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2019.05.21

一軒家で大テーブルを囲む、最先端の食カルチャーとは

「自分だけ、他の人よりおいしいものを食べる」のではなく、「みんなと」「一緒に」「シェアして」食べるのが最新の食トレンドです。

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文/秋山 都 

毎回、旬のレストランや話題の新店をご紹介していく連載「美食のネタ帖」。「なんか面白い店ないかなぁ」「最近どこか行った?」と聞かれることが多いLEON.JP食いしん坊担当がガチでおすすめなお店やネタを紹介いたします。
その、第19回のお題は「Maruta」。蕎麦や植物園で有名な深大寺そばに建つ一軒家のレストランは、「とにかくこれが今の気分」といわく説明しがたいムードに満ちた場所なのです。ではなにが「今の気分」なのか?  くわしくご説明していきましょう。
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さて、まずはロケーションについて。この「Maruta」はいつものように思いついたらタクシーで数メーター乗れば到着、というわけにはいきません。JR三鷹駅か京王線調布駅から,バスかタクシーで十数分。緑多き郊外の様子を車窓から眺めるうちに、置きざりにした仕事や心配ごとを忘れ、小さな旅に出た気分です。
着きました。個人のお宅かな?と思う一軒家のレストラン。大きく開かれた玄関や窓……開放感のある造りの中でひときわ目立つのがこちらです。
5.5mに及ぶロングテーブル。この大きなテーブルを、ゲストみんなで囲むというのが、「Matura」のひとつのキモなのです。このロングテーブルは北欧やオーストラリアなどの最先端レストランではよく見られるスタイルでして、同じ時空間、そして料理を知らない人とでも共有することで、その一瞬を得がたい経験に高めていく、というもの。極端に人見知りな方、時間にルーズな方には向かないかもしれません。
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そしてもうひとつ、「Maruta」を語る上で欠かせないのがこの薪をくべる暖炉。ほのおを眺めてリラックス、そして暖をとるだけではなく、肉、魚、そして野菜を焼くオーブンとして活躍しています。
薪を割るのもシェフはじめスタッフの大切な仕事。ときにゲストが参加することも。
シェフの石松一樹さんはフレンチでの修業をベースに、オーストラリア・メルボルン郊外でオーガニックファームを擁するモダン・オーストラリア料理の店「Brae」で働いた経験を経て帰国。単純に美味しいものを供するのではなく、食材それぞれの背後にあるストーリーを知り、料理に仕立てて伝えることで守っていくというサステナブルな姿勢に共感し、「Maruta」に参画を決めたそう。
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たとえばこの日薪でグリルしていた鹿は、牡鹿半島(宮城県)で名人として知られる小野寺望さんが仕留めた鹿。どんな餌を食べていて何歳くらいの鹿なのか、一頭ずつ小野寺さんのコメントつきで送られてくる肉は、同じ個体であっても時に異なる温度で熟成させたものが数種同梱されるなど、命を精一杯味わって食べてほしいという小野寺さんからの無言のメッセージが込められています。
セラーに並ぶ保存食の数々にワクワク。
そして野菜も然り。なるべくローカルな農園で、すべて顔の見えている生産者の手で栽培された野菜は、フレッシュなものに加えて、マリネしたり、発酵させたり、乾燥させたり、燻製したり……さまざまな手法で保存・加工され、最後までおいしく食べきります。

その作り手からのメッセージを料理で受け取るのが食事に行く私たち、というわけ。大皿で供される前菜はテーブルについたみんなでシェアするから、自然、食事は一斉スタートとなります。

つまりここでは「自分だけたくさん食べたい」とか、「隣の人よりおいしいものが食べたい」など食いしん坊のエゴやつまらない虚栄心(これ、いつも私が思ってることです)はタブー。おのずとほかの人や自然と共にある自分を意識するようになるから不思議です。

なんだか、とってもいい人になった気分。お腹も満たされ、心も浄化され、すがすがしい気分で帰途につきましょう。こんな日ばかりは、下心、忘れてくださいね。

◆ Maruta

住所/東京都調布市深大寺北町1-20-1
予約・問い合わせ/042-444-3511
営業時間/[ランチ ]土日祝のみ12:00ドアオープン、12:30料理スタート 、[ディナー]※2部制 第一部/18:00ドアオープン 、18:30料理スタート

第二部/19:00ドアオープン 、19:30料理スタート
定休日/月曜・火曜
*ランチ7000円、ディナー1万2000円のコースのみ
*完全予約制
*JR「三鷹駅」、京王線「調布駅」からバスで「深大寺北町」下車。三鷹方面からくるとバス停の目の前。調布方面からくるとバス停から徒歩1分。

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