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2021.12.05

【いまさら聞けない】上海蟹はオス・メスどっちが美味い?

秋から冬に旬を迎える上海蟹。いま食べるべきはオス? それともメス? 世界の食通が集まる「蟹王府」で上海蟹のすべてを学びます。

CREDIT :

文/秋山 都  写真/菅野祐二

食いしん坊の道には季節感が大切です。
冬になれば「白トリュフ、今年はまだ食べてないなぁ」と焦り、「あんこう鍋、誰と食べようか」と悩む。この季節にしか出会えない美味があるわけで、時節にピタリと合う食材や料理に巡り合えたときのよろこびはヒトシオですよね……というわけで、今回のお題は「上海蟹」。

もちろんカニは冬の美味。毎年11月上旬に全国で解禁されるズワイガニは、石川県なら「香箱ガニ」(メス)、山陰なら「松葉ガニ」(オス)、福井県なら「越前がに」(オス)と名前を変えて各地でブランディングされています。日本に暮らすものなら、ズワイガニについてはなんとなくご存知でしょう。
▲ 「蟹王府」の上海蟹は週に2回、空輸で上海から飛んできます。
では上海ガニについてはいかがでしょうか? 「上海で獲れるカニだろう」って? うん、それはもちろん正解。でも、オスとメスの違いについて、そしてその食べ方のコツについてはいかがでしょう? 

いま最旬シーズンを迎えている上海ガニのすべてを知るべく、「蟹王府(シェワンフ) 日本橋店」に向かいました。昨年12月にオープンした同店は上海に5店舗を擁し、最高の上海蟹を食べられる店として、世界の食通が訪れる名店です。

◆「蟹王府(シェワンフ) 日本橋店」(東京・日本橋)

ではまず基本的なところで、これが上海蟹です。主な産地である江蘇州では400年前から食べられていたそうですが、いわゆる高級食材として認識され、輸出が始まったのは90年代。それまでは、国内でも知らない人が多くいたのだとか。一部の特権階級が食べていた時代が長かったのかもしれません。
▲ 亀甲しばり、いえ、蟹甲しばりされている上海ガニですが、生命力が強く、生きています。「蟹王府」のカニは色艶がよく、健康なカニばかり。
上海蟹は海に暮らすカニではありません。海と川の間にある汽水域で生まれ、その後淡水域で成長します。卵から、オトナになるまでおよそ1年半。「蟹王府」では、上海海洋大学のバックアップのもと、70年代の長江のカニのDNAを採取して、すべてのカニを養殖しています。だから、清浄な水で安全、美味しいカニが育つというわけ。
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上海蟹のオスとメス、どう違う?

この上海蟹の基本の食べ方は蒸し蟹。オーダーしますと、まず「オスとメス、どちらにされますか?」と聞かれます。このとき、季節と好みに鑑みながらスマートに返答できたら上級者。
▲ 「蟹王府」の蒸し蟹。奥がオス、手前がメス。メスのほうが少し小さめです。
まず、オスとメスの違いはサイズで見分けることができます。オスのほうが少し大きめです。
▲ 甲羅の裏が真っ白ではなく、くすんだ色であることも美味しい上海蟹の見分け方のひとつ。
次に甲羅の腹側でも判別可能。ひっくり返して、真ん中のカタチが三角だとオス、ボーダー状ですとメス。
▲ 「蟹王府」の蒸し蟹。左がオス、右がメス。
開けてみれば一目瞭然。右のメスには美味しい卵(オレンジ色の箇所)がいっぱいに詰まっています。左のオスは筋肉質で肉の繊維が長く、黄色い白子と味噌(肝臓・腎臓・脂肪)が美味。

このオス・メスで美味しい時期が異なり、一般的に9月~10月はメスのシーズン。11月下旬以降は卵がやや硬くなるため、オスの旬となります。味噌と白子の味がどんどん濃厚になるそうで、つまり今(12月)はオスのベストシーズンというわけ。まあ、あくまで好みなので、蟹も人間もメスが好き、という方もおられるでしょう。そこは各人におまかせします。
▲ 「上海蟹の姿蒸し(清蒸大闸蟹)」1杯)4000円~
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蒸し蟹の解体はプロにおまかせ!

上海蟹の基本の食べ方である「蒸し蟹」は、高級店であれば卓上でプロのサービスマンがバラシてくれます。専用のハサミを駆使しながら、細かい蟹肉を集めていく様子はそれだけでひとつのエンターテインメントとして価値のあるもの。じっくりと拝見しましょう。

ただ、毎度高級店に行くのも大変だし、自分で上海蟹をバラす日もいつかやってくるかもしれません。そんな時、知っておきたいテクニックがこちら。
上海蟹の脚は細く、こんなところに身が入ってるの? と思いますが、甘い身が詰まっていますので、しっかり掻きだして食べましょう。
▲ 「姿蒸し」はすりおろした生姜を入れたお酢をつけていただきます。
中国では蟹は身体を冷やすといわれるため、生姜を入れたお酢で味付け、身体を温めながらいただくのが基本です。
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オスにはオスの、メスにはメスのおいしい料理法がありました。

さて、「姿蒸し」以外の食べ方もご紹介しておきましょう。卵がおいしいメスにはメスの、肉がおいしいオスにはオスの、それぞれ最適のお料理があります。
▲ 「蟹王府特製氷結蟹(蟹王府冰霜蟹」1杯3850円
まず、卵がおいしいメスは「蟹王府特製氷結蟹」に。これは、上海蟹を生きたまま白酒ベースのオリジナルソースに漬け込み、マイナス40℃で瞬間冷却するという、ちょっと残酷な一皿。同じような調理法で、蟹を紹興酒に漬け込む「酔っ払い蟹」は有名ですが、中国でも高級な蒸留酒である白酒に漬け込むこちらは味がもっとソリッド。蟹肉や卵のうまみが凝縮されており、ものすご~くおいしい蟹のシャーベットって感じ。
▲ 「蟹肉炒め ポーピン添え」1万1000円。
蟹肉がしっかりとしているオスは、その胸肉だけを集めて炒めた「蟹肉炒め ポーピン添え」を。一皿におよそ20杯分もの蟹が使われるというこの料理は、蟹肉の甘味と旨味をこれでもかと堪能できる逸品。パリっとした食感の薄い餅(ポーピン)と一緒に供されますが、私はこの蟹肉だけに少し黒酢をたらして食べるのが気に入りました。う~ん、贅沢!
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〆は一杯の甘~いお茶で。

さて、上海蟹を堪能したら、あとは甘~い生姜茶で〆るのが本流。蟹で冷えた身体をポカポカとあたためて、冬の街へ繰り出しましょう!

蟹王府 日本橋店

住所/中央区日本橋室町2-1-1 三井二号館1F
予約・問い合わせ/03-6665-0958
営業時間/11:00~14:00(LO)、17:00~21:00(LO)
定休/不定休(施設に準じる)
*個室あり。
*ランチコース3080円~、ディナーコース2万7500円~

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