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2018.02.21

接近戦必須! おでんデートでふたりの仲をアッツアツに

もっと彼女に近づきたい? ならば計算いらずに堂々と密着できるのは、まだ寒い季節のおでんやさん。屋台仕立てから老舗まで美味しいおでんやさんをご案内~。

CREDIT :

写真/野頭 尚子 文/中島 由貴

ふわりと立ち上る白い湯気、コトコトと煮込まれる自慢の味、ふわぁ〜と匂いたつダシの香り。冷え込む夜長の街角でそんな光景にふらふらと引き寄せられて……、なんてことは一度や二度じゃないはず。

ひとりで気軽に楽しめるのもおでんの魅力のひとつですが、それだけじゃない! 実はデートへ連れ出す“いいダシ”になるんです。まず、人気の具材といえば、大根、こんにゃく、厚揚げに、牛すじなど、低カロリーで栄養満点のものばかり。さらにたっぷりと出汁を含んでいるので少量でも満足度が高く、女性にとってまさに理想の美容食。
そのうえ、ふんわり湯気をくゆらす鍋を前に、充分に旨味を吸った種をフーフー、アチチッ!とひとたび頬張れば、ふたりの顔も仲もぐんぐん接近していくという算段です。

まずは自然な流れで接近戦へ持ち込める、秘密の1軒へお連れします。

室内なのに屋台!? な仕掛けがユニーク

◆ 屋台おでん屋 四谷

屋台おでん屋 四谷/以前は、吉祥寺で4〜5年間屋台を開いていたという羽根さん。その頃は、椅子代わりのビール箱を見えなくなる距離まで並べてもお客さんが座れなかったそう。
以前は、吉祥寺で4〜5年間屋台を開いていたという羽根さん。その頃は、椅子代わりのビール箱を見えなくなる距離まで並べてもお客さんが座れなかったそう。
四谷駅を出て大通りから路地へ。見落としそうなビルの地下、おそるおそる扉を開けると……、え、昭和へタイムスリップ!? 入ってすぐ目に飛び込んでくるのは、ぽつんと浮かぶ赤提灯に、現役感さえ漂う屋根や車輪のついた屋台が。数えると、ひとつ、ふたつ、みっつと、10畳ほどの店内にすっぽりと3台も。
オヤジ心をくすぐる(若い方はインスタ映えウケする)ノスタルジックな世界観にひたっている暇もなく、すぐに鼻と胃袋を刺激する出汁の立ち込めるいい香りがしてきましたよ?
屋台おでん屋 四谷/昆布が効いたあっさり系の出汁。しっかりとした旨味を感じながらも、素材の味をしっかり引き立てます。出汁はおかわり自由。3台あるうちの2台の屋台の鍋で煮込んでいきます。
昆布が効いたあっさり系の出汁。しっかりとした旨味を感じながらも、素材の味をしっかり引き立てます。出汁はおかわり自由。3台あるうちの2台の屋台の鍋で煮込んでいきます。
もとは、戦後すぐに屋台1台で先代がはじめた味を、三代目となる店主の羽根さんが当時の雰囲気と美味しさをそのままにこちらを開店したそう。毎日作り直すという出汁は、昆布や鰹、干し椎茸のもどし汁を使った透き通った色の、どちらからというと関西風。素材と下ごしらえが美味しさの決め手というだけあって、丁寧に下処理されたおでん種を開店の16時にちょうどに味が染み込むように2〜3時間前から煮込んでいきます。
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屋台おでん屋 四谷/メニュー おしながき
屋台おでん屋 四谷/おでんと一緒にチロリが浮いているのも、昭和世代にはたまらない。
おでんと一緒にチロリが浮いているのも、昭和世代にはたまらない。
ではお席にどうぞ。見上げるとメニューが書かれた提灯がありますので、お好みの品をポストイットに書いて店員さんへお渡しください。おすすめは朝から下ごしらえをするという牛すじ。身も脂もトロリと柔らかく、手間がかかっているのが伝わる美味しさです。
お酒好きな諸兄には、ここでひとつ裏メニューを。具材の旨みが染み出たおでんだしと、目の前であたためられた日本酒とで割る「だし割り」は、常連客なら必ずと言っていいほど注文する一杯なんだそう。
これをクイッといきながら、おでんをハフハフ……なかなか味わえない幸せです。
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屋台おでん屋 四谷/大きめなおでん種は、食べやすいように手際よく切って出してくれます。カラシをひとさじ付けて堪能くださいませ。
大きめなおでん種は、食べやすいように手際よく切って出してくれます。カラシをひとさじ付けて堪能くださいませ。
屋台おでん屋 四谷/8名からなら屋台1台を貸切可能。貸切予約は2〜3ヶ月前なら確実。3月までいっぱいですがタイミング良ければ入れることも。
8名からなら屋台1台を貸切可能。貸切予約は2〜3ヶ月前なら確実。3月までいっぱいですがタイミング良ければ入れることも。
食事とお酒に集中していたはずが、いつの間にかふたりのお膝とお膝がコツン♡ 密接度も味も100点満点ではありますし、超人気店ですのでまずはお電話を。
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◆ 屋台おでん屋 四谷

住所/東京都新宿区四谷1-4-2
お問い合わせ/03-3226-0797
営業時間/月~土 16:00~23:00
定休日/日曜

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風情あふれる店内でほっこり
本物を供する老舗店をおさらい

おでんのはじまりをたどっていくと、時代は室町。焼き豆腐に味噌を添えて食べる田楽から発展した説が有力です。ということは、この時代は汁も出汁も全くないお料理。そこから、今のようなスープたっぷりの形で提供し始めたのが、明治20年創業の本郷にある「呑喜(のんき)」が最初と言われています。
さらに大正時代には、東京の料理人によって関西に伝わり、みそだれのおでん(田楽)と区別して「関東煮(かんとだき)」と呼ばれるようになったんだとか。当時の関東煮の味を今に継いているのが大正12年に銀座で創業し、後に移転した「日本橋 お多幸本店」なんです。

掘りごたつでほっこり♡
独創的な老舗おでんに舌鼓

そして平成になって注目を集めたのが創作おでんです。平成2年に創業しミシュラン掲載店でもある湯島「こなから 本店」は、定番ものから、遊び心を覗かす異色の素材を組み合わせて魅せる変わり種まで、驚きの美味しさの数々を堪能できる名店中の名店。
そして、こちらといえば、銅製のひょうたん型大鍋が名物です。年季の入った鍋の中、鯖節、鰹節、昆布、干し椎茸の石突からとる25年かけて築き上げたという関西風の出汁に、ずらりと並ぶ具材を見ているだけでヨダレが止まりません(笑)。やはりデートでなら、掘りごたつカウンターの、鍋の目の前となる中央が特等席です。
しかも、混む時期は隣同士肩が触れ合うほどぎゅうぎゅうになることも。これなら「やっぱり混んでるね〜」なんて言いながら、堂々と密着できちゃいますね。

どこか懐かしくほっと落ち着く老舗店らしい雰囲気と、守られ続ける老舗の味をいただく夢のような時間。まだまだ終わらぬ冬を楽しみ尽くすなら、こんなおでん屋さんを大切な人と巡ってほっこりしませんか?

◆ こなから 本店

住所/東京都文京区湯島1-9-6
お問い合わせ/03-3816-0997
営業時間/月~土 18:00~22:30(L.O. 22:00)
定休日/日、祝

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