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2021.03.12

VOL.12「別次元の音楽体験ができるソニーの『ジャストイヤー』」

お値段30万円のオーダーメイド イヤホンは小さな怪物だ!

常に独自の視点で独自の音楽を生み出していくDJとして世界中で活躍する田中知之(FPM)さん。音楽のみならずファッション、時計、クルマ、グルメとオールジャンルでの博覧強記を駆使した田中流「男の定番」をご紹介する連載です。

CREDIT :

写真/鈴木泰之(Studio Log) 文/田中知之(FPM) イラスト/林田秀一

世界を舞台に活躍するDJ田中知之(FPM)さんが自らの美意識に叶った「男の定番」をご紹介する連載。今回のテーマは……。

■ Theme12「別次元の音楽体験ができるソニーの『ジャストイヤー』」

オーディオの世界はホントに深い沼のようで、わずかな音質の差に数十万円、数百万円、時には数千万円を払うのはある種ロマンティックな行為だと私は思う。高ければ高いほど良い音がするに決まっているとマニアは盲信してしまいがちだが、一概にそうとも言えないのも面白い。私も音響機器にはそれなりにお金を落としてきたが、その費用対効果の悪さに落胆したことが幾度もある。

さて、今回紹介するのは、ソニーの完全オーダーメイドのイヤホンJust ear®(ジャストイヤー)。お値段は30万円也。以前本誌のWEB版でも紹介されていたので周知の貴兄もいそうだ。私も有名なミュージシャンや知人が絶賛している声を聞いていたのでその存在は知ってはいたのだが、先日とうとう入手、いや入耳してしまった。
まずは補聴器専門の店である東京ヒアリングケアセンター青山本店に出向き、凄腕の認定補聴器技能者により特殊なシリコンを流し込んでの両耳の型取りをする。そして自分が持ち込んだリファレンス用の音源を聴きながら好みの音設計のチューニングを決める。それらデータはソニーのハイエンドなオーディオ製品を多く手がける工場であるソニー・太陽に持ち込まれ、選りすぐりのマイスターたちが一台毎の工程をひとりで担い、仕上げるのだ。

見た目の美しさはもちろん、カスタマー各人の耳の形状に合わせて各部品の位置を決めたり、さまざまな匠の技が注ぎ込まれる。まるでビスポークのジョンロブの革靴のようだ。待つこと2〜3カ月、ついに仕上がったのが、儚く透けて美しい流線形を描く淡いオーシャンブルーの美術工芸品。受け取り時には装着感のチェックや最終的なサウンドのセッティングと微調整が行われる。

当然、装着感や密閉感はハンパない。そして、何よりそのサウンドに度肝を抜かれた。これは私が音のプロだからという次元の話ではない。誰が体験しても、まるで大口径でハイクオリティなスピーカーを両耳に装着しているみたいだと感じるだろう。

スマートフォンや音楽のサブスクリプション・サービスの登場により我々の音楽との付き合い方は根本から変わってしまった。プライベートな空間に高価で大型のオーディオ・システムを組み上げるのはハードルが高いが、この小さな怪物のようなイヤホンがあれば、スマートフォンからがメインの音楽ライフですら、ハイエンドで異次元なオーディオ体験へと昇華してくれる。そう考えると30万円はたいそうリーズナブルだと私は思うのだが。

見た目には未来的な雰囲気が漂う

▲ [XJE-MHIR]30万円/ソニー(ソニーマーケティング買い物相談窓口)※別途耳型採取費用9000円
鈍く光るサーフェスも美しい金属製パーツと透明な樹脂製部分のコントラストも良い。細かく音質をオーダーメイドできるハイエンド機種は30万円だが、予めプリセットされた3種のセッティングから選ぶエントリーモデルは20万円。耳の形状を測定してオーダーメイドするのも外観的にも同じ。

もはやそれでも十分エポックな体験ができる。しかもいずれの最新機種も、一旦フィックスした音設定を後から変更することも可能になった(ただし有料)。ワイヤレスレシーバーと接続することでBluetooth®で接続して使用することも可能。

完全にフィットするオーダーメイド

▲ 着用イメージはこれ
私の場合、右耳の孔が左と比べて極端に狭かったことを型を取ってみて知った。そりゃ既製品のイヤホンだと違和感があって当然。耳の孔から続く窪み(耳甲介腔)にピッタリと嵌まるから、長時間の装着でも快適。いくら高価なブランドのプレタポルテよりも、ビスポークのスーツがしっくりくるのと同じ原理。楽曲のミックス・チェックも、このイヤホンがあればわざわざスタジオに出向かずカフェの片隅で終了することも。

世界中から支持される凄腕の開発者

ソニーJust ear開発者の松尾伴大氏。外側部分は量産品だから出せる精緻な金属切削部品で構成し、耳に触れる部分はガラス工芸品のような有機的な美しさを目指したとのこと。日本にとどまらず世界各国からオーダーしにくる音楽ファンがあとを絶たない。

田中知之(FPM)

1966年京都生まれ。音楽プロデューサーでありDJ。それでいてクルマも時計も大好物。ヴィンテージにも精通し、服、家具問わずコレクターであり、食への造詣も深い。
www.fpmnet.com

2021年2月号より
※掲載商品はすべて税抜き価格です

■ お問い合わせ

ソニーマーケティング 買い物相談窓口 0120-777-886

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