2019.07.25
「気持ちいい!」「美味しい!」がとまらない、プーケットの楽園リゾートへ
2019年もあと5カ月。仕事に走り続けるみなさまの中休みとして、または年末のご褒美として南国への旅を計画してみませんか? 数ある選択肢のなかから、旅慣れた大人を満足させるプーケットの最高峰リゾート「トリサラ」をご紹介します。
- CREDIT :
文/大石智子

腹ペコで行きたくなる、再訪必至のリゾート
では、なぜ再び行きたくなるかといえば、ずばり食事が美味しいリゾートだから。というわけで機内食もそこそこに、お腹を空かせてプーケットへ向かったのでした。
ごろごろすることが幸せ、これぞ楽園の極み
先に概要をお伝えしますと、「トリサラ」のオープンは2004年。それから根強いファンを増やし続け、いまでは“6つ星ホテル”とも称されています。敷地面積は16万㎡(東京ドーム約3.5個分)あり、特筆すべきはそれだけ広いのに客室は39しかなく、すべてがヴィラだということ。
つまり、客室数を増やして採算をとるより、ヴィラの広さと眺めにこだわり、隣のヴィラとの間隔を離したということ。視界的にも声量的にも、思いっきりふたりの世界です。ありがたや。
私見ですが、いいリゾートほどふたりでごろごろする場所が多い。その点「トリサラ」は満点です。例えば中間クラスの「オーシャンビュー プールヴィラ」でいえば、ベッド、プールサイドのデイベッド×4、リビングの巨大ソファ、もひとつリビングに長ロングソファ、バスタブ前にもソファがあり、いつでもどこでもご〜ろごろ。
特にバスタブ前にソファがあるという一見意味がわからない配置がステキです。非日常を味わうためのリゾートはこうでなくっちゃ。寛ぎ方はご自由に。
「オーシャン フロント プール ヴィラ」(240㎡)のベッドルーム。ベッドに寝れば視線の先には海!!
「オーシャン フロント プール ヴィラ」のバスルーム。バスタブ前にはソファが鎮座。
メインのパブリックスペース1階にはレストラン2軒とビーチを望むテラスを配置。
全室がアンダマン海に面し、つまり全室から夕陽を眺められます。
「オーシャン フロント プール ヴィラ」(240㎡)のベッドルーム。ベッドに寝れば視線の先には海!!
「オーシャン フロント プール ヴィラ」のバスルーム。バスタブ前にはソファが鎮座。
メインのパブリックスペース1階にはレストラン2軒とビーチを望むテラスを配置。
全室がアンダマン海に面し、つまり全室から夕陽を眺められます。
6 ハンズ マッサージという解脱体験
普通のリゾートで4ハンズまではよくあるのですが、6ハンズでここまで完成度が高い施術は稀でしょう。3人のセラピストが100%天然由来のオイルを使いリズミカルなマッサージを施します。例えていうなら、上半身のひとりがメロディで下半身のふたりが伴奏といったイメージ。伴奏のふたりは寸分違わぬ動きで左右の足をもみ、もうひとりはその動きをリードするようしなやかに上半身をほぐす。快楽の重奏です。

筆者の意識があったのは、温かなハーブボールによるマッサージあたりまで。3つの爽やかな香りを放つハーブボールが背中に着地する時の気持ちよさに、自制は限界に。スパの内容を記憶することを放棄し、深い眠りに落ちたのでした。リラックスしすぎたのか、いびきをかきながらマッサージされていたそうです。
ひと皿めのロブスターサラダにノックアウト
2度めの滞在時はタイ国際航空で羽田を午前中に出て18:05にプーケット着。リゾート到着後の夕食にて、何気なく前菜の欄からロブスターサラダを頼むと、その美味しさに移動の疲れが吹っ飛びました。
「これ、メインディッシュじゃないんですか?」と聞いてしまうほどロブスターが盛り盛りと入り、フレッシュなハーブも惜しげもなく使用され、日本ではまず食べられない豪快さ。近海で採れた肉厚なロブスターに香り高いレモングラスやタイバジルが重なり、生きたハーブに身体が目覚めます。
できることなら毎年食べたい、ロブスターサラダ。
「トリサラ」からクルマで30分ほどの場所にある自社農園。レストランで使用する約30種類の野菜が育てられています。
卵を産むためのアヒル。このアヒルから「PRU」のスペシャリテのひとつであるアヒルの卵料理が作られます。
自社農園の敷地内には深さ47mもある湖も存在。
発酵タケノコのレッドカレーも忘れられない。発酵で旨みと酸味が増したタケノコに、ココナッツミルクのマイルドさとスパイスの刺激が共存するカレーが染みて、くせになる複雑さ。
できることなら毎年食べたい、ロブスターサラダ。
「トリサラ」からクルマで30分ほどの場所にある自社農園。レストランで使用する約30種類の野菜が育てられています。
卵を産むためのアヒル。このアヒルから「PRU」のスペシャリテのひとつであるアヒルの卵料理が作られます。
自社農園の敷地内には深さ47mもある湖も存在。
発酵タケノコのレッドカレーも忘れられない。発酵で旨みと酸味が増したタケノコに、ココナッツミルクのマイルドさとスパイスの刺激が共存するカレーが染みて、くせになる複雑さ。
そんな現場をとりしきる総料理長は、タイ料理歴20年超のクラ・プラコブキット氏。クラ シェフの料理の根本にあるのは郷土愛やタイ版おふくろの味であり、メニューにはタイの家庭に代々伝わる“ママ・レシピ”というカテゴリーもあるので、一度はお試しあれ。海老オイルで炒めたビーフンなど、普通っぽい料理に潜む奥深さを感じられます。
自社農園への訪問&クッキングクラスのプランは、前者をバンザーン市場への訪問にアレンジ可能。2名THB9,800(税サ別)
バンザーン市場にて、いったいどう食べるのか謎な海洋生物。
のちにホテルで食べることになる巨大豆。通称、Stinky Beans(超臭い豆)。
通称、超臭い豆の炒めもの。そら豆の臭いを強くした感じで、その臭いにはまり完食。
「トリサラ」ではヴィラで朝食をとる人が多いとか。それほど客室の眺めがよくて快適。手前は畑で育てている鶏の卵によるエッグベネディクト。
自社農園に行き自分でハーブや野菜を摘み、その食材を使ってのクッキングクラスも開催。2名 THB11,535
自社農園でスペシャリテに使用する人参をとる「PRU」のシェフ、ジミー・オフォーストさん。
自社農園への訪問&クッキングクラスのプランは、前者をバンザーン市場への訪問にアレンジ可能。2名THB9,800(税サ別)
バンザーン市場にて、いったいどう食べるのか謎な海洋生物。
のちにホテルで食べることになる巨大豆。通称、Stinky Beans(超臭い豆)。
通称、超臭い豆の炒めもの。そら豆の臭いを強くした感じで、その臭いにはまり完食。
「トリサラ」ではヴィラで朝食をとる人が多いとか。それほど客室の眺めがよくて快適。手前は畑で育てている鶏の卵によるエッグベネディクト。
自社農園に行き自分でハーブや野菜を摘み、その食材を使ってのクッキングクラスも開催。2名 THB11,535
自社農園でスペシャリテに使用する人参をとる「PRU」のシェフ、ジミー・オフォーストさん。
プーケット初のひとつ星に唸る
ジミーさんの進化はわかりやすい結果にも表れており、2019年度のタイ版ミシュランガイドではプーケット初のひとつ星を獲得。ジミーさんはもとは「アジアのベストレストラン50」で4年連続ナンバー1に君臨したバンコクの「Gaggan」で働いていており、3年前にスカウトされて「トリサラ」へ。
「PRU」のアミューズ3品。手前が前述のビーツとキャビア、右が葱の生ハム巻き、左が豆と塩サバ、パッションフルーツを揚げポテトにのせたもの。ディナーコースTHB4,500〜
自社農園で育てたアヒルの卵を塩水に漬け、ハーブとアワビの出汁を合わせた一品。
ぜひ試していただきたいのが、人参のスペシャリテと「奈良萬 純米無濾過瓶火入れ」とのペアリング。これはNYを拠点に活躍するきき酒師・チズコさんによる提案で、人参を食べたあとに日本酒を飲むと、根菜感、甘さ、土の香りがみるみる広がる!
「PRU」のアミューズ3品。手前が前述のビーツとキャビア、右が葱の生ハム巻き、左が豆と塩サバ、パッションフルーツを揚げポテトにのせたもの。ディナーコースTHB4,500〜
自社農園で育てたアヒルの卵を塩水に漬け、ハーブとアワビの出汁を合わせた一品。
ぜひ試していただきたいのが、人参のスペシャリテと「奈良萬 純米無濾過瓶火入れ」とのペアリング。これはNYを拠点に活躍するきき酒師・チズコさんによる提案で、人参を食べたあとに日本酒を飲むと、根菜感、甘さ、土の香りがみるみる広がる!
燻製、ピクルス、自家製ビスキュイがそれぞれ手間をかけて料理されているからこそ、たったひと口で終わるアミューズが印象深いものになります。そしてすべての食材がお飾りではなく、なぜ使っているのか明確な理由がある。ジミーさんはチョウザメがどのように育てられたかまで把握していて、だから雄と雌を両方使いたいという気持ちが出てきたのでしょう。
というわけでひと口めから「やるなっ」と期待が上がり、そのまま高揚が続きます。私的ハイライトはスペシャリテでもある人参。前述の農園でつくった人参を、その人参が育った土の中で約8時間蒸し焼きにしたものです。発酵させた人参ジュースと塩漬けの卵黄によるクリーミーなソースが添えられているので、ただ人参がほっくり甘いだけじゃない逸品に仕上がっています。
地元のB級グルメツアーも楽しすぎる!
ローカルグルメツアー1軒目:ロティの名店「ロティ テオ ナム」。生地を焼くのは2代めのドンさんで、3代めの息子さんも焼き場に立つ。ローカルグルメツアーは朝8〜9時にスタート。2名THB12,000(食事代、ガイド、送迎込み、税サ別)
朝7時から営業している「ロティ テオ ナム」は生地がなくなり営業終了。人気店のため早くて10時にはなくなってしまう。
目玉焼き&ビーフカレーをロティに合わせるのも常連の定番。
ローカルグルメツアー2軒目:タイ版雑炊やどんぶり飯の店「カオトム タノン ディ ブク」。中華系の家族が1985年から続ける店で、タイ料理の合間の中華スープがうれしい。
ローカルグルメツアー1軒目:ロティの名店「ロティ テオ ナム」。生地を焼くのは2代めのドンさんで、3代めの息子さんも焼き場に立つ。ローカルグルメツアーは朝8〜9時にスタート。2名THB12,000(食事代、ガイド、送迎込み、税サ別)
朝7時から営業している「ロティ テオ ナム」は生地がなくなり営業終了。人気店のため早くて10時にはなくなってしまう。
目玉焼き&ビーフカレーをロティに合わせるのも常連の定番。
ローカルグルメツアー2軒目:タイ版雑炊やどんぶり飯の店「カオトム タノン ディ ブク」。中華系の家族が1985年から続ける店で、タイ料理の合間の中華スープがうれしい。
「カオトム タノン ディ ブク」ではどんぶり飯と雑炊を食べ比べたい。
ローカルグルメツアー3軒目:ビーフヌードル専門店「オー チャー ロット」。
ローカルグルメツアー4軒目:プーケットの伝統菓子とお茶をいただける「i46 オールドタウン」。プラナカン様式の愛らしい器は店内で購入することも可能。
なんと、「トリサラ」では鮨ランチも提供! 本当に滞在中の食の選択肢が広い。おまかせTHB3,200
「カオトム タノン ディ ブク」ではどんぶり飯と雑炊を食べ比べたい。
ローカルグルメツアー3軒目:ビーフヌードル専門店「オー チャー ロット」。
ローカルグルメツアー4軒目:プーケットの伝統菓子とお茶をいただける「i46 オールドタウン」。プラナカン様式の愛らしい器は店内で購入することも可能。
なんと、「トリサラ」では鮨ランチも提供! 本当に滞在中の食の選択肢が広い。おまかせTHB3,200
満腹になったあと、海風を感じながらの昼寝が最高なのは言わずもがな。寝起きの眼に映る青い海のきらめきも、褪せない思い出となりますよ。
◆ TRISARA
URL/https://trisara.com
●一泊USD683〜

今回は羽田からタイ国際航空エコノミークラスでプーケットへ。タイ国際航空といえば、英国SKYTRAX社のエアライン格付けランキングでベストエコノミークラス賞を受賞している会社でもあります。羽田を午前中に出れば18:05に着き、深夜便で出る場合は9:05に到着するというスケジュールも便利。
HP/https://www.thaiairways.com