2017.12.30

最高にキュートなパリの犬たちの素顔

パリに暮らすフォトグラファー、吉田パンダさんが撮影してきた、パリを始めヨーロッパの犬たちの肖像。数百頭に及ぶワンコから、吉田さんがとくに思い出が残る10頭を公開。

CREDIT :

文/秋山 都 写真/吉田パンダ

2000年、フランス・パリへ移住したフォトグラファー、吉田パンダさん。ある時出会った一頭の黒犬(トイプードルのあづき)を題材にブログをスタートしたところ、女性読者を中心に大人気を博しました。
ポートレートや旅などさまざまなジャンルで活躍していた吉田さんの撮影対象のひとつに「イヌ」が加わり、以来、パリをはじめヨーロッパのイヌたちは吉田さんのライフテーマに。
吉田タイスケさんの愛犬あづき(トイプードル12歳)
吉田パンダさんの愛犬あづき(トイプードル12歳)
このほど写真集「いぬパリ」(CCCメディアハウス)を刊行したことを機に、吉田さんがこの10年間で撮影してきた大量のアーカイブから、とくに思い出に残る10頭を紹介してくれました。
(内容は撮影当時のものです)
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アボック(ジャック・ラッセル・テリア)

「カフェで働く店員さんに飼われているジャック・ラッセル・テリア。近くのスケートボードファッション店で、Tシャツのモチーフになっています。帽子をかぶったアボックの写真はジャミロクワイのよう。もちろん買いました。夏にはお気に入りの一枚です」(吉田さん談=以下同)

カーペット(ブルドッグ)

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「見た目は怖いけど、内面は甘えん坊で繊細な女の子、ブルドッグのカーペット。両手両足を伸ばして寝るところから、『絨毯』という名前にしたのだそう。今はノーリードの練習中で、カフェのテラスを自由気ままに歩いていました」
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コレット(ミックス)

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「創業当時は作家や詩人が二階に泊まっては製作をしていたという、伝説的な英語専門書店に飼われている黒犬。お客さんのサンドイッチに手を出したり、外にある本棚の上に寝ていたり。拾われた黒犬コレットも、いまや伝説犬です」

コスモ(ウエスト・ハイランド・テリア)

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「パレ・ロワイヤル広場に面したブティックで飼われているウエスティ、コスモ。白い毛は薄汚れ、前髪は目が見えないくらいに伸びて、さながらモップのよう。でも鏡に立って、日々自分のみだしなみチェックは欠かさないらしいとか」
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ドリー(ジャック・ラッセル・テリア)

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「パリ6区のリネン屋さんに飼われているジャック・ラッセル・テリア。お店の外を歩く人を、ドアから眺めるのが日課。前足をドアにかけて二本足で立っている姿が可愛らしく、通りを歩く人たち皆が写真を撮っていきます」

カワイイ(ミックス)

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「パリ4区にあるデパート、BHVの食器売り場で出会ったミックス犬。その名も『カワイイ』。ラブラドールとハスキーが混ざった風貌はどこかユニークで、シッポも生まれつき曲がっていたりするんだけど、それもまたカワイイ」
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レオン(ミックス)

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「マレ地区で出会ったミックス犬。嘘みたいなほんとの話で、道端でダンボールに入れて捨てられていたそうです。ウチの前だったら、確実に拾っていました。たてがみみたいで、珍しい毛並みだなと思っていたら、そういうカットでした。名前はライオンからとった、レオンくん」

ネオ(ラブラドール・リトリバー)

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「冬のパレ・ロワイヤル広場。ラブラドールと散歩している人に声をかけて、撮らせてもらっていたら、なんと向こうから全く同じ格好、似たような帽子、同じ色のラブラドールを飼っているムッシューが歩いてきました。黒帽子に黒コートが、冬のお散歩ユニフォームなんですね」
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ナイキ(イタリアン・グレーハウンド)

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「ウチはトイプードルを飼っていて、全犬種中最弱くらい臆病なんですが、それに輪をかけてこわがりだった3匹のイタリアン・グレーハウンドに出会いました。フランス革命当時は、王家・貴族の象徴として飼うことが禁止されている犬種だったとか。もう怖がらなくていいんだけどね。『いまは平和な時代だよ』と言ってあげたい」

プシカ(ヨークシャー・テリア)

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「大抵のレストランには、犬も一緒に入れるパリ。相席で座る形式のワインバーで隣に座ったのは、おてんばヨークシャー・テリアでした。プーシキンの小説に出てくる登場人物にちなんで、プシカと名付けられた金髪美人(犬)、美味しいものを欲しがって暴れるので、しまいにはナプキンで包まれることに」

それぞれ表情豊かなパリの犬たち。日本の犬とはどこが違うのでしょうか?

「うーん、やっぱり顔がちがうかなあ。たぶん(犬自身の)自意識の違いだと思うんですけど、パリでは日本より犬が尊重されているというか。語弊があることを承知で言うなら、その存在を認められています。カフェ、レストラン、デパート、ホテル、ブティックなど、犬も人間と一緒に立ち入ることができるし、皆いい子にしています。
そのせいか愛玩動物というより、『自分は人間のパートナーなんだ』と自分を主張している犬が多いような……。
自分は犬ですがなにか?
という『自信がある顔』をしているというか。たぶん日本よりも、犬が人の社会で一緒にできることが多いから、『オレはここにいて当然』みたいな顔をしているんでしょうね」
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◆「いぬパリ」1404円

CCCメディアハウス刊
URL/http://books.cccmh.co.jp/list/detail/2169/

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