
例えば極上の3ピーススーツを颯爽と/スーツをきちんとキメられる。それはいつの時代もモテるオヤジの絶対条件です。ましてや今はカジュアル最盛期。極上の3ピースを着こなすだけで、自然と際立つのは自明の理かと。“今”を知っているからこその、あえての隙なしスーツ=それはもはやワザ、なのです。スーツ69万円、シャツ7万円、タイ3万円/すべてトム フォード(トム フォード ジャパン)
ん? まさかまさか、その笑顔、なんだか引きつっていたりしないでしょうねぇ? 時の経つのは早いもので、我々LEONも今年で創刊15年目。「10年ひと昔〜」の言葉に照らせば、当然、あの頃と今では"モテるオヤジ"像も変わってきています。
装い方も遊び方だってそう。時代に合わせてしっかりアップデイトできていないとアナタはただの"あの頃の人"……。
我らが同胞をそんな憂き目に合わせるわけにはいかん! こりゃぁ我々が立ち上がらんと! というわけで久方ぶりにやっちゃいますよ、「モテるオヤジの作り方」! "今"という時代をしっかり見つめ直して、この先10年、20年と、煌めくモテ街道をともに走りましょうゾ!皆さま、心の準備はよろしいですか?──さぁ、お楽しみはこれからだ!

本特集のサブタイトルは映画の名台詞より
本特集のサブタイトルは映画の名台詞より
“お楽しみはこれからだ!”とは世界初のトーキー『ジャズ・シンガー』(1927年)の劇中で使われた世界初の映画の台詞“Wait a minute,Wait a minute.You ain’t heard Nothin’ yet.”の翻訳。直訳すれば「あなた方はまだ何も聴いていない」──これ、まさに名訳ですよね。
モテるオヤジは「七三分け」

サイドを刈り上げ、フロントを立ち上げたこのヘアスタイル、軽快なのにやっぱりどっか不良そでしょ。シャツ11万3000円/デサ(ストラスブルゴ)、インナー(2枚)4300円/ミラー(ハイ!スタンダード)、ネックレス16万円/シンパシー・オブ・ソウル(S.O.S fp 恵比寿本店)
今欲しい清潔感と軽快感を演出できるイマドキ七三分け
考えてもみてください。昔の人の写真を見た時、バストアップの一枚でも“懐かしいな〜”と感じますよね。それは実は髪型が懐かしいから。ところが毎日見ている自分の場合、なかなかそこに気がつかなかったり……。
だから、危ない。ではオススメはというと、ズバリ、「七三分け」なのです。もちろん悲哀溢れるダメリーマンになろうというんじゃありません。
往年のハリウッドスターよろしく、凛とした男らしさ漂うメリハリの利いた七三分けを印象の軸として、細部をアップデイトし、今の時代に必要な清潔感&軽快感を手に入れようという目論見。これなら、ビシッと隙なくキメたスーツスタイルにはもちろん、しなやかなスポーティスタイルにも似合うは必定で、その精悍な印象は、男の色気をも滲ませる、と。
結果、“軽快なのにどこか不良い”という理想のニュアンスが演出できてしまうのですね。モテるオヤジは今、「七三分け」ですゾ。

モテるオヤジは「スーツをキメる」

イマドキの英国調を体現する粋な3ピース/ブリティッシュスタイルが際立つ3ピーススーツ。生地は無地感覚で着られるシックなネイビーのチェック。ダブルブレストに小振りのボタンをあしらったウエストコートが、クラシカルにしてスタイリッシュな印象を演出します。33万1000円/ダンヒル(リシュモン ジャパン)
ダブルのベストを備えた3ピースをキメキメに装う。クラシックな味付けなら盛ってもなお優雅です。タイバー2万6000円/ダンヒル(リシュモン ジャパン)、シャツ1万9500円/山神シャツ、タイ1万7000円/マタビシ(ともにストラスブルゴ)、時計405万円/フランク ミュラー(フランク ミュラー ウォッチランド東京)、チーフはスタイリスト私物
今の時代だからこそあえてスーツをキメるのです
それはビジネスの場においても顕著。クールビズの後押しやITに代表される自由な気風の職業の勃興などもあり、ポロシャツ一枚でも仕事ができる時代となりました。
が、だからこそ、モテるオヤジは、時にスーツをキメにキメたい。例えば正統派の3ピーススーツ。今の時代にこれをキメることは、もともと備わっている貫禄も後押しとなって、もはやそんじょそこらのモード服以上に際立ちます。
さらにいえば、この際、タブカラーシャツやタイバーなどを駆使してより“盛装”を極めると、もっと楽しい。ある種コスプレ感覚だっていいじゃありませんか。
だってこちとら、そもそも正統・王道な男のスタイルですもの。それでいて休日あたりに、思いきりリラックスしたスポーティスタイルなんかを楽しんじゃう。
どうです、そんな振り幅のあるオヤジって。今という時代を存分に謳歌している感じが漂ってくるでしょう?
さらにキメるにはこんなVゾーンがオススメです


スタイリング/四方章敬 ヘア/Shinya Fukami(Y’sC) メイク/中村了太(3rd)、ARIKAWA@MONDO-artist
文/竹内虎之介(シティライツ)、長谷川 剛(zeroyonlab)、瀧川修平、LEON編集部 イラスト/さくらいはじめ
写真提供/アフロ、Getty images、amana images