マスターピース。すなわち、傑作、名作、代表作は一朝一夕には生まれない。歴史、伝統、文化を集積し多くの人に愛され、ようやく到達できるのです。時代が変わってもゆるぎない価値がある時計はなんだかんだいっても、手に入れるべきなのです。
そもそも時計のマスターピースってなんだろう?

地味ではなくて滋味その佇まいに惚れ込む
いまや時計は複数所有して、TPOに合わせて使い分けるモノ。豪華なフレンチのあとに正統な日本料理が食べたくなるように、どこかほっとする“見慣れた顔”も欲しくなるのです。
マスターピースと呼ばれるモデルは、まずは「時代の先駆者」であること。さらに、その存在が認められ、「多くのフォロワーを生み出している」こと、そして「スタイルを守り続けている」ことが重要。
どこかで見たことがあるという既視感は、高評価の裏返しであり、歴史と伝統という滋味深さをじっくりと楽しむモノなのです。
Patek Philippe [パテック フィリップ]
カラトラバ Ref.5196/247万円

Jaeger-LeCoultre [ジャガー・ルクルト]
レベルソ・クラシック/59万円

Audemars Piguet [オーデマ ピゲ]
ロイヤル オーク・オートマティック/180万円

ファッションから紐解くマスターピースとは

圧倒的なクオリティと長き歴史が名作を育む
それらは圧倒的なクオリティをもとに長きにわたって普遍的な魅力を放ち続けた結果、マスターピースとなりえた存在。そう、マスターピースとなるためには、ただ品質が素晴らしいというだけではなく、長い時間をかけて人々に愛される、という条件も必要不可欠なのです。
これが鉄板のマスターピース
あるジャンルにおける代表、といっても過言ではないほどの存在感と、圧倒的なクオリティ。そして長い歴史のなかで人々に愛される普遍性を備えてこそ、鉄板のマスターピースと言えるのです。
John Lobb [ジョン ロブ]
ウィリアム/18万円

Levi’s® [リーバイス]
501®/2万8500円

ゆえにここでは、鉄板のマスターピースと、次世代にマスターピースとなりえるアイテムとの違いを、ファッション目線で紐解きます。
で、新時代のマスターピースってこういうこと
ここでいう新時代のマスターピースとは、クオリティの高さや普遍性はもちろんのこと。これから時間をかけて人々に愛される可能性を秘めたアイテム、ということなのです。
Boglioli [ボリオリ]
ニュードーヴァー/8万8000円

John Smedley [ジョン スメドレー]
S3797/2万9000円

スタイリング/四方章敬(CODE)
文/篠田哲生