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2016.04.06

ふたりを惑わす媚薬の誘惑「あなたの知らないトリュフの世界」

"黒いダイヤモンド"の異名をとるトリュフは、実はモテる飯にうってつけの食材。というのも、ステロイド成分がフェロモンと酷似していて、媚薬、強壮効果があるの。しかも今回は、トリュフでは珍しい"ご飯"メニューの仏、伊、和の響宴。美味しいうえに、ニキータもキレイになれちゃうスペシャルディナーをどうぞ。

写真/久保田育男(OWL)
ナビゲーション・文/YULI*YULI
2014年12月号より抜粋
食空間においてはなんでもエキスパートな艶女。2003年、アートフラワーコンクール優勝。2010年、シュバリエ・ド・シャンパーニュ叙勲。オーナーを務めるシャンパンBARも絶賛営業中。近況/(株)リリ・ラ・ユリは20周年を迎えました。2015年春には新たな気持ちで事務所を移転し、再出発を決意。今後ともよろしくお願い致します。

媚薬効果、強壮効果がある黒いダイヤモンド

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ちょうど赤ちゃんの握りこぶしと同じくらい。地下にあるキノコなので、豚や犬の臭覚を利用して収穫します。本当に効果があるかどうかは、試してみてね♪

かどわきの代名詞は"トリュフご飯"

◆ 麻布かどわき[アザブカドワキ]/ 東京・港区

麻布十番商店街の喧噪を逃れた1本裏道にある「麻布かどわき」。小さな看板を目印に黒塀の扉をくぐると、右側にお稲荷さん。黒塀に囲まれているので、朱色の鳥居がひときわ目を引きます。

かどわきが、こちらにできてもう14年。東京を代表する老舗割烹の風格が漂っています。とはいえ、その珠玉のメニューといわれるお料理は、伝統的な王道の日本料理というより、基本を熟知しながらも素材の良さをさらに昇華させた“かどわき流”。

いままでなかったような素材同士の組み合わせの驚き、そして、そのおいしいマッチングに固定ファンが多いのにも納得。その最たる逸品が「トリュフご飯」なのです。

その昔は常連客のみが知る隠れメニューだったのですが、いまや“かどわき”の看板メニューに。これを食べるために遠方からわざわざいらっしゃるお客様もいるそうで、毎晩ある鉄板メニューになっています。

そもそもトリュフを和食に使うなんて、しかもご飯に入れるなんていう、かどわきさんのエクセレントな閃き自体が媚薬、かもしれませんね。

五感を刺激する料理の数々

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居心地の良い檜のカウンター席。奥に見えるのは、土鍋と同じ雲井釜の竈“おくどさん”。センスの良い選び抜かれた食器、永沢製作所のいぶし銀なクーラー。ワインリストも充実していて、お客様の半数がワインを楽しむそう。ここも重要なポイントよね。
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左●蓋を開けた瞬間の芳醇で至極の香り/土鍋は、信楽焼の第一人者、雲井釜の九代目当主である中川一辺陶作。鰹と昆布で炊きあげたもっちり白米にトリュフを惜しげもなく削り入れます。香りのマリアージュが一度食べたら病みつき。中・右●美味なる驚きの"かどわき流”/左から、とうもろこしと蟹の茶碗蒸し、フォワグラ味噌がけトリュフ添え。信じられない組み合わせが最高に美味。白身魚の薄造り、トリュフ掛け。塩、山葵、トリュフを刺身で巻いてね。

淑女のトキメキポイント

私のBARに来るお客様からも、ずっとトリュフご飯の噂だけは聞いていたから、一度は食べてみたかったの。2階にはBARもあるのですって。幸せの余韻は消したくないから、食後は絶対にBARへ連れて行ってね。

麻布十番の小道に突然、京都風門構え

麻布十番の小道に突然、京都風門構え

麻布十番の小道に突然、京都風門構え

暗い道に黒い塀。“かどわき”と書かれた雪洞に誘われて足を踏み入れると、小さな鳥居に思わず手を合わせてしまう素敵な入り口です。

◆ 麻布かどわき

住所/東京都港区麻布十番2-7-2 ローズハウス麻布十番 1F
営業時間/18:00〜23:00(L.O.)
定休日/日・祝
お問い合わせ/☎03-5772-2553

●コース3種 2万1000円、2万5000円、2万8000円(すべてにトリュフご飯がつきます)、グラスワイン1600円〜

東京都港区麻布十番2-7-2 ローズハウス麻布十番 1F

写真/久保田育男(OWL)
ナビゲーション・文/YULI*YULI
2014年12月号より抜粋
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イタリア郷土料理とワインのマッチング

◆ Incanto[インカント]/ 東京・港区

広尾は天現寺交差点のそば。ワインの木箱に植えられた、ハーブや花たちに囲まれながら階段を登った2階に、インカントはあります。

入り口の手前にはワインに使われる葡萄が5種類ほど、実もたわわに生い茂っていて、扉を開ける前にこちらのオーナーの柔和な人柄が垣間みられる気がします。

店内に入るとまず目に入るのがワインセラー。ここにはオーナー・ソムリエの竹石氏が厳選した、イタリア全土20州のワインがしっかりと州別に納められています。

日本人には珍しい、イタリア本国のソムリエ協会認定プロフェッショナル資格を持つ竹石氏は、ウンブリアで小池シェフに巡り会い、イタリア語で魔法という意味の「インカント」をオープンしました。

お料理はいわゆるジャパニーズ・イタリアンではなく、あくまでもイタリアの郷土料理を守り、その美味しさを真っ当に伝える王道のもの。

そして、その郷土料理に合わせたその土地のワインを楽しめるの。しかもグラスでね。“少しずつ飲むこと”は、イタリア語で“アッピナメント”。酔いしれてください。

セラー見えのゆったりテーブル

Incanto[アザブカドワキ]/ 東京・港区
インテリアは、ベージュ基調のシンプル&シックで統一。男性が座る席は、セラー見え。ワインはグラス半量でもサービスしてくれるので、竹石ソムリエに聞きながら、イタリアワインを存分に楽しんでくださいね。
左●リゾット×トリュフ中 左から、うさぎのタジャスカ・オリーブとケッパー、キノコのリグーリア風
左●リゾット×トリュフの王道メニュー/それゆえにごまかしが利かないわけですが、丁寧に丁寧に仕込まれた味わいは、とってもまろやかでコクが深いの。お米はリゾットに最適なイタリア米、ヴィアローネナノです。中・右●トリュフ×肉料理+赤ワイン/左から、うさぎのタジャスカ・オリーブとケッパー、キノコのリグーリア風。秋の味覚とトリュフの香りが、ワインをおいしくするひと皿。赤ワインとマリネした馬肉のタルタルは、黒無花果とラディッキョ添え。
淑女のトキメキポイント

ネット上でも大人気のイタリアン。予約が取れなくても、22:00〜24:00まではオステリア(カジュアルなオーダーが可能)として使えるの。カウンター席は18:00〜翌1:00までBARとして使えます。おひとり様もOKよ。
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階段上の葡萄棚を目印にして

この葡萄は、テラスで干し葡萄になります。もちろん数が限られているので、もしもいただけたら、とってもラッキー。優しい気遣いのお店。

◆ Incanto[インカント]

住所/東京都港区南麻布4-12-2 ピュアーレ広尾 2F
営業時間/18:00〜24:00(L.O.)、BAR 18:00〜翌1:00(L.O.)土・祝〜23:00(L.O.)
定休日/日、第1月
お問い合わせ/☎03-3473-0567

●トリュフのリゾット 4000円、グラスワイン 1000円〜

東京都港区南麻布4-12-2 ピュアーレ広尾 2F

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ライブ感満点の鉄板フレンチ

◆ Au Gamin de Tokio[オー ギャマン ド トキオ]/ 東京・港区

木下シェフの名を轟かせたのは、原宿オーヴァカナルと、いまだ取材拒否なモレスク。5年前に現在の白金5丁目に「オー ギャマン ド トキオ」をオープンしたのですが、アクセスが悪いにもかかわらず開店と同時に木下ファンで毎晩大賑わい。

360度フルオープンキッチンのこちらは、店名にある“ギャマン”(=いたずら小僧)の意味どおり、遊び心がちりばめられた、ひとヒネリある楽しいメニューが盛りだくさん。

本当に悪ガキだったという当時の木下青年は、母の愛情を知って一念発起し、新たなスタートをきるために辻調理師学校に入学。未知の料理の世界で、悪ガキ時代に鍛えた反骨精神を活かして猛勉強し、なんと首席で卒業。さらに卒業生総代まで務め、特待生としてフランス校に留学しました。そして機知に富んだ木下シェフの才は、いまや料理だけではなく、若き世代を育てることにも費やされています。

木下シェフについていきたいと願う若きシェフたちが、日夜彼のもとで腕を磨き、素晴らしいチームが結成されているのです。う〜ん、美談!

臨場感溢れるカウンター席がオススメ

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360度のカウンターってすべてが見えてしまうから、当然珍しいシェフの後ろ姿も丸見え。でも、それを自ら選んでいる男気に乾杯しましょ。「お客様に喜んでもらえる料理を」という想いの形がこれだったのかも。飾り気のない男らしい正真正銘の木下料理に舌鼓です。
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ストーブの中にはトリュフご飯

何が入っているの?と思ったら、なんとトリュフとパンチェッタの炊き込みご飯。黒トリュフの香りと食感が申し分なく美味!

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枠にとらわれない、とらえられない料理

右から、定番人気のフワフワな黒トリュフのスフレオムレツには、アカシアのハチミツが絶妙のバランス。左は、茹でた新じゃがをトリュフとシェリービネガーでさわやかに。

淑女のトキメキポイント

トリュフだけでなく、ここにはほかにも名物料理がいろいろ。例えば山葵のパスタなんて、発想がおもしろいでしょ? ちなみに来年頭に移転するので要チェックよ。木下シェフの武勇伝を聞きにきてね、お楽しみに(笑)。
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ひっそりと佇む見逃しそうなビル

1階にはランチもできる「ストラーダ」、地下には創作和食の「キャーヴ ドゥ ギャマン エ ハナレ」が。すべて系列のお店だからビルごとおいしいの。

◆ Au Gamin de Tokio[オー ギャマン ド トキオ]

住所/東京都港区白金台5-5-10 2F
営業時間/18:00〜23:30(L.O.) 
定休日/日・祝休
お問い合わせ/☎03-3444-4991

●パンチェッタとトリュフの炊き込みご飯 2592円、トリュフのスフレ オムレツ 2592円、グラスワイン 1203円〜

東京都港区白金台5-5-10 2F

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