【「ライダーカップ 2025」リポ】 ２大会連続制覇！ 欧州選抜を支えたゴルフウエアとは？

ニューヨーク州ロングアイランドの名門「ベスページブラック・コース」で開催された「ライダーカップ 2025」。初日、2日目と欧州選抜が大きくリードするも、米国選抜が最終日に猛攻を見せ、波乱の展開に。勝利の女神が微笑んだのは──猛攻を凌ぎきった欧州選抜であった。

前回大会に続き二連覇を成し遂げた欧州選抜のキャプテン、ルーク・ドナルドは、「勝利の鍵はチームの揺るぎない絆であり、それこそが選手たちのパフォーマンスを後押しする」と語ったが、チームの結束力や一体感を醸成するユニフォームの大切さにも触れていた。そのユニフォームを手がけたメゾンこそ、「ロロ・ピアーナ」である。

ルークからのフィードバックを取り入れつつ、伝統的かつ識別性の高いデザイン、テクニカル素材の採用、スイング時のシミュレーションなどを通し、最高のパフォーマンスを実現。勝利に貢献することとなった。最高の名誉と、またとない機会での大いなる実験の成功──「ロロ・ピアーナ」が得たものは、かくも大きいものであったのだ。

欧州選抜は午前のフォアサム方式（ふたりがひとつのボールを交互に打つ）で3勝。午後のフォアボール方式（ふたりがそれぞれプレイし、良いほうのスコアを選択）でも2勝を挙げ、初日を5勝2敗1分とした。“アウェイの洗礼”による苦戦が予想されていた欧州選抜であったが、トミー・フリートウッドの活躍などで最高の滑り出しに。

「ロロ・ピアーナ」のシグニチャーである“クンメル”カラーのユニフォームを纏い2日目の戦いに臨んだ欧州選抜は、この日も好調を維持。全8マッチ中6勝を挙げ通算成績を11勝4敗1分とした。ポイント方式でも大量7ポイントと大差をつけ、余裕をもってシングルス戦で行われる最終日に臨むことになったのだが……。

残すシングルス戦は11戦、リードは大量7ポイントの欧州選抜。完勝ムード漂うなか、ここまで絶不調であった米国選抜のスコッティ・シェフラー（世界ランク1位）らが息を吹き返し、欧州を追い詰める。8試合目、欧州選抜のシェーン・ローリーが引き分けて、辛くもフィニッシュ。シェーンの雄叫びとともに、連覇が成し遂げられた。

完全アウェイのニューヨークで行われた「ライダーカップ 2025」を制し、二連覇を成し遂げた欧州選抜キャプテン、ルーク・ドナルド。イングランドの伝説的選手であり、リーダーでもある彼に、特別インタビューを敢行。決戦の裏側に迫った。

── 今回の勝利、その最大の要因は？

「個々の選手の卓越したプレイはもちろんですが、チームには常に揺るぎない絆がありました。それが選手たちのパフォーマンスを力強く後押ししてくれたのです。昔から大切に育んできたチームスピリットは、我々の武器。今回もこの伝統が継承されたのです」

── アウェーでの大会でしたが、最大の難関、試練は何だったのでしょう？

「ニューヨークのスポーツファンは常に熱狂的で、ライダーカップはプロゴルファーにとって、これ以上ないほどのプレッシャーがかかる舞台。この大きな挑戦に対し、選手たちが最高のパフォーマンスを発揮できるよう様々な戦略を立てて準備をしていました」

── 通常ゴルフは個人競技ですが、ライダーカップのようにチームとして同じユニフォームを着て戦うことの意義を、どのように感じていましたか？

「重要なのは、チームとしての一体感を醸成すること。これは前回同様、今回も、引き続き取り組んだ課題でした。良いユニフォームは、チームでプレイをするうえで過小評価されがちな要素かもしれませんが、結束力を高める上で役立つものだと考えています。ロロ・ピアーナは3D技術でゴルフスイング時のウエアの反応をシミュレートするなど、テクノロジーも積極的に採用。必要な時に最高のパフォーマンスを発揮できるよう、苦心してくれました。チーム、選手が格好良く見えるデザインも誇らしく感じた点ですね」