写真/河合 綾

ブランドや店舗を増やすたびに「極みのタン」「肉塊ロックステーキ」「B・B・B ビッグ・ビーフ・バーガー」など話題性のあるメニューを打ち出し、肉業界をリードしてきた存在でもあります。
そのサングが、8月3日、東京・西麻布に新たにオープンしたのが「和牛割烹 上(じょう)」。従来の焼肉店の枠を超え、今回、和食の“割烹”を始めた理由は何か。どんな驚きの肉料理を用意してくれるのか。サング担当者、「上」料理長の大久保丈太郎さんにお話を聞きました。
これまでの「うしごろ」と何がどう違うのか?

料理人が一品一品、手をかけて作った和食を提供する“割烹”は、基本的なありようが異なります。「上」も、7席あるカウンターの内側で、料理長の大久保さん自らが腕を振るいます。
「料理ができあがっていく様子をできるだけお客様に見ていただきたいので、別に厨房は作らず、カウンター内で調理を完結させるようにしました」と大久保さん。メニューは「おまかせ」(1万8000円。税・サ別)のコースのみで、客の食事ペースを見ながら、料理が提供されます。



「うしごろをオープンして6年たち、最高級の肉を大人の空間で食べたい、というお客様も増えてきました。それに応えられる場所を作った、ということです」(同)
舌が肥え年齢も上がったファン層が、より贅沢な素材や空間を求めるようになった、ということでしょうか。

というのも、料理長の大久保さんは、「うしごろ」西麻布本店で、メニュー開発・料理監修を行なってきた人。いわばグループの根幹となる味を作り上げてきた人が、直接、客に料理を振るまう場が「上」というわけです。
最高の素材を準備しているだけでなく、それを知り尽くした料理人が、目の前で料理を仕立ててくれる。これこそ、ファンにとって最高の贅沢といえるでしょう。
引き続きグループの料理監修を続ける大久保さんは「系列店が多いから、この店が実現できた」とも言います。「このキャパシティで、お客様の細かい要望に応えられるのは、グループの力があってこそ。ここで新しいことを試して、他店にもフィードバックできるといいですね」(大久保さん)

客にとっては肉の楽しみ方の幅が広がり、またこの店からグループの新しいメニューやアイデアも生まれそう。肉業界の新風になりそうな「上」に注目です。
◆ 上(じょう)
住所/東京都港区西麻布2-24-14 Barbizon73 B1F
営業時間/17:30~0:00(最終入店21時)
定休日/日・祝
URL/http://jo-tokyo.jp/
予約・お問い合わせ/☎03-3486-2929
●カウンター7席、個室1部屋(最大4名まで)