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2018.07.24

日本一地価が高い!? 銀座発の極小醸造所によるクラフトビール物語

ビールもジンもクラフト大ブームが到来中。東京の中心、銀座でひっそりと醸されているクラフトビール、その生産の現場を訪れました。

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文/秋山 都 写真/野頭尚子

クラフトビールとはそもそも何か

先日、街で「クラフトメンチカツ」の店を見かけ、クラフトブームはビール、ジンのみならず揚げ物の世界にまで押し寄せているのかと驚きました。お店の人いわくクラフトメンチカツとは、「ひとつひとつ手作りでフィリングもユニークなものを厳選している」のだとか。

ではクラフトビールやクラフトジンの定義とはなんでしょう。一般にクラフトビールとは90年代に登場した「地ビール」に変わる言葉として使われています。地ビールが産地にこだわる一方で、作り手の思いや、小規模で手作り感を強調するのがクラフトビールという使い分けだったでしょうか。でも最近では大手ビールメーカーもクラフトビールを発売するなど、クラフトと非クラフトの境界線が曖昧になってきました。

◆ ブリューインバー主水 

銀座発のマイクロブリュワリー

そこで登場したのがマイクロブリュワリーという言葉です。大手メーカーや、大規模になったクラフトビールメーカー(なんか不思議な表現ですが)と一線を画し、あくまで小規模生産でビールを製造する醸造所がそう呼ばれるようになり、同じ頃、お店で出来たてビールを味わえる醸造所併設のパブ、ブリュワリーパブも現れました。よく知られているところではT.Y.ハーバー(東京・天王州)なんてのがこのタイプですね。
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地下1Fにあるため足を踏み入れるとひんやり。パッと見、普通のバーのようですが……
で、今回の主役は東京の中心、銀座でビールを醸造しながら、その出来たてビールを味わえるという話題のスポット「ブリューインバー主水」であります。
ん? 主水? モンド? もしかしてMONDE BARと関係ある? というお方、相当な遊び人(あすびにんと読んでください)とお見受けしました。実はこの店、同じ銀座8丁目のこの場所で30年の長きに渡って親しまれたオーセンティックなバーでありました。
時代が代わり、そのMONDE BARが昨春、「ブリューインバー主水」として生まれ変わったというわけ。
左手前が75リットルの樽。醸造にはドイツから直輸入したマシンを使用。
普通のバーに見えますが、店の奥にはきちんと醸造所が設えられています。およそ15坪の敷地で仕込むは75リットル樽なので、かなり小規模。首都圏のマイクロブルワリーの中でもかなり小さい方だといえるでしょう。なにしろここは銀座。その地価はおそらく日本一のビール醸造所です。
十数種のビールがタップでつながってます。
ビールは自家製銘柄を8種程度、ほかに他醸造所のタップ(生)ビールが数種、計10数種が常時“つながって“います。このビールが75リットルの少量生産だからこそできるユニークでチャレンジングな内容。ビール好きな人はもちろん、普段はビールが苦手という人でも目(ノド?)からウロコが落ちるおいしさなんです。小さな樽で作るということはそれだけ回転が早いということでもあり、出来たてビールの味わいはこうも違うものかと。
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ほのかな濁りに旨味を感じるニューイングランドIPA(ハーフパイント)800円。
ではここでお店の特におすすめビールをふたつほどご紹介。「ニューイングランドIPA」はこの自然派ワインのような濁りが特徴。紅茶を思わせるスモーキーな風味に思わずコクコク……「おかわり!」。
ビエール・ド・ギャルド(ハーフパイント)800円。
ワイングラスに入ってお洒落にやってきたこちらは「ビエール・ド・ギャルド」。セゾン酵母を使用しているため、華やかな香り。でもアルコール度数は5%台と軽めなのでこちらもコクコク……といけます。
共同経営者の児玉亮治さんは長年バーの仕事に携わってきましたが、顔の見えない誰かが作る酒ではなく、作り手の顔が見え、その気持ちが直接伝わるような酒をサービスしたいと考えてきました。ただワインはブドウ畑やワイナリーに広大な敷地と天候に恵まれた環境が必要だし、日本酒には良い水が必要。となると、それほどスペースが必要ではなく、東京の硬水でもおいしく作れるビールがいいんじゃないか!と閃いたのだそう。

とはいえ、日本で酒を造って販売するには免許が必要。2年間にわたる試行錯誤の末、ようやく2017年3月に酒類製造免許を取得し、名実ともに「ブリューインバー主水」がスタートしたというわけです。
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テイクアウトできるお土産ビールは一部ホテルのバーでも取扱がスタート。
最近では銀座に醸造所ができたらしいと話題を呼び、銀座のホテルバーでの取扱いがスタートするなど、追い風が吹いている模様。取材日も外の暑さに耐えかねたのか、午後早い時間から「一杯ちょうだい」と駆け込んでくるビジネスマンの姿がありました。

というのもこの店、午後2時からオープンしているのです。働き方改革のおかげか、この酷暑のせいか、まだ明るいうちから飲むビールのおいしさったら!
こればかりは記事ではお伝えできない醍醐味。ぜひご自分のノドを鳴らしてくださいませ。

◆ ブリューインバー主水 / 銀座蒸留所

住所/東京都中央区銀座8-11-12 正金ビル B1
TEL/03-3574-7004
営業時間/14:00~23:00
定休日/日曜・祝日休

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