細やかな細工を生み出す伝統の彫金技術
特にジュエリーの世界ではかなり需要が多く、専門教育も充実している。
とはいえ時計の場合は非常に繊細な仕上げを求められるため、格が高い。
Chopard[ショパール]
繊細な技法と素材で繊細な時計を作る
懐中時計時代はケースや風防カバーを装飾したが、腕時計の時代になるとムーブメントに彫金を行うことが増えており、スケルトンムーブメントの細いブリッジに対して精密な彫り込みを施しているモデルもある。
Vacheron Constantin[ヴァシュロン・コンスタンタン ]
歴史と格式の高さを表現するための装飾
エングレービングによる世界で一点だけの芸術
伝統技法はきわめて稀少であり、特別な人のための贅沢であるという意見もあるが、もっと気軽に楽しめるサービスもある。それが、ジャガー・ルクルトが展開している「アトリエ・レベルソ」というパーソナライズサービスである。
しかしジャガー・ルクルト「レベルソ」だけは特別だ。反転ケースをひっくり返すと現れるソリッドバック上に、エングレービングするサービスを行っているのだ。
もともとソリッドバックに遊びを施すという手法は、インドのマハラジャが自分の肖像画を描かせたことから始まった。現在もそのようなスペシャルオーダーを行う人もいるが、「アトリエ・レベルソ」では、もっと気軽にケースバックを演出できる。
当然、熟練職人による手作業であるため、世界で一点のみという特別感は失われない。さらには工芸技法のパトロンであることにも変わりはないのだから、満足感は相当高いだろう。