2022.04.30

令和の「いい女」アンケート結果発表

「いい女」と「理想の女性」は同じ? 違う?

編集部では今回の特集にちなんで、読者の皆さんに「いい女」ってどんな女性ですか? というアンケートを取りました。その結果を受けて編集部+その周辺でなにかと女性にモテていると噂の4名にお集まりいただき令和の「いい女」像について熱く語り合っていただきましたよ。

CREDIT :

構成/木村千鶴 写真/平郡政宏 スタイリング/稲田一生 ヘア&メイク/YOBOON 撮影協力/THE STRINGS BY INTERCINTINENTAL TOKYO

▲ メガネの似合う女性
今回の特集、令和の「いい女」論のために、編集部では読者の皆さんに「いい女」ってどんな女性ですか? というアンケートを実施。その結果を基に、男性4人が本音で「いい女」について語り合いました。果たして今の時代、世の男性たちは何をもって「いい女」と感じるのか。そこにあるのは男のエゴか、女性への尽きせぬ憧憬か。参加くださったのはこの方々。編集部+その周辺でなにかと女性にモテていると噂の4名であります。

野呂エイシロウさん(放送作家・構成作家・コンサルタント/50代)
吉野 誠さん(スタイリスト/40代)
石井 洋(LEON編集長/40代)
武田 一希(LEON編集部/20代若者代表)

併せてランキングで取り上げた「いい女」のイメージをLEON.JPではおなじみのタレント青山めぐさんと、今話題のグラビアアイドル、雪平莉左さんに演じていただきました。その魅力的な写真をご覧いただきつつ、いざ、トークのスタートです。

読者アンケート結果発表!  あなたにとって「いい女」ってどんな女性?

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理想の女性は後から思い出せない!?

── 本日は皆さんお集まりいただき、ありがとうございます。まずこのランキングの上位ベストテンの結果を見て何か感じることはありましたか。

野呂 う〜ん、ちょっと表層的かなとは思いました。「いい女」というより「理想の女性」が選ばれたな、という感じかな。

── 「理想の女性」と「いい女」は違うと? その違いってなんでしょうね。

野呂 僕にとっては、「理想の女性」って後から思い出せないんですよね。例えばCAさんとかアナウンサーさんって、ここに書いてあるように姿勢が良くマナーもよく、人の悪口も言わない優等生だけど、後で思い出せないじゃないですか。「いい女」となると僕はもっとこう、クセのある女性って感じがしますね。家に帰ってから「アイツいい女だったな」って思い出すような。

石井 さすが人気放送作家(笑)。うまいこと言いますね。確かにアンケートだから個人的な志向よりは社会的というのか、パブリックな意味での理想像、「こうあるべき」が反映された感はありますね。
武田 それは僕も感じます。

石井 実は僕も個人的には性格にちょっとクセのある人に惹かれてしまうところがあります。じゃないと、記憶には刻まれないかもしれない。なんていうのか「しょうがね~な」って気持ちが湧いて、相手の言う通りにしたくなっちゃう人っていませんか(笑)? 関係性として、相手がこちらを向いているんじゃなくて、自分の気持ちが向こうに向いてしまう、みたいな。

野呂 それって美人かどうかとも違うんだよね。例えばボンドガールには理想的な美人っていないんですよ。だけど、絶対に忘れないし、見ているうちに「いい女」だな〜って思ってくる。

一同 なるほど。
── 吉野さんはどうですか。

吉野 ん〜、僕は野呂さんや石井さんとはちょっと違うかな。さり気なくいろんなことができる人が好きなんですよね。例えば食事に行った時に、僕がトイレから戻ってきたら、スッとハンカチ渡してくれるとか。でもしてあげたって感じでも、注目されたい感じでもなく。そこにフォーカスさせないで次の話題に移ってるような、そのさり気なさにドキッとするんですね。なんか、「いい女」だなって。

武田 それとはちょっと違うかもしれませんが、先日遅い時間に電車に乗っていたら、酔っ払った男性がフラフラしながら乗ってきて、座り込んで吐いちゃったんです。僕は仕事帰りで疲れている時だったんで「うわっ、最悪だ」って思ったんですが、向こうから女性が走ってきて「これ使ってください」ってその人にハンカチ渡して介抱しだして。それ見た時に「自分の心はなんて汚れているんだろう、こんな素敵な女性いるんだ」って、いい意味でびっくりしましたね。
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吉野 えっと、それ大丈夫? 財布スられてない(笑)?

石井 えっ!そういう話!?

吉野 というのは冗談として、いざという時のちょっとした行動にも、ハッとすることはありますよね。

── それって、割とステレオタイプな「女性らしさ」みたいなものを求めているのとは違うんですかね?

武田 というよりは、むしろ人としての圧倒的な優しさというか。男性でもできることだと思うし。僕にはできないですけど(笑)。

ストレスフルな時代ゆえに「良きもの」を目にしたい?

石井 そういう意味では、アンケート結果も、女性に限定しない人間としての資質を評価している傾向がありますよね。これたぶん、「いい男」アンケートを取っても上位は似たような感じになると思いますよ。

吉野 僕もそうだと思います。ちょっと道徳的すぎかなとは思いますが、結局は人としてどうかという問題なのかなと思いましたけどね。

── 今の時代の流れなんでしょうね。

石井 それは絶対にありますよ。今、凄くストレスフルじゃないですか。SNSとかでもね、自分も楽しんでいるようで、監視されている気もするし、コロナもあるし……人に傷付けられたくない。癒されたいんでしょう。

武田 そうですよね、叩かれたくない、傷つきたくない、ひとりになりたくない。
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吉野 ストレスフルだからこそ、「良きもの」を目にしたくなったりとか、なんかそういうのはあるんでしょうね。

野呂 でも、ランキングの上位に挙げられてる項目を裏表なくできている人がいたら、それは凄いと思うけど、逆に凄すぎて、こっちはストレス溜まるかも(笑)。

── なかなかいないでしょうね。

石井 社会がそういう人を求めるのはわかるけど、逆に個人がそれぞれ会いたいのは、初めに野呂さんが言ったように、もっと「思い出せる人」だったり、エッジが効いた人ということですかね?

武田 「良きもの」ではないけど魅力的な人みたいな?

石井 でも、昭和の時代の女優さんとかってそんな人、多くないですか? ひとつ突破できる圧倒的な魅力があれば、多少めちゃくちゃやってても「いい女」って言われてた気はしますよね。野呂さん、その辺どうですか?

野呂 名前は書けないけど、わがままだけど「いい女」だな〜って思った女優さんはいますよ。と言うか、名の通った人はわがままな人が多いよね。女優ってやっぱり特殊な仕事ですからね。監督とか僕らスタッフとか裏側にまでいい人を演じていたらおかしくなると思うし、そうしてる人を見ると心配になります。芸能界って本当に嫌な人だらけなんですよ(笑)。でもその中でトップになるのは意味のある、凄いことですからね。結局見てると、これは嫌だとか飯がまずいとか、はっきり言う人の方が成功するもん(笑)。

武田 やっぱりそうなんですね〜。LEONではちょい不良(ワル)がいいってずっと言ってきてるじゃないですか。これってもしかしたら女性の魅力にも通じるのかなと。品行方正で真面目な男より、ちょっとクセのあるオヤジの方がモテるのと一緒で、やっぱり枠からはみ出た女性は、魅力的でモテる気がしますね。
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▲ 自分のエロさをわかっている女性(アンケート結果第18位)。カットソー1万4300円/アスペジ(トヨダトレーディング プレスルーム)、デニム2万900円/レッドカード トーキョー(ゲストリスト)、メガネ4万6200円/サヴァージュ(ジービーガファス)、ネックレス3万5200円、ブレスレット5万7200円/シンパシー・オブ・ソウル スタイル(S.O.S fp 恵比寿本店)
吉野 常識的な部分を分かったうえで、それでもあえてはみ出ている感じがいいのかな。その感じは隙があって色気を感じますね。

石井 僕、以前『NIKITA』(※)を作っていたんで本当に思うんですけど、溌剌としていて「他の人なんて関係ない、私が楽しんでるからいいじゃん!」って女性を僕らはカッコいいって思うし、ヨーロッパではそういう人がいっぱいいるって思うんだけど、日本ってちょっとウエッティじゃないですか、土壌が。協調性を求められる、自分勝手が許されない土壌がね、ちょっとあるなと思ってます。

── だから「NIKITA」は長く続かなかった(笑)。

石井 ま、そういうことで(笑)。
※『NIKITA』は2004年に創刊され、2008年に休刊した『LEON』の姉妹誌。「あなたに必要なのは若さじゃなくてテクニック」を合言葉にコムスメに負けない大人の女性を応援する女性誌だった。「乳間ネックレス」(女性の胸の谷間で揺れるチャームのネックレス)とか「エロガンス」(エロティックかつエレガンス)など攻めのワードも話題に。
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若い子は出会い系アプリじゃなくてSNSでDM?

石井 アンケートだとみんなで共有できる正解探しみたいになってしまうけど、本当は人それぞれの「いい女」ポイントがあるはずですよね?

野呂 きっとランキング外に、自分だけがインパクトを感じるものがあるんだろうね。それはみんなで共有しなくていいし、自分だけの思いでいいし。

── その共有できない、自分なりの「これがいい」に出会うのはやはり難しいのでしょうか?

石井 でも昔に比べたらSNSとかマッチングアプリとかあるから、出会える可能性は広がってると思いますよ。

吉野 武田さんは相席屋とかにも行ける世代だし、どんどん出会って、ダメだったらすぐ次って感じでしょ(笑)?

武田 実は行ったことあります(笑)。でもいまどきの大学生とか20代前半の子って、出会い系アプリとかじゃなくてSNSで、DMでやりとりして付き合うって言ってました。

吉野 へ〜。でもそれを聞いたとて、DM送る勇気はないよね。急に知らないヤツからDM来たら嫌じゃないかなって思うし。
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武田 平気みたいですよ。どうやって送ったらいいのって聞いたら、チャラチャラした感じはダメ、言葉使いは丁寧に、DMを送った理由も書く。例えば「可愛いかったからDM送らせてもらいました。突然すみません、よろしくお願いします」みたいな。自分の姿をインスタに載せてる人って、やっぱり可愛いって言われたいとは思ってるじゃないですか。

吉野 まあ承認欲求はあるよね。

武田 そう、だから悪い気はしないと思うんですよね、ちゃんとマナーを守ってDMする分には。

石井 武田はそういうところだけは研究心の塊だな(笑)。

武田 す、すみません。仕事も頑張ります!

何かを背負ってプレッシャーと戦ってる男はカッコいい

── では、この辺で男性のことも伺いましょうか。「いい男」ってどんな人なんでしょうね。

吉野 先日、反町(隆史)さんとお仕事させてもらったんですが、カッコ良かったですね〜。容姿の問題じゃなく、丁寧に接してくれるんだけど、でもぶっきらぼうで、兄貴っぽくて。なんか惹きつけられるものがあって。久々にカッコいいって思う男性に会いました。ちょっと心を持っていかれちゃった。

野呂 反町さんは昔より今のほうがカッコいいよね。木村拓哉さんなんかもいい男ですよね、仕事していても嫌なところが一つもないんだな〜。

石井 木村さんもそうですが、何かを背負って、ちゃんと矢面に立てる人は凄くカッコいいと感じます。そこから生まれる悲哀みたいなものが感じられる人が「いい男」なのかなと。

武田 今、石井さんが言ったことは、本当にそうだなと思いました。何かを背負ってプレッシャーと戦ってる人って、カッコよく見えます。
▲ うなじの綺麗な女性(アンケート結果第28位)。
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── いい男はカッコいい男ですか?

野呂 それもですけど、「許される人」かもしれませんね。北野武さんとか、勝新太郎さんとか、事件起こしたり浮気が発覚したりしても、許されているじゃないですか。同じことをしてもニ度と世間に出てこられなくなる人もいるし。何の差かな、昔だからかな。

── 世の中厳しくなって、許されないことが多くなっているのはあるでしょうね。

石井 今、名前が出たような人たちはチャーミングな部分もあるし、背負ってる感じもあるし。ブレがないというか、中途半端に言い訳したりしない感じですね。

武田 確かにどっしりと構えているところはあるのかなと思いますね。芯がある。

吉野 やっぱり取り繕おうとしたらよくないのかも。

これから求められるのは突き抜けた人!?

── さて、最後に、これから先、令和の時代の「いい女」とは、どんな女性像が思い浮かびますか。

石井 僕はさっきの話の続きで言うと、“好き勝手やってます”って女性が支持される可能性をなんとなく感じているんですよね。昔に比べても、自分の好きなことをして楽しそうに生きている姿が魅力的に見える人は増えてるし、それを応援する人も増えるんだろうなって思っています。応援も可視化できる時代ですからね。ここからさらに、本音で生きてるっぽい人が浮上してくるんじゃないでしょうか。

── 吉野さんはスタイリストとして、ファッション的にどう思いますか。

吉野 今は情報が早くてお洒落の底上げはされたかもしれないですけど、その分、平坦化されてきたと言いますか。なんかこう、突き抜けてお洒落な人っていないんです。だから逆にそこから飛び出す人、内面も含めてですけど、外側に行こうとする人が増えてくるかもしれないですね。カウンター打つみたいに。

石井 そう、確かにファッションもそうだね。

吉野 男の子は特にそうかな。お洒落レベルはみんな上がっているけど、「こいつヤベえな」ってヤツには誰一人として会わなくなってる。昔は原宿とか歩くと、ヤベえヤツ、たくさんいたんで。
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── 確かにいましたね。

石井 今、平均して底上げされているのは感じるけど、確かにちょっとつまらないかもしれない。

吉野 はい、そこからはみ出そうとする人が、そのうち魅力的に見えてくると思うんですよね。

武田 価値観って時代と共に移り変わるんでしょうね。ちょっと前に「あざとい」って流行ったじゃないですか。それまではあざとい女性なんて……って感じだったはずですけど、それが支持されたって結構な変化だったと思うんです。

石井 今はインターネットの影響もあって、「俺はいいと思うんだよね」という声が小さいものだとしても、広がりやすいのはあると思う。「あざとくて何が悪いの?」って開き直った人たちだって、とはいえ基盤はしっかりしているじゃないですか。あのアンケート結果の上位を網羅していると言ってもいいし。だからこそ、“あざとい”はファッション化してOKになった気はしますね。

野呂 今、石井さんが言ったのはごもっともで、ベーシックはこのアンケート結果にあると思うんですよ。その上で、何か「外し」があって、その「外し」を面白いと思えるかどうか。足し算じゃなくて引き算だと思うんですね。

武田 確かにここにさらにプラスされても完璧すぎますもんね。

吉野 トゥマッチだよね。
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野呂 僕の知り合いに、洋服にお金がかかる女性が大好きってヤツがいるなぁ。一緒に洋服買いに行ったりするのが楽しいんだって。

石井 あ〜なるほど! ベースとしては常識的ないい人なんだけど、めちゃめちゃ服に金かけて浪費する、みたいな(笑)。そういうところにグッときちゃうのはわかります(笑)。

武田 あ、僕も遠慮されるより、「これ欲しい! 買って!」って言われる方がキュンとしますね。騙されてるかもしれないけど、キュンとくる。

石井 それはちょっと浅いけどな(笑)。

── お話聞いていると、自分を刺激してくれる女性、面白がらせてくれる女性を「いい女」って思うんですね。

野呂 それはありますね。今日みなさんとお話していて、すごく「いい女」待望論ってあるんだなって思いました。みんながうずくまってる時代だからというのもあるんだろうけど、ファッションにしても、すごくトンがってる人に、「ははぁ~」ってかしずきたいんだなって。

吉野 あ、かしずきたい、会ってみたい!

石井 そろそろ見られるんじゃないですか。それを楽しみにしておきましょう!
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青山めぐ(あおやま・めぐ)

 1988年 09月 28日、埼玉県生まれ。タレント、女優。身長164cm。趣味は日焼け、格闘技観戦、絵を描くこと、キックボクシング(ガチでやってます!)。特技は女豹のポーズ、柔道(黒帯)。猫20匹犬1匹の大家族。
Instagram/青山めぐ Megu Aoyama(@megu_19880928)
Twitter/青山めぐ(@aoyama_megu)

雪平莉左(ゆきひら・りさ)

1994年6月17日、愛知県生まれ。グラビアアイドル、モデル。身長164㎝。趣味はゴルフ、競馬、映画鑑賞。特技はダイビング、乗馬、腹筋を割ること、いちごの大食い。初のソロ写真集『とろける。』(集英社)が好評発売中。
Instagram/雪平 莉左 (risa yukihira)(@risa_yukihira)
Twitter/雪平 莉左(@risa_yukihira)

※掲載商品はすべて税込み価格です

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