深化を止めないオリジナリティ
ヘリテージが先人へのリスペクトであるのに対して、オリジナリティは現代におけるブランドらしさを深く掘り下げることです。それはトレンドを見据えたうえでの深化でありブランドの個性を強くアピールします。
Hermès [エルメス]
スリム ドゥ エルメス エナメル/255万円(予価)
薄さを表現するため、数字インデックスからデザインし昨年発表したニューコレクションに、伝統的なエナメル技法を駆使した文字盤を採用。際立つ書体の美しさこそメゾンのこだわりだ。
Gucci [グッチ]
GG2570/16万2000円(予価)
新たに就任したクリエイティブ・ディレクターの下ファッションとの連携を強化。しかもウォッチ部門のトップは元タグ・ホイヤー社長という完璧な布陣だ。
Rado [ラドー]
セラミカ/22万円(予価)
ラドーにとってデザインと素材技術は相対する関係ではなく、表裏一体である。今年は特にミニマムなデザインに注力し美しさと装着時の心地よさを凝縮する。
Cvstos [クストス]
チャレンジ シーライナー クロノ レガッタ/310万円(予価)
高級時計にかつてのようなビッグトレンドは、ほとんど見かけなくなりました。その背景には自身のライフスタイルや嗜好に合わせて時計を取捨選択する意識の高まりと、ゼンマイの魅力の多様化があります。つまりそこには十人十色の楽しみ方があるということ。対してブランドはオリジナリティを追求し、ほかとかぶらない個性に磨きをかけるのです。
とはいえ時代の気分を満たすことは不可欠であり、オリジナリティのヒネリにこそ、そうしたトレンドに対するブランドの視座が表れる。それも見ドコロであるわけです。新作もそんなブランドの目指すベクトルを具現化したモデルが目白押しとなりました。
方向性は異なっても、ひと目でそのブランドとわかる顔つきと、時代への解釈がうかがえます。自分のスタイルは崩さず、現役感も漂わせる。それはオヤジの魅力にも通じるのです。
Hublot [ウブロ]
ビッグ・バン ウニコ サファイア オールブラック/669万円(予価)
エポックメイキングとなったオールブラック誕生から10周年を迎え革新作を発表した。ビッグ・バンのスタイルを崩すことなく自在なヒネリ技はまさにトレンドセッターと呼ぶにふさわしい。
Girard-Perregaux [ジラール・ペルゴ]
ジラール・ペルゴ 1966 フルカレンダー/120万円
昨年70周年を祝したレクタンギュラーの1945に続きラウンドケースのアイコン、1966が節目の50周年を迎えてプチコンプリケーションを発表した。2枚看板は盤石だ。
Meccaniche Veloci [メカニケ・ヴェローチ]
アイコン 10 ポディウム/480万円(予価)
Gaga Milano [ガガ ミラノ]
バイオニック スカル 48MM/23万円
インパクトのあるケース&デザインが10年以上のロングセラーで支持されるのは常に品質向上と斬新な発想で磨きをかけているから。今年はさらにポップに。