もが信じていた1950年代に、エンジンを後輪の前に搭載したミドシップ方式を採用して、世界中をびっくりさせました。

いまもミニがクーパーの名を大事にしているのは、この2つの名が分かちがたいものになっているからであります。なにしろ、64年、65年、それに67年とミニ・クーパーは苛酷なモンテカルロラリーで優勝しているのです。
日本でも読者のかたの周囲に、「ミニ」と「ミニ・クーパー」はおなじクルマと思っているひともいるのでは。それほど日本でも、ミニ・クーパーの名は浸透したのですね。

世のなかには、ウインドシールドをあえてドライバーの頭上まで延ばして快適性を追求したオープンモデルもあります。それはそれでいいのですが、JCWコンバーチブルに乗っていると、風に吹かれてかなり気分が昂揚するのがわかるでしょう。バイク、自転車、ラン……風のきもちよさを知っているひとなら、これしかない、とお勧めしてしまいます。
弾けるような加速感と、ダイレクト感たっぷり。JCWのバッジは伊達じゃない!

とくにJCWコンバーチブルでは、ついウインドウをぜんぶ下げて走りたくなります。そのときは音楽も楽しめませんが、耳元で鳴る風の音が最高のミュージック。助手席の彼女がオーケイなら揃いのキャップでもかぶって、夕暮れ時のオープンドライビングとしゃれこんではどうでしょう。このクルマだからこその貴重な体験が味わえるはず。
サイドウインドウを上げてしまえば、風はあまり巻き込まなくなるので、彼女も気持ちよく乗ってくれるでしょうし、そもそも英国ふう(?)に、お気に入りのスカーフを被って乗るなんて、洒落ていると思いますよ。

つまりスタイルがあるクルマ。それがジョン・クーパー・ワークス・コンバーチブルなのです。気持ちが若返る。そんなドライブ体験ができること、請け合います。価格もこなれていて、よきパートナーになってくれそうです。

■ Mini John Cooper Works Convertible
全長×全幅×全高/3880×1795×1435mm
ホイールベース/2495mm
1998cc4気筒 前輪駆動
最高出力/170kW
最大トルク/380Nm
7段デュアルクラッチ変速機
乗車定員/4名
価格/585万円
■ ミニ・ジャパン
HP/https://www.mini.jp
