2019.09.21
かつての造船所がブルックリンのランドマークに進化中!
ニューヨークはブルックリンにある「ブルックリン ネイビーヤード」は近年急速な開発が進んでいる地域です。かつてはアメリカ海軍の造船施設として栄え、名だたる軍艦がここから出航していきました。歴史ある風情を残したネイビーヤードは最新テクノロジーを駆使し、今のブルックリンを体現する一大ランドマークへと進化を遂げています。
- CREDIT :
文・写真/菅 礼子
ネイビーヤードってそもそも何?

アメリカ海軍の造船所として約160年前に誕生し、その敷地内をすべて「ブルックリン ネイビーヤード」と呼んでいます。黒船来航で知られるペリー提督が施設長をしていた造船所というと日本人にも馴染み深いかもしれません。
1966年ニューヨーク市に売却されてからは廃墟のようになっていましたが近年急速に開発が進み、ブルックリンの新たなスポットとして注目を集めています。


アメリカの有名な戦艦「ミズーリ」や「アリゾナ」もここネイビーヤードから出航しているほど有名だった場所。第二次世界大戦時にはピーク時で7万人が働いていたという歴史もあり、そういった過去のストーリーを聞きながら現在の取り組みを見ていくという興味深い内容です。当時の面影を残すブラウンストーンのウェアハウスはニューヨークならでは。
パブリックツアーは約2時間で20〜30$。ネイビーヤードの過去と現在、未来をめぐるツアーから自転車で敷地を回るものまで、内容もさまざま。大人の社会科見学のようでウキウキするんです。
ツアー参加者の中には昔親族が造船所で働いていた人や、ここで作られた船に造船していた親類がいるなど、訪れる理由はさまざまです。
敷地内にはウィスキー蒸留所や郵便局もあり、Citiバイクで人々が移動するなど小さな街のよう。自転車デートも楽しそう!
自転車をくくりつけるバイクラックも船の部品を使用するなど、施設内の各所に船の部品を使ったオブジェなどが見られます。
ツアー参加者の中には昔親族が造船所で働いていた人や、ここで作られた船に造船していた親類がいるなど、訪れる理由はさまざまです。
敷地内にはウィスキー蒸留所や郵便局もあり、Citiバイクで人々が移動するなど小さな街のよう。自転車デートも楽しそう!
自転車をくくりつけるバイクラックも船の部品を使用するなど、施設内の各所に船の部品を使ったオブジェなどが見られます。
先進的な環境にいいシステム作り
ネイビーヤードでも“地産地消”や自家発電のエネルギーという発想があり、敷地内にあるビルの屋上では野菜が栽培され、タマゴや蜂蜜も育てられているというのだから驚きです。
ここで採れた野菜はネイビーヤードに今秋新たにオープンする「Building77」のフードホール内にあるレストランなどで食べられます。また、大きなウェアハウスの屋根にはソーラー発電機が付けられ、電気も自家発電していくそう。雨水を蒸留するシステムも備わっており、施設の中でエコシステムが完成していくというわけです。


今後のNYを担う企業の発信地!
造船倉庫であった巨大な倉庫の中はスタイリッシュに生まれ変わり、400テナント、330を超える企業が居を構えています。いわゆる“ノマドワーカー”のように自由な働き方をする人々を支えるシェアオフィスもあり、ここから新たなアイディアが日々生まれています。
ネイビーヤードではテクノロジー、デザイン、フードなど幅広い産業のスタートアップがあり、交流イベントも充実しています。

アカデミックな社会科見学ツアーはもちろん、観光や食事など、幅広く使えるネイビーヤードを要チェックですよ!
