2017.08.30
サンモトヤマ社長に聞く、変わったGINZA、変わらない銀座
- CREDIT :
文/川田 剛史 写真/松井 康一郎

●茂登山 貴一郎/サンモトヤマ代表取締役社長
1959年東京生まれ。1979年にリセ・フランコ・ジャポネ・ド・東京を卒業。在学中にバカロレア(高校卒業国家試験卒業)を取得し、1979年渡に渡仏し、EDC(幹部養成学院)に入学。1982年同学院卒業、 帰国後、インターナショナル サンモトヤマ入社。1985年サンモトヤマに入社し、取締役に就任する。2007年から現職。
「記憶に残る最初の銀座はどんな思い出ですか」

「いまは銀座でどのようにお過ごしですか」
「銀座の魅力とはひと言で言うと?」
銀座には主人との関係において独特な雰囲気もあります。たとえば、私がよく顔を出すのは老舗のショットバーです。バーの数だけスタイルがあります。先日、70歳のお祝いが話題になった上田和男さんが店主を務める「テンダー」は、つい盛り上がって声が大きくなると「ちょっとお静かに」とご指導が入ります。上田さんは「カクテルは心で作るもの」とおしゃるような方です。
「他人のうわさ話をしない、べらべらとおしゃべりをしない、タバコを吸うときは隣席に一言お断りを、政治・女性・仕事の話はしない」。これらはほんの一例ですが、客は所作をはじめ、銀座のバーから学ぶものがいくつもあります
「行きつけのお店を銀座で作るにはどうすればよいのでしょう」
銀座は誰でも主役にしてくれる街です。しかし、行きつけの楽しさを知るにはある程度の投資が必要ですね(笑)。

茂登山さんに聞く、“銀座で行きつけ”の作り方
1.そのお店を知っている人と一緒に行く
すでに常連になっている人の紹介だと印象も強く、また丁寧な扱いが期待できますね。これは王道と言えそうです。
2.自ら勇気をもって扉を開ける
知り合いがいなくとも、一歩を踏み出す勇気は持っておくべし。また、遠慮しすぎずに自分の心の扉も開けて積極的に行きたいものです。
3.行きつけの店の人に紹介してもらう
「馴染みの店の主人に『あの新しいお店が気になっているんだよね』なんて相談すると、同業でも紹介してくれることがあるんです」。銀座には店主がコンシェルジュ的な役割を担う文化があるそう。ただし、気心が知れた店主にお願いするのはもちろんのこと、お願いできる雰囲気かどうかは会話の流れや、日々のおつき合いも重要。
『デキるオトコのグルメなセトリ番外編』
茂登山貴一郎さん(サンモトヤマ代表取締役)
ひとりの時間を楽しみたいときには
◆ MORI BAR
この日使ったのは、日本初のジン専門の京都蒸留所が手掛けるクラフトジン「季の実」。
MORI BARは日本でもっともジンの消費量が多いBARとして知られている。
MORIマティーニ1600円(税抜き)。この一杯を求めて国内外からゲストがやってくる。
凛とした佇まいのグラスを前に自然と姿勢を正したくなる。
この日使ったのは、日本初のジン専門の京都蒸留所が手掛けるクラフトジン「季の実」。
MORI BARは日本でもっともジンの消費量が多いBARとして知られている。
MORIマティーニ1600円(税抜き)。この一杯を求めて国内外からゲストがやってくる。
凛とした佇まいのグラスを前に自然と姿勢を正したくなる。

◆ MORI BAR
住所/東京都中央区銀座6-5-12 新堀ギタービル銀座10F
営業時間/18:30~3:00(土曜~23:00)
定休日/日曜、祝日
予約・お問い合わせ/☎03-3573-0610
●チャージは税抜き1600円
◆ BAR SLUGS’

◆ BAR SLUGS’
住所/東京都中央区銀座8-7-6 平塚ビル 4F
営業時間/18:00~1:00
定休日/土・日・祝
予約・お問い合わせ/☎03-3289-2123
大切なお客さまをもてなすなら
◆ 銀座寿司幸本店

◆ 銀座寿司幸本店
住所/東京都中央区銀座6-3-8
営業時間/11:30~22:00(L.O)
定休日/祝日の月曜日
予約・お問い合わせ/☎03-3571-1968
家族と食事に出かけるなら
◆ 鳥長

◆ 鳥長
住所/東京都中央区銀座8-6-22
営業時間/17:00〜21:00
定休日/土・日・祝
予約・お問い合わせ/☎03-3571-4650
◆ 南蛮 銀圓亭
◆ 南蛮 銀圓亭
住所/東京都中央区銀座5-4-8 Carioca 7F
営業時間/11:30~14:30(L.O.14:00)、17:30~21:30(L.O.21:00)
定休日/日曜日、祝日
URL/http://nambanginentei.com/
予約・お問い合わせ/☎03-3573-1991
銀座の勝負はこれから。変わりゆく銀座に期待。
けれど、銀座には昔からいろいろなものがあったし、今後もそうあるべきです。街が国際化していくには、様々なブランドが出店しなくてはいけないのでは? ニューヨークやロンドンを見ても、いまの銀座と同じようにいろいろなブランドが出店していますからね。これまでの銀座の変遷で特に印象深いのは、中央通りに直営店を持つブランドが増えたことと、さきほどのファストファッションの登場でしょうか。銀座は社会的な変化に順応してきたし、順応しやすい街だと思います。
日本人は食べ物をはじめ、いろいろなカルチャーをなんでも受け入れます。外国で生まれた文化や手工芸が日本へ伝播する途中でほかのものと混ざり、世界の端の日本にオリジナルとは違う形になりたどり着く。だからこそ日本の色々なものが外国の方には、興味を持って受け入れてもらえます。ところが、当の日本人には、その個性や魅力がまだ理解できていないようですね。あらゆるブランドが出揃ったこれからが、銀座が世界に勝負を挑む時代です」