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2023.05.13

都内に似合う「ランドローバー」の8人乗りSUV『ディフェンダー130』試乗記

全長5.3m、3列8人乗りシート仕様もあるディフェンダー130(ワンサーティー)。とにかくイバリの効くデカさ! でも……。そのサイズ感に比して取り回し&乗り心地は抜群。れっきとした東京都内、三宅島! でいざ試乗。

CREDIT :

取材・文/近藤高史(LEON)

オーナーになるには年収1620万円必要!?

Land Rover Defender130(ランドローバー ディフェンダー130)
▲ 左から110、130、90。こうしてみると、130のロングボディが際立って見える。
ランドローバーのディフェンダーは、大きくボディの長さ別に3タイプが存在する。SUVにしては珍しい3ドアタイプの「ディフェンダー90」(ナインティ)。5ドア標準タイプの「ディフェンダー110」(ワンテン)。そしてこの記事で紹介する、最新の3列8シーター「ディフェンダー130」(ワンサーティー)だ。
この「ディフェンダー130」、想定オーナーのペルソナは世帯平均年収が1620万円、そして平均年齢50.1歳(ランドローバー ジャパン調べ)という。たしかに全長にして約5.3m、リアにセットされているスペアタイヤを含めれば5.4mほどだから、そんじょそこらの駐車スペースには規格外。平置き駐車しか無理だし、天高も必要とくれば、それ相応の一軒家か高級マンションにでも住んでいないと欲しくても所有しづらい。

ただし34㎝全長が伸びたことで、110のラゲッジスペースが972リッターなのに比べて1232リッターと荷室環境はケタ違い。これなら90や110オーナーに対して、見た目でも中身でも差を見せつけられそうではないか。
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ボディ剛性は他社SUVのおよそ3倍!

Land Rover Defender130(ランドローバー ディフェンダー130)
Land Rover Defender130(ランドローバー ディフェンダー130)
▲ ボディの剛性があればこそ、こんな悪路も思いのまま。
そしてこのディフェンダー130、単に大きくなっただけではない。乗員それぞれが車内で快適に過ごせる「4ゾーンクライメートコントロール」機能(※オプション)や、特に中だるみしやすい2列目シートの乗員の乗り心地に効きそうな電子制御エアサス、ボディサイズに遜色ない11.4インチディスプレイ、さらには空気清浄システムプラスと、かなりの進化を遂げている。

さらにホイールベースが伸びたことでボディ剛性に不安を感じる方に朗報なのが、他社のラダーフレームSUVのおよそ3倍というねじり剛性を実現した、最も強固なモノコックボディ剛性を誇るSUVなのだ。
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三宅島は品川ナンバー車が走る都内だった

Land Rover Defender130(ランドローバー ディフェンダー130)
▲ 舗装路はスイスイと走るディフェンダー130。路音のノイズもさほど気にならず、もの足りない!? ほど静かな室内。
というわけで今回、オンロードもオフロードも存分に楽しめるようにと、限られたメディアとモータージャーナリストのみが招待されて行われたテストドライブは、まさかの三宅島。

東京都三宅島三宅村という住所からもわかるように、れっきとした都内で、調布飛行場からセスナ機で片道約45分。往路は朝便、復路は夕便というスケジュールに、日帰りで行けちゃうといういのも驚きだったが、島を走っているクルマのナンバープレートは「品川」で、それもなんだか不思議な気分。

ただし、コンビニもない。約1時間で島をぐるりと一周できる約30㎞の周回道路が主な道路で、あとは山へ伸びる道か、海へ降りる道があるくらい。黒っぽい瓦礫や砂がそこかしこに見受けられるのは、2000年に噴火したつめ痕がいまも残されているから。そう、その荒れた道や周回道路を「ディフェンダー130」で駆け抜けてきたのだ。
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Land Rover Defender130(ランドローバー ディフェンダー130)
▲ ご覧のようなシートレイアウト。3列目は大人が座っても前席との間に10~15㎝ほどの空間はある。
Land Rover Defender130(ランドローバー ディフェンダー130)
▲ 2列目も3列目も倒せば、かなりの広さになるラゲッジスペース。
Land Rover Defender130(ランドローバー ディフェンダー130)
▲ ガラスルーフもご覧のとおりに空が広がる。これにより車内にたとえ8人で乗ったとしても窮屈さは皆無。
Land Rover Defender130(ランドローバー ディフェンダー130)
▲ 後席の乗り降りを考えると、フットステップはオススメの装備のひとつ。
Land Rover Defender130(ランドローバー ディフェンダー130)
▲ 天候や状況にかかわらず、見やすい11.4インチのディスプレイ。ドライバーが直感的に操作しやすいのもランドローバー車の特徴だ。
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島の周回道路は、3基ほどしか信号はなく、制限速度は時速40キロ。片側一車線ずつでアップダウンもわりとあり、直線というよりはカーブの連続。つまり、ハッキリ言えばロングボディにはあまり不向きな道路。にもかかわらず、ディフェンダー130での島内ドライブは実に快適。左、右とステアリングを切ってもクルマのロールは感じないし、ストップ&ゴーも実に滑らか。そして驚くほど車内が静か。のんびり走る島民のクルマを追い越し時に少し踏み込んでみても、踏んだ分だけクルマが意のままについてきてくれた。

休憩スポットや空港、飲食店等々で、駐車をする時は少し神経を使うもののワイドモニターがものをいうし、クルマを降りると、周囲のクルマに対しての単純にデカい!という優越感がハンパない。きっとスキー板やサーフボード、キャンプ用具を乗せるのも楽チン、車内で着替えなきゃなんていうシチュエーションでも広々、大勢でのドライブも伸び伸びだろうなと思わせてくれた。

今回は海や山という雄大な自然の中で見たから普通に受け入れてしまったが、きっと都心部の銀座や青山辺りで見たら、改めて威風堂々としたクルマの存在感にホレボレしそう。そんなことを思わせてくれるディフェンダー130のテストドライブだった。
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走行中は5.3mの全長は気にならず

Land Rover Defender130(ランドローバー ディフェンダー130)
それにしても毎度、ランドローバーの試乗会には驚かされる。今回の試乗会も道なき道を行くディフェンダーのごとく、国や島の観光局等々あちこちに掛け合い、試乗や撮影の特別許可を得たうえでの実施。

島に船でクルマを運び込むことから始まり、島のシンボル的存在の「雄山」の山腹の荒れ地を駆け抜けたり、1983年の噴火でできた岩石や火山灰からなる火砕丘「新鼻新山」のふもとも走らせてくれたり。おかげで、ただでさえ信頼度抜群なディフェンダーの悪路走破性も存分に満喫し、たまには愛車の限界走行を体験するのもステキな経験と改めて実感。

スーパーカーのオーナーがサーキット走行を楽しむように、せっかくディフェンダーのようなSUVを手に入れたら、自車の限界を知る意味でも、ぜひ一度は思いっきりオフロードも楽しみたいものだ。
Land Rover Defender130(ランドローバー ディフェンダー130)

■ Land Rover Defender130(ランドローバー ディフェンダー130)

全長×全幅×全高:5275×1995×1970㎜
エンジン:3.0リッター直列6気筒INGENIUMディーゼルエンジン(MHEV)
最高出力:221kW/300PS/4000rpm
最大トルク:650N・m/1500-2500rpm
1063万円~/ランドローバー(ランドローバーコール)

詳しくはコチラ

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