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2021.03.19

Sumally代表・山本憲資さんの“いい時間”とは 「軽井沢移住で知ったひとり時間の愉しみ」

築50年の小屋をフルリノベーションし、軽井沢に生活の拠点を移した山本憲資さんの‟いい時間”とは?

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写真/ノザワヒロミチ 文/秋山 都 

軽井沢のスマート山荘でリモートワーク

▲ 20年夏に拠点を移した山荘にて、山本憲資さん。隣のギターは友人の‟置きギター”。
「お部屋すっきり、おサマリーポケット」のキャッチフレーズで知られる「サマリーポケット」は、預けたいモノを箱に入れて送るだけで、温度・湿度が管理されたセキュリティ万全の環境に荷物を補完できる収納サービス。段ボールひと箱から預けられる気軽さが受けて、ユーザーは日に日に増加中。つるの剛士さんを起用したTVCMをご覧になった方も多いでしょう。

その「サマリーポケット」を展開する「Sumally(サマリー)」の創業者であり、代表を務めているのが山本憲資さん。美味しいものと現代美術に造詣が深い彼は、日々魅力的なレストランと気になる展覧会を求めて国内外を旅する一方、昨夏には軽井沢へ生活の拠点を移したとか。どんな家でどんな時間を過ごしているのか?

山本さんの‟いい時間”を訪ねました。

築50年の小屋をフルリノベーションしてスマート山荘に

▲  敷地はおよそ250坪。2面をガラス窓にした山荘は軽井沢の木立にも自然に溶け込んでいる。
「もともと東京・渋谷区のマンションで暮らしていました。どこへ行くにも近いし、ムダのない暮らしをしていると思っていましたが、2020年の春から弊社でもリモートワークを導入し、今後も継続する予定になっています。オフィスに通勤する必要がなければ、自然に囲まれた環境で、気持ちよく生活できる場所を探してもいいのでは、と意識が変わりはじめて。仕事も捗りそうですし」

スタートアップの起業家が軽井沢に拠点を移す……そう聞くと、いかにもバブリーな暮らしぶりを想像してしまうけれど、ナビを頼りに到着したのは意外にもこぢんまりとした印象の山荘でした。
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▲  80㎡の平屋はもともと3つの部屋に区切られていたが、ワンルームにフルリノベーションした。ユニークなライトはスイスの建築ユニット「ヘルツォーク & ド・ムーロン」によるもの。
「もちろん成功をめざして日々がんばっていますが、社会的にも金銭的にもぼくはまだまだです。サラリーマンとそう変わらない暮らしぶりで、大した予算もなくて(笑)。軽井沢でゼロから土地を購入して、ある程度好きなように新築で建てると、できる限り安く見積もっても7000〜8000万円のコストがかかってきます。これはぼくには完全なる予算オーバー。建売りの物件等であればもう少しこなれた費用感のものもありますが、それだと自分の好きなモノにはならなさそうで、選択肢にはなりませんでした。

この物件は、築50年でもともと別荘として使われていたもの。当初は約1700万円で売り出されていたものを値下げいただいて、最終的に1100万円で購入することができたんです。そこから、現地の工務店にフルリノベーションを依頼し、物件購入価格と合わせて2500万円程度に収めることができました」
▲  獅子座生まれの山本さんは、せせらぎ沿いのライオンのあそび小屋という意味も込めて「游獅(ゆうし)山荘」と名付けた。アートを愛する山本さんらしく、ベッドを覆うのはジュリアン・オピーのブランケット。
山本さん自身が「小屋」と呼ぶこのスペースは、いわゆる成功者のステイタスや贅沢品としての別荘のイメージではない様子。

「別荘ではなくて、ぼくの生活拠点です。都心から離れているけれど不便を味わいたいわけではないから、都会と同じか、もしくはそれ以上に快適な環境を整えるために、スマートホーム仕様にしています。『サマリーポケット』もそのひとつと言えるんでしょうが、いまって、距離をものともせず快適に暮らすためのサービスやツールが加速度的に普及していますよね。その恩恵をどこまで受けられるのか、テクノロジーでどこまで‟距離”をハックしていけるのか、自ら実験してみたのがこの小屋です」

多くの家電をネットワークにつないで、音声や遠隔で操作可能となっている、こちらの‟スマートホーム”。軽井沢の冬の寒さは厳しいけれど、東京を発つ時に床暖房をスマホからONにしておけば、到着する頃には快適な室温になっているし、同様にロボット掃除機に床を拭いておいてもらうことも可能。朝、ベッドにいながら、音声の指示でロールスクリーンを上げて朝日を浴びることができるのはいい気分だと言います。
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軽井沢にいる時間は基本的に「ひとり」が楽しい

▲ "think"(思考する)と"thank"(感謝する)の文字を重ねてプリントしたフーデッドスウェットはクリストファー・ウールのモチーフ。袖がほつれているのは元からのヴィンテージ加工です(念のため)。
では、そんなスマート山荘で、山本さんはどんな1日を過ごしているのでしょうか。24時間の時間割を作っていただきました。

「起きるのはだいたい朝5時。ニュースをチェックして、朝ごはんを食べるのは6時くらいかな。午前中はチームのメンバーとやりとりして、あ、時間に余裕があれば近所の『星野温泉 トンボの湯』でサウナに入り、心身を整えるのが日課です。で、帰宅してランチ、午後は7時くらいまでミーティングや面接のためのインタビューなど。主にオンラインで仕事をしていますね」

ちなみにこの日の朝食はピザトースト、ランチは麺類が多いのだそう。美食家としても知られている山本さんの食卓としては少々さびしいような気もしますが……?
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▲ アメリカのファミレスで使用されていたサイン「Order Here」をeBayで取り寄せたキッチン。
「もちろん友人が遊びに来てくれるときもあるのですが、軽井沢では基本ひとりで過ごすことも多いです。それはそれで心地いい。ぼく、軽井沢のスーパーマーケット『ツルヤ』が大好きで、自炊もよくしています。野菜からキノコから、なにを食べても美味しいんですよ。コーヒーもうまいし、毎日グランピングしてるみたいな気分なんです(笑)」
▲ 焼き物や器も大好きという山本さん。片口は光藤佐、カップは尾形アツシによるもの。
男性のひとり暮らしだけあって、インテリアはシンプルだけれど、味気ない空間ではない山本さんの山荘暮らし。その秘訣は随所に置かれたアートでしょう。実は、山本さんは自他ともに認めるアート好き。

「ぼくはアートは買う(収集する)ものではなく、‟みる”ものだと思っているんです。手元にあるのは、どうしても身近に置いておきたいと思った、本当に好きなアーティストの作品が数点です」
▲ 川内理香のオイルペインティング(右)ほか、今井麗(うらら)などの作品が置かれている。
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薪ストーブの炎を眺めながらウイスキーを独酌

▲ スキャンサーム社の薪ストーブはデザイン性と燃費効率の高さから、「薪ストーブ界のスマホ」と呼ばれているそう。
そして、夜。
仕事を終えた山本さんは、薪ストーブの炎を眺めながらウイスキーを飲み始めていました。軽井沢の静寂に響くのはチェロの音色。山本さんはアートともにクラシック音楽もこよなく愛しているのでした。

「音響周りは、ネットワークプレーヤーのBluesoundの『node2i』に、高さが2メートル弱あるBang&Olufsenの『Beolab1』を繋げています。国内で使えるストリーミングサービスの中では、Amazon Music HDがハイレゾの配信曲数が圧倒的で、トールスピーカーと接続可能なもの、かつ高音質を保ったまま音源を再生するには、プレーヤー内蔵型のこの『node 2i』がベストなんですよね」

……。
音響ネタには疎いもので、あまり理解できませんでしたが、この静かな森の中で、音楽を上質なクオリティで愉しめるのは最高に贅沢な‟いい時間”でしょう。

軽井沢はこれから春を迎えますが、冬には冬の、春には春の‟いい時間”が待っているはず。これからも山本さんの‟いい時間”を追いかけていきたい——そんな風に考えた山本さんの「游獅(ゆうし)山荘」でのひとときでした。
▲ 軽井沢の足としてアウディのA4 Avant quattro(2004年式)をなんとメルカリで20万円で購入。走行距離7万キロ強で、ディーラー車、車検を通したばかりだったそう。スマートショッピング!

● 山本 憲資(やまもと けんすけ)

1981年、兵庫県神戸市出身。広告代理店、雑誌編集者を経て、「Sumally(サマリー)」設立。スマホ収納サービス「サマリーポケット」が好評。

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