ヘルシー志向の女性感激！噂の自然派フレンチとは!?

米国のオーガニックフレンチの先駆けといわれる店にルーツをもつ、自然派フレンチの店「ブラインドドンキー」。イマドキのお洒落なの雰囲気とも相まって、女性を喜ばせること必至です！

CREDIT :: 写真／椙本裕子

本誌LEONでYULI*YULIとして16年間にわたり、あらゆるジャンルのレストラン＆バーを取材してまいりました“デート・コンシェルジュ”(略してデーコン)こと、渡辺ゆり子が、本当にデートで使えるお店の選び方をわかりやすく御指南します！

いま、神田で話題の自然派フレンチレストラン

今回ご紹介する「ブラインドドンキー」は、グルメな方なら一度は耳にしたことのあるレストランではないかしら。米国カリフォルニア州バークレーにある、地産地消のオーガニックレストランとしてミシュラン１つ星も獲得した「シェパニーズ」の元総料理長ジェローム・ワーグ氏。彼が日本にレストランを出店するらしいという噂は、以前にバークレーまで行き、その素晴らしさを体感した私をかなりワクワクさせました。そして、昨年12月、ついにオープンしたのが「ブラインドドンキー」です。

場所は、思いがけずも神田。西麻布や表参道にあってもおかしくないほどお洒落な店ですが、江戸時代に町人文化が花開いた場所ということで、迷わず出店はココにしたのだそう。

多くのビジネスマンが行き交う駅から歩いて３分程度、小さなオフィスビルが立ち並ぶ地区の一角にあります。ガラス窓越しに見える店内は、神田らしからぬ洗練さが漂っているから、すぐにわかるはずです。元製薬会社の倉庫をリノベートしており、天井も高くて気持ちの良い空間なの。

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週替わりのコースメニューがオススメです

コチラはそもそも、「日本中の農業生産者を紹介したい」という思いから始められたので、メニューには生産者の顔が見える食材だけを使用。オープンキッチンの店内では、シェフやスタッフが真摯に調理する姿も見ることができます。バーもありますが、週ごとに入れ替わる5品のコースメニューをぜひ予約してくださいね(※バーは予約なしで入れます)。

ここでは、コースメニューのなかから３品をご紹介します。

8月最終週のコースメニュー１品目は、目にも鮮やかな旬の野菜が色々。紫人参、黄人参、インゲン、メイクイーン、ビーツ、チェリートマトなど。野菜がもつ特徴によって茹でたり、蒸したり、生だったり。フェンネルの花を刻んで入れたアイオリソースでいただきます。

これに合わせたいワインは、ドイツの若き兄弟が作る「ワイルダー・サッツ・ピュア2017」の白。小枝のナイフ・レストもナチュラルで楽しい。

材料がトウモロコシと玉ねぎと水だけの、甘くて優しい味のトウモロコシのスープ。赤パプリカのローストを入れた溶かしバターと、最後に振りかけているカイエンヌ・ペッパーが、絶妙なアクセントになっています。オススメのワインは、フランス・ローヌ地方の「ドメーヌ・ラター」、ヴィオニエ100％です。

こちらのラザニアは、手作りの薄〜いシート状パスタが何枚もレイヤーされています。ガツンとくる、いかにもラザニアな強い味とは異なり、ほんわりとマイルドな味わい。ナス、リコッタ・チーズ、モッツァレラ・チーズにオレガノ・ペーストとトマトソースが見事に調和しています。ワインは、ファンキーな絵柄のエチケットでも有名なフランス・ブルゴーニュの「ヴィニ・ヴィティ・ヴィンチ・イランシー」、ピノノワール100％よ。

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米国と日本の自然派フレンチのシェフが意気投合！

テーブル席は、道路側と店内奥の２箇所に配置されているけれど、コース料理は奥のテーブル席でしかいただけません。

中央にはオープンキッチンとその調理場から続く大きなカウンターが。バーとして利用もできます。

お手製のセラーには厳選された世界中のビオ・ワインが揃っています。エチケットが可愛いものがたくさんあるので、デートの会話にも楽しいですよ。

25年に渡る歳月を「シェパニーズ」で料理長を務めたジェロームさん。2016年、日本に移住をした彼は、目下、日本語を猛勉強中だそうで、日本の農村の過疎化も懸念されているとのこと。そして、彼が東京のイベントで出会い、意気投合した原川シェフは、目黒の人気ビストロ「BEARD」の元オーナーシェフ。そんなふたりが始めた「ブラインドドンキー」が、また新たな歴史をつくろうとしています。

店名の「ブラインドドンキー」とは、臨済宗開祖の臨済禅師の言葉がオリジンとのこと。彼が「盲目のロバ」と叱咤した弟子たちのようにつねに謙虚な姿勢でありたいと（でも、素材を見極める目は、しっかりと開いています）。その思いが、店のあちらこちらに飾られたロバのモチーフに見て取れます。

自然の素材を生かしたシンプルな料理だけれど、スパイスやハーブのアクセント使いがさすが！なコースメニューを、ぜひ一度ご賞味あれ！

■ ブラインドドンキー（The Blind Donky)

住所／東京都千代田区内神田 3-17-4-1F

営業時間／火〜土曜17:00〜23:30（レストラン18:30〜）

URL／https://www.theblinddonkey.jp/ja/

予約・お問い合わせ／☎︎03-6876-6349

料金／５品のコース8000円（税別）

● 渡辺ゆり子

食、シャンパーニュ、花、インテリアと多岐のジャンルが活動のフィールド。2003年、国際アートフラワーコンクール優勝。2010年、シュバリエ・ド・シャンパーニュ叙勲。本誌LEONの「オヤジのトキメキダイニング」でも長期連載中。2018年7月７日に、自身のバー「Champagne Bar LILI-LA-YULI」が11周年を迎えた。