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2022.09.27

3つ星レストラン出身の料理人がつくるガストロノミックな「たい焼き」

家庭的なおやつという印象のたい焼きが、フランス料理のテクニックによりまったく新しいスウィーツへと変身! チャーミングな見た目と上質な美味しさで、手土産にもおすすめです。

CREDIT :

写真/橋本真美 文/秋山 都

日々、さまざまなシーンで手土産を探していませんか? たとえばホムパなど友人宅への「お持たせ」、取引先へのちょっとした「差し入れ」、会食後の「お土産」など……ちょっと気が利いたスイーツは公私ともに忙しくするLEON.JPの読者にとって「ありがとう」や「申し訳ありません」、「これからもよろしくね」を伝えてくれる非常に有用なツールです。エグゼクティブの秘書のみなさまがたくさんリストをお持ちだというのも納得できる話かと。
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そこで、新たな手土産リストに加えていただきたいのが、このたい焼き。
え、たい焼きはちょっと……?
わかります。たい焼きといえば、お母さんが駅前で買ってくるイメージ(笑)。寒い冬の日に手づかみで熱い“あん”をフハフハ言いながら食べたりして、ちょっとノスタルジックで家庭的なおやつといった存在でしょう。
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▲ 「鯛のないたい焼き屋」のフレーズが目を引く「OYOGE」。
東京で評判のたい焼きと言えば、麻布十番の「浪花家総本店」、四谷の「わかば」、人形町の「柳家」が御三家とされていますが、それでもたい焼きはたい焼き……しかし、今回ご紹介するたい焼きはたい焼きであって、たい焼きではない、不思議なスウィーツなのでした。
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タイじゃないけど、イワシ、アジ、アサリが焼けてます。

◆「OYOGE」(東京・六本木)

さて、たい焼きであって、たい焼きではない、という言葉通り、まずここにはタイがいません。代わりに、いるのはイワシ、アジ、アサリという私たちに馴染み深いラインナップ。タイやヒラメなどの高級魚ではないところに親しみがもてますね。

そしてフォルムが違うだけではなく、生地も中身の“あん”も従来のたい焼きとはひと味もふた味も違うから、やはりたい焼きであって、たい焼きでない、という新種のおやつかと。
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▲ オーナーの渡辺真一さんはミシュラン3つ星の名店で修業した経験をもつ。
「レストランの厨房で働いていると、常連のお客さまから差し入れをいただく機会も多いんです。ある時、名店と言われる店のたい焼きをいただいたんですが、焼きたてだったら美味しいのに、冷めると味が落ちてしまう。そこで、冷めても美味しいたい焼きをぼくだったら作れるなと考えたんです。

フレンチの世界は日進月歩で進化しているのに、たい焼きの世界はこの100年であまり変わっていないように思い、イノベーションが起こせるのはでないか、と」と語るオーナーの渡辺真一さんは元フランス料理の料理人。予約が取れないことで知られるミシュラン3つ星の某店厨房で働いていた経験もある、異色のキャリアの持ち主です。
OYOGE 渡辺真一
▲ 有名店を卒業後、日常的な美味しさのなかで上質や洗練を追究したかったと語る渡辺さん。
冷めてもおいしいたい焼きのために腐心したのはまず生地づくり。従来のたい焼き同様、小麦粉ベースであるのは変わらず、そこにアーモンドプードルやもち粉をプラス。「フィナンシェやマドレーヌのしっとりとした生地をイメージしながら」(渡辺さん)、きび糖を使い、洋菓子の技法で仕上げることにより、サクッと歯が入り、噛めばしっとり、まろやかな甘みが広がる生地が出来上がりました。
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▲ イワシ、アサリ、アジを焼く鉄板はもちろん特注。
お次は“あん”です。クリームチーズを加えた粒あんをたっぷり入れたイワシは、乳製品のまろやかな酸味が甘みに複雑みを持たせ、粒あん特有の重みがないからもったりしないで軽い食感。サツマイモあんにラム酒を加えたアサリはウイスキーと合わせたくなるオトナの味。期間限定のアジにはキャラメルの香り漂うカボチャあんをこれまたたっぷり……三者三様の香りと味わいです。
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▲ 期間限定のあん(現在はカボチャ)が入るアジ(右)と、サツマイモあんの入るアサリ(左)。
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さて、お話を聞いている間に焼き上がりました。従来のたい焼き屋さんでは、焼け上がりを待つ間にその香りに誘われるということはめったにないと思いますが、「OYOGE」はまず香りが違う。ケーキが焼きあがるような甘い香りに足を止める人も多数……これは抗えません。
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▲ ウロコ模様が美しいイワシ334円。
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▲ 胸ビレがシュッとしているアジ334円。
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▲ コロンとかわいいひと口サイズのアサリ334円。
せっかくですから、まずは焼きたてを一匹食べながら、何を詰め合わせてもらうか考えてみてはいかがでしょう。
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▲ イキがいいから、袋から飛び出ちゃいそう(笑)。
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さらにこのイワシ、アジ、アサリたちには「おめでとう」「ありがとう」「好きだよ!!」などのメッセージも添えられます。またご希望に応じて100匹以上の大漁一括注文(量じゃなくて、漁なのね)も出来ますので、イベントや差し入れ時にはザザっと水揚げしてみてはいかがでしょう。
OYOGE
あ、最後になりましたが、この「OYOGE」という店名は、あの70年代の大ヒットナンバーから。もうおわかりですよね? 年中無休で「まいにち、まいにち」イワシとアジとアサリが「てっぱんのうえでやかれて」いますので、ぜひ釣り上げてみてください。
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▲ 3匹入ったBOXセット1004円。
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OYOGE(およげ)

住所/東京都港区六本木7-13-10 TOMASビル1階102号室
お問い合わせ先/03-6447-0094
営業時間/10:30〜23:00
定休日/なし

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