2017.10.28
今なら予約が間に合います! 彼女と一緒に通好みの冬の旬鍋へ(3)【うなしゃぶ】
鰻好きの彼女にぜひ食べさせたい、禁断の味。渋谷「瓢六亭」のうなしゃぶをご紹介します。
- CREDIT :
文/大石 智子 撮影/八木 竜馬

この冬の鍋のダークホース、“うなしゃぶ”に彼女を誘ってみませんか?
さて、ここで鰻を思い浮かべた方の多くが、鰻重、蒲焼き、白焼きを想像したはず。確かにそれらも文句なしに魅力的。しかし、実は鰻にはさらなる楽しみ方があると知っていただきたく、“うなしゃぶ”をご紹介します。文字どおり鰻のしゃぶしゃぶ。その鍋はこれまでの鰻経験が一新されるご馳走。ぜひ彼女と一緒に味わっていただきたいのです。

うなしゃぶはこの太さがポイントでもあり、生きた太い鰻を仕入れないとしゃぶしゃぶに適したそぎ身にできない。そんな仕入れ条件が前提になるので、う鍋よりさらに世間では出回らないメニューとなっているのです。

鰻をしゃぶしゃぶするって、こんなに楽しいんですね



10秒ほどしゃぶしゃぶしていただくと、その鰻はコリコリとした初めての食感。口の中で鰻が弾む。鰻はふわっと柔らかいものをよしとする傾向がありますが、これは歯で感じる鰻なのです。しゃぶしゃぶは5〜10秒。秒数が短いほどコリコリ感が強くなります。

こちらは一転、ふわっとした食感で、「ふわふわもいいなあ」と結局どちらがいいんだ!という展開となります。出汁を含むのでジューシーさもあり、切り身とはまったくの別もの。鰻の二面性に翻弄されます。
そして特筆なのが、頭、肝、皮の美味しさ。水とエサが豊富にある環境で育った鰻の肝は、フォアグラのようなリッチな風味を秘めています。皮はトロリ、ぶわりの二重の食感。何にも似ていない妖艶な食感です。
加えてこのうなしゃぶは薬味とつけダレの豊富さも罪深い。塩ポン酢、醤油ポン酢、梅干し、すだち、自家製生山椒etc. 常連さんには自家製生山椒が好評で、山椒を汁にといて食べるのが定番とか。塩ポン酢+梅干しも絶対の相性。部位も豊富なゆえいろいろ試したくなり、具が尽きるまで無限ループが続きます。



というわけで、“うなしゃぶ”は鍋界のダークホース。単品だとひとり鰻一匹半の量なので、鰻を食べ足りないという侘しさもまったくなし。心身ともに温まり、ついでにパワーも湧いてきます。何よりたいてい相手が初体験の鍋。寒い季節の「うなしゃぶ行かない?」は、なかなかの誘い文句ですよ。

◆ 瓢六亭
住所/東京都渋谷区南平台17-13
営業時間/11:30〜15:00、17:30〜23:00
定休日/無休
お問い合わせ/☎03-5489-6828