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2017.03.17

エルメスの手しごと展を見ておくべき3つの理由

表参道ヒルズで開催されている、エルメスの手しごと展“アトリエがやってきた”が人気を博している。
もし、まだ見ていないという方がいるようなら、ぜひ見ておくことをおススメする。

ご存知の通りエルメスは世界屈指のラグジュアリーメゾンであり、本来の意味でのメゾン(フランス語の家から転じて、グループに属さない一族経営による企業)のスタイルを貫いている数少ない企業でもある。

さらにエルメスの特殊性は今では希少とされる伝統技術を守ることを一つの理念とし、その技術を継承するために、現代的デザインと時代時代に合わせた舵取りでビジネスとして永続させることに成功しているところだ。
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エルメスを象徴するサドルの製作工程。パリの工房で現在もなお手しごとで作成されるサドルは、基本的に一つのサドルを一人の職人が担当する。パリの工房には1800年代からの顧客台帳が保管されていて、明治期の日本人の名前も遺されているらしい。
ゆえにファッションに携わるメディアに対してはしばしば工房の取材を許されるのだが、一方で門外不出の技術や職人の仕事の風景への取材、撮影は厳しく管理され、その様子を公開することは通常許されることはない。

見出しに「見ておくべき」などという表現を使ったのは、そんな職人の仕事の風景を間近に見ることができるというだけで、相当に貴重な機会だからだ。

しかも実演されているのは実際我々が手にすることのできる製品の製作工程そのもの。つまり自分たちが日頃手にしているエルメスの製品がいかなる技と工程を経て世に送り出されるかを知ることができるのである。

自身のエルメスへの愛着が一層のものとなるのは間違いない。
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世界最高級のレザーは、さらに職人の手によって十分に馴染まされて成型される
そして最大の理由はトップメゾンであるエルメスがなぜトップ足り得ているか、エルメスが考える贅の本質が何たるかを肌で感じられるチャンスでもあるという点。

各ブースを眺めれば理解いただけるが、ひとつの製品は熟練の職人をしても非常に手間のかかる工程の積み重ねで完成される。伝統技術はそれ自体が長い時間をかけ継承されたものであり、技術は一朝一夕で身につくものではない。

その技術者、つまり職人の育成期間を鑑みると途方もない時間がひとつの製品には注がれていることが理解できる。そこにラグジュアリーの本質がある。
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各パーツは手でカットされ面取りされる。仕上がりも職人の指先が頼りだ
取材で訪れたプレスデイでエルメス本社エグゼクティブ・バイスプレジデントのギョーム・ドゥ・セーヌさんの話が印象的だった。

「現代はあらゆるものがコンビニエントになっています。だからこそ時間をかけ作り出されるものに人はあらためて価値を見出しつつあります。エルメスのスタイルは昔も今も変わりませんが、今こそ我々の手しごとを皆さんに見ていただく時期だと考えたのです」

会期は3月19日までのあとわずか。ぜひ表参道ヒルズへ。

エルメスの手しごと展 “アトリエがやってきた”

開催期間/2017年3月9日(木)~3月19日(日)3/13(月)休み
場所/表参道ヒルズ 本館B3階 スペースオー
入場/無料
URL/http://www.maisonhermes.jp/feature/421339/

エルメスの手しごと展“メゾンへようこそ”

期間/3月9日(木)~3月26日(日)
会場/銀座メゾンエルメス 10F
※ ソニー通り側入り口よりご来場ください。
参加費/無料
URL/www.hermes.com/hermesartisan
お問い合わせ/エルメスジャポン ☎︎03-3569-3300
URL/http://www.maisonhermes.jp/

文/前田陽一郎(LEON)

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