2020.07.04
プロが教える、高級時計の選びかた
腕時計に興味はあっても、「どうやって選べばいいのかわからない」、「ずっと使える腕時計ってどんなだろう」と二の足を踏んでいる方も多いことかと。腕時計のプロに、高級時計の見どころを教えてもらいました!
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写真/人物・金田 亮 文/福田 豊、広田雅将(『クロノス日本版』編集長)
そこで、高級時計の見どころや選び方を腕時計のプロに教えていただきました! 『クロノス日本版』編集長の広田雅将さんと時計ライターの福田豊さんの対談と、長〜く愛用できる腕時計選びのコツの、2本立てでお送りします。
高級時計は"手触り"でわかる!?

福田「広田さんが『手触り』というのを聞いて、まさにそうだな、って。あまりに的確で、それに代わる言葉が見つかりませんね。でも、あえていうなら『密度』というようなことかな。リシャール・ミルが登場して『超軽量』がまったく新しい高級時計の価値観になったわけですが、それまでの時計は『重さ』が高級の証でしたよね。
例えば、パテック フィリップのカラトラバのRef.3796とか、小さな時計なんだけど手のひらに載せると想像以上にズシリと重くて驚いて。それで、ああこれが高級感なんだな、と実感したことがあります。で、そういう密度の濃さのようなものが、高級時計にはある気がするんです」
広田「確かにそう。ケースをピカピカに磨いて、リュウズの巻き心地を良くして、ローターの回転を滑らかにして……。そういうすべてが高いところでバランスされているのが高級時計。ムーブメントだけ凄い、ケースだけ凄い、じゃなく高級時計は総合的に良くできている。そういうところに密度の濃さを感じますね」

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毎日選びたくなる腕時計のチェックポイントは3つ

では、時計と長く付き合うには、どんなポイントを見ればいいのか。人によって条件は様々でしょうが、大きくは以下の3つです。
1.視認性が良いこと
時間の見やすさは、思った以上に重要です。せっかく買った時計が、老眼になってみられない、というのはもったいない! 具体的には、長い針とコントラストの効いた文字盤を備えていること。文字盤のコントラストは、色だけでなく、立体的なインデックスによっても高まります。
2.ケースが薄いこと
必ずしも厚さは関係ありませんが、装着感を求めるなら、薄い時計を選ぶこと。シャツの袖口にも引っかかりにくいため、スーツに合わせても問題ありません。
3.全長が腕から飛び出さないこと
着け心地に時計の大きさは関係ありません。重要なのは、直径よりもラグ(腕時計のケース本体とストラップ/ブレスレットを固定する部分)を含めた全長です。大きな時計であっても、ラグが腕から飛び出さなければ、快適な装着感が得られるでしょう。
そんな目線で、広田さんが選んだ時計はこちらでチェック!

左● 広田雅将(ひろた・まさゆき)
1974年生まれ、大阪出身。時計専門誌『クロノス日本版』編集長。サラリーマンを経て2004年からフリーのジャーナリストとして活躍し、2016年より現職。関連誌含め連載を多数抱える。また、一般・時計メーカー・販売店向けなど、幅広い層に対して講演も行う。
高級腕時計専門誌クロノス日本版[webChronos]
右● 福田 豊(ふくだ・ゆたか)
ライター、編集者。『LEON』『MADURO』『ENGINE』『クロノス日本版』などの雑誌やwebで、ファッション、時計、クルマ、旅など、男のライフスタイル全般について執筆。webマガジン『FORZA STYLE』にて時計連載や動画出演多数。ロックTシャツの紹介をインスタグラムでやってます。
Instagram/@fukuda1959