夏に使えるシャツは、実はドレスシャツではなかった説

スーツやセットアップ、ジャケットスタイルにドレスシャツをノータイで着てみたら、なんだかしっくりこないことってありません？　襟元がキマらないとか、間が抜けてだらしなく見えるように思えたりして、なんとなく落ち着かないんですよね。

そもそもジャケットとシャツとネクタイは三位一体。高度なハズしのテクは、洋服を着慣れた人ならともかく、普通の人には試行錯誤しつつも納得いくこなれ感はなかなか身につかないものです。そんなときは、ぜひ一度、シャンブレーシャツを着てみてはいかがでしょう。意外なぐらいにしっくりくるんです。

カジュアルシャツの定番でもあるシャンブレーシャツは、タイドアップすることを前提にしていませんでの、ノータイがしっくりくるのはモチロン、色落ちした風合いは絶妙なこなれ感を演出してくれます。つまりこれ1枚で洋服を着慣れた大人の雰囲気が醸せるわけです。すごい、便利なシャツなんです。

インディゴブルーを基本に、濃紺から薄青までさまざまな色の濃さがありますが、基本的には合わせるスーツやジャケットとトーンをあわせてあげるとキマリやすいと思いますよ。ほらスナップの御仁たちも、そうしているでしょ。

ブラウンやベージュ系の、ちょっとカジュアル見えするジャケットならドンズバですが、ネイビーやグレーのスーツ＆ジャケットでもOKですのでお試しを。おすすめのシャンブレーシャツも下に挙げておきましたのでご参考ください。

スーツにドレスシャツをノータイで着るとなると、なんとなくタイを外しただけの手抜きの印象を与えますよね。そんなときシャンブレーシャツなら、あえてのドレスダウンといった雰囲気でこなれた着こなしに仕上がるんです。ジャケットとシャツのトーンをあわせると、Vゾーンだけ浮いたりもしないので、合わせやすいですよ。

マシンメイドの最高峰との呼び声も高い「ギ ローバー」は近年はカジュアル素材をドレス仕立てにしたシャツが人気です。こちらのシャンブレーBD（ボタンダウン）シャツはその典型で、前立て＆ポケットを備えたカジュアル顔にして、襟はコバのステッチが目立たないドレス仕様。ボタンは厚みのある貝ボタンを使うなど、イタリア高級ドレスシャツのディテールを採用していて、大人のシャンブレーにぴったりなのです。

「アール＆ブルース」は、エスプリを効かせた大人の為のカジュアルアイテムを展開するブランド。世界中からセレクトされたデニムアイテムに加え、パンツやシャンブレーシャツもオーダーできるんです。こちらはレギュラーカラーのボタンダウンにポケットを付けてカジュアル顔でオーダー。製品洗い加工を施せばパッカリングが浮いたり、襟端に着込んだ雰囲気を醸せるなど、思い通りの一着が手に入ります。

ストレッチを利かせたデニムシャツは「ジャンネット」の「ウォッシングディヴィジョン」コレクション。洗い加工を施し、味出しした表情が特徴です。第2ボタンを開けたところと剣ボロには、このブランドのアイコンでもある太陽の刺繍があしらわれています。南イタリアのサルトの技法を用いていた仕立てと現代的なシルエットのミックスは、モダンラグジュアリーな気分を存分に味わえますぞ。